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不動産

アットホーム掲載料の相場—プラン別の月額と費用対効果を上げる方法

SUUMOと比べてどう違うか、自社の規模ならどのプランが妥当かを整理する

9分で読める

3社(SUUMO・HOME'S・アットホーム)を横並びで比較したい方は不動産ポータル3社の費用詳細比較、SUUMO単独の深掘りはSUUMO掲載料の仕組みと相場を参照してほしい。本記事はアットホーム単独の料金体系と使い方に絞る。

この記事のポイント

アットホームの掲載料は賃貸単品で月250〜800円/物件、定額で月3〜10万円、売買単品で月800〜3,000円/物件が相場。SUUMOよりやや安く、加盟店ネットワーク経由の業者間反響が拾える特徴がある。掲載料を下げるのではなく、反響単価で管理して費用対効果を上げるのが基本。

「アットホームの掲載料っていくらかかるの?」「うちの規模ならSUUMOと両方掲載するべき?」—不動産会社の経営者から、SUUMOと並んでよく聞かれる質問。アットホームは料金表が一般公開されていないため、相場感が見えづらい。この記事ではアットホームの主要プランと料金目安、SUUMOとの違い、費用対効果を上げる打ち手を整理する。

アットホームの料金体系—プラン別の月額目安

アットホームの掲載料金はプラン・物件種別・エリア(首都圏/地方)によって変動する。公式に料金表は公開されていないが、業界で一般的に知られている相場感は以下のとおり。

アットホーム掲載料の相場感(2026年時点の目安)

種別課金方式相場備考
賃貸(単品)1物件あたり月額250〜800円エリア・表示順位で変動
賃貸(定額)月額固定3〜10万円掲載枠数に上限あり
売買(単品)1物件あたり月額800〜3,000円物件価格帯で変動
売買(定額)月額固定8〜25万円掲載枠数に上限あり

これに加えて、上位表示や特集枠などのオプション料金がある。SUUMOと比較すると、単品課金・定額ともに2〜3割安い水準。これは「掲載料の安さ」が決め手というよりも、加盟店ネットワーク中心の運営方針からくる構造的な違い。

主要プラン名の整理

アットホームの主要プランは大きく以下に分かれる。営業担当との会話で名前が出てきたときに把握しておくと交渉がスムーズ。

POPULA(ポプラ):賃貸物件向けの基本掲載プラン。エンドユーザー向け表示と業者間流通を兼ねる。

スマートタブレット 賃貸版:来店者向けの物件提案ツール。掲載と来店接客を一体運用するためのプラン。

コミュナリゼ:売買物件向けの掲載・集客プラン。中古マンションや戸建てに強い。

集客アシスト:来店反響を強化するオプション。プランに追加して使う。

SUUMOとの違い—集客力ではなく性格の違いで使い分ける

SUUMOとアットホームは「どちらが上」という比較になりがちだが、実際は性格が違う。理解しておくと使い分けの判断がしやすくなる。

SUUMO vs アットホーム—性格の違い

観点SUUMOアットホーム
主な集客層エンドユーザー直接エンド + 加盟店ネットワーク
業者間流通弱い強い(不動産会社からの紹介反響)
月額の目安10〜30万円(スタンダード)8〜25万円(同等プラン)
向いている会社エンド集客を強化したい地域密着・業者ネットワーク重視

エンド集客を最大化したいならSUUMO。業者間流通・加盟店ネットワーク経由の紹介反響を取りたいならアットホーム。中規模以上の会社は両方使うのが普通だが、中小会社の場合は自社の強みに合わせて片方に寄せる選択肢もある。

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費用対効果の見方—「掲載料」ではなく「反響単価」で管理する

アットホームに限らずポータルサイトの費用対効果を判断する基本は、月額そのものではなく「1反響あたりいくらかかっているか」で見ること。これが反響単価(CPR: Cost Per Response)。

反響単価の計算例(アットホーム)

月間アットホーム掲載料:15万円

月間反響数:35件

反響単価:15万円 / 35件 ≒ 4,300円/件

来店率30%、成約率25%とすると:

成約1件あたりの広告費:4,300円 / 0.30 / 0.25 ≒ 約57,000円

仲介手数料が1件30万円なら、広告費率は約19%

この広告費率が20〜30%以内なら健全な水準。30%を超えているなら、掲載内容の見直し・自社チャネルの強化が必要になる。

同じ計算をSUUMO・HOME'Sでも行い、チャネル別に比較するのが基本の使い方。詳しい比較表は不動産ポータル3社の費用詳細比較にまとめている。

アットホームで掲載料を下げずに反響を増やす5つの方法

1. 写真の枚数を最大化する

アットホームのプラン上限まで写真枠を埋める。最低20枚、できれば30枚以上。リビング・キッチン・水回り・収納・玄関・外観・周辺環境は必須カット。スマホ撮影でも、明るさと画角を意識すれば十分実用に耐える。プロ撮影代行(1物件3,000〜5,000円)を使うなら、反響が1件増えれば余裕で元が取れる。

2. 間取り図を清書する

手書きや古い間取り図をそのまま載せている会社は意外と多い。アットホームのユーザーは間取り図を細かく見る傾向があるため、清書するだけで反響率が上がる。無料の間取り図作成ツールでも十分。家具配置のイメージを入れるとさらに効果的。

3. コメントに「暮らしの情報」を入れる

「南向き・角部屋・駅徒歩5分」のスペック羅列だけでは他社と差がつかない。ターゲットを想像して、そこで暮らす1日を文章にする。

悪い例:

「南向き・角部屋・駅徒歩5分。スーパー近く。」

良い例:

「朝の通勤は○○駅まで徒歩5分、急行で都心まで15分。帰りはマンション1階のスーパーで買い物ができるので、仕事終わりでも無理なく自炊ができます。南向きリビングは午前中から明るく、冬でも暖房を入れる時間が短いのが特徴。」

4. 加盟店向けの業者間情報を充実させる

アットホームの強みは加盟店ネットワーク。エンドユーザー向けの物件情報だけでなく、業者間流通用の補足情報(取引態様・媒介種別・両手/片手・引き渡し条件)を丁寧に書くと、他社からの紹介反響が増える。SUUMOには無い、アットホームならではの反響経路。

5. 新着掲載のタイミングを意識する

アットホームの新着物件は、掲載直後にアクセスが集中する。木曜〜金曜に新規掲載すると、週末の閲覧ピークに乗せられる。月曜掲載は、週末までに「新着」の鮮度が落ちてしまうので避けたい。

アットホーム営業担当との付き合い方

アットホームの営業担当も、基本的には「プランを上げる提案」をしてくる。これは仕事として当然。判断する側が自社の反響データを把握しておくことが重要。

営業担当と話す前に準備すべき数字

①物件ごとの月間反響数:どの物件が反響を取れていて、どの物件が取れていないか

②反響単価:掲載料総額 / 反響総数(チャネル別に分けて計算)

③成約単価:広告費総額 / 成約件数(チャネル別)

④オプション別の効果:上位表示や特集枠を使った月と使わなかった月の反響差

この4つの数字を持っていれば、「このオプションを追加すると反響が増えます」という提案に対して「前回使ったときの反響増は○件で、費用対効果が合わなかったので見送ります」と根拠を持って判断できる。

なお、広告費の見直しで生まれた予算を営業マンの労働時間削減・教育に回せば、定着率の改善にもつながる。広告費と人件費は表裏一体の関係にある。詳しくは不動産業界の離職率と定着率を上げる打ち手を参照してほしい。

まとめ:アットホームは「業者間流通」を活かす使い方が肝

アットホームはSUUMOと比べて月額が安く、加盟店ネットワーク経由の業者間反響が拾える。エンドユーザー集客力ではSUUMOがやや上回るが、地域密着の中小不動産会社にとってはアットホームの方が費用対効果が出やすいケースも多い。

判断軸は「金額」ではなく「反響単価」「成約単価」。まずは反響の流入元をスプレッドシートで記録するところから始めるだけで、半年後には数字に基づいて広告費を判断できるようになる。

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泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 不動産・製造業・クリニックなど現場産業向けのAI業務効率化コンサルを提供。 30社以上の中小企業のAI活用・業務改善を支援。

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