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不動産

不動産会社のMEO対策、Googleマップで「地域名+不動産」の検索を取る方法

最終更新 2026年8月11日7分で読める

この記事のポイント

「地域名+不動産」検索で最初に表示されるのはGoogleマップ。ポータル広告の前に、無料でできるMEO対策を整えるだけで反響が変わる。

「◯◯市 不動産」で検索してみてほしい。

最初に表示されるのは、リスティング広告でもポータルサイトでもない。Googleマップの結果だ。地図の上に3社だけ表示される、あの枠。

ポータルサイトに月数十万の広告費を払っている不動産会社は多い。でも、Googleマップで自社がどう表示されているか、確認したことはあるだろうか。

このGoogleマップの検索順位を上げる対策を、MEO(Map Engine Optimization)と呼ぶ。費用ゼロで始められるのに、やっていない不動産会社が驚くほど多い。

なぜ不動産会社にMEOが効くのか

不動産は「地域」が命の商売だ。お客さんは「◯◯市 不動産」「◯◯駅 賃貸」で検索する。そして、Google検索結果の上部にはマップパック—地図と3社の情報が表示される。

この3枠に入れるかどうかで、来店率が大きく変わる。しかもポータルサイトのように月額費用がかからない。Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の登録と運用だけで対策できる。

にもかかわらず、Googleビジネスプロフィールの情報が半分しか埋まっていない不動産会社が山ほどある。写真が2枚しかない、営業時間が未設定、口コミがゼロ。これは機会損失でしかない。

Googleビジネスプロフィールの基本設定(ここが9割)

MEO対策の9割は、Googleビジネスプロフィールの基本設定を正しく埋めること。特別なテクニックは不要。当たり前のことを当たり前にやるだけで、周りと差がつく。

NAP情報の統一

ビジネス名・住所・電話番号(NAP: Name, Address, Phone)を正確に登録する。自社サイト、ポータルサイト、SNSなど、すべての媒体で表記を統一することが重要。「株式会社◯◯不動産」と「◯◯不動産」が混在しているだけで、Googleの評価が下がる。

営業時間・カテゴリの設定

営業時間と定休日を正確に設定する。祝日や年末年始の特別営業時間も忘れずに。カテゴリは「不動産仲介業」「不動産管理会社」など、自社の業態に合ったものを選ぶ。

ビジネスの説明文

250文字以内で、地域名とサービス内容を自然に含めた説明文を書く。「◯◯市で賃貸・売買の仲介を行う不動産会社です」のように、お客さんが検索するキーワードを意識する。ただし、キーワードの詰め込みは逆効果。

写真の追加

店舗の外観・内観・スタッフ写真を最低10枚は追加する。写真が多い店舗ほどクリック率が上がるというデータがある。スマホで撮ったもので十分。プロのカメラマンは不要。

口コミが最大の武器

Googleマップの順位に、口コミ数と評価が大きく影響する。これはGoogleが公式に認めている要素だ。

出典・一次情報

制度・統計は改定されます。最新の情報は公表元でご確認ください。

「口コミをお願いする」仕組みを作ることが大事。契約後のフォローメールにGoogleの口コミリンクを入れる、来店時にQRコードを渡す。自然に口コミが集まる導線を設計する。

目標はまず30件。月に2〜3件ずつ増やしていく。一気に増えると不自然に見えるので、コツコツ積み上げるのが正解。

悪い口コミが入ることもある。放置しない。丁寧に返信して、改善策を書く。悪い口コミに誠実に対応している店舗は、むしろ信頼感が上がる。

投稿機能を使い倒す

Googleビジネスプロフィールには「投稿」機能がある。物件情報やキャンペーン、地域の情報を発信できる。

週1回の投稿で、Googleから「アクティブな店舗」と評価される。投稿内容に悩む必要はない。

  • 新着物件の紹介
  • 地域情報(学校・公園・スーパーの紹介)
  • スタッフ紹介
  • 季節のキャンペーン

1回の投稿は5分あれば書ける。週1回、15分の習慣にするだけで効果が出る。

やってはいけないこと

MEO対策には「やってはいけないこと」もある。ペナルティを受けると、マップからの表示自体が消える可能性がある。

  • ビジネス名にキーワードを詰め込む—「◯◯不動産【賃貸・売買・管理】格安」のような表記はGoogleのガイドライン違反。正式な会社名だけを登録する
  • 口コミの自作自演—社員やその家族に書かせる、業者に依頼する。バレたときのダメージが大きい
  • 同一住所で複数のプロフィールを作る—部門ごとに分けたくなる気持ちは分かるが、Googleの規約違反になる

複数店舗・支店があるときのプロフィール設計

支店を出している不動産会社ほど、ここで取りこぼす。原則はシンプルで、プロフィールはビジネス拠点ごとに1つ。本店と支店が別の住所にあるなら、それぞれ登録する。逆に、同じ住所で「売買部」「賃貸部」と分けることはできない。

支店を持つ会社が決めておくこと

住所と看板:登録する住所には、ビジネスの名称を常設で掲示している必要がある。郵便物だけ受け取るバーチャルオフィスや、看板のないコワーキングスペースは登録できない。休眠状態の営業所を登録したままにしない

ビジネス名:支店名は正式名称のみ。「◯◯不動産 △△駅前店」は実際の名称ならよいが、所在地情報を売り文句として足すのはガイドライン違反にあたる

カテゴリ:支店ごとに実態が違うなら分ける。賃貸専門の支店と売買中心の本店で同じカテゴリを付ける必要はない

電話番号:支店ごとに別の番号を登録する。全店を代表番号に集約すると、来店したい人がどの店に繋がるか分からなくなる

口コミの受け先:口コミは拠点ごとに付く。依頼の仕組みも拠点ごとに用意する。本店だけ30件で支店がゼロ、という状態になりやすい

管理面では、拠点が増えたら「ビジネス拠点グループ」を作って、そこにプロフィールをまとめる。プロフィールの共有フォルダのようなもので、担当者の追加・変更をグループ単位で管理できる。Googleのヘルプでは、拠点が10以上ある場合は一括での追加・オーナー確認・管理ができると案内されている。スプレッドシートで営業時間や説明文をまとめて更新できるので、支店数が二桁になる会社は最初からこの形にしておくとよい。

店舗を持たず、エリアを回って対応している場合は「サービス提供地域」を設定する。市区町村や郵便番号で指定でき、上限は20か所。拠点が複数ある会社では、各プロフィールのサービス提供地域を拠点から車で2時間以内に収めることが推奨されている。エリアを広く取れば有利になるわけではない。

なお、同一住所に複数のプロフィールを置けるのは、名称もカテゴリも顧客窓口も分かれている併設事業(ホテル内のレストランなど)といった限られた例外だけだ。不動産会社が部門ごとに分けるケースは、通常この例外にあたらないと考えたほうがいい。

MEOの順位はどう測るか—自分で検索して確認するときの落とし穴

対策を始めると、必ず「で、うちは何位なの?」という話になる。ここで多くの会社がやるのが、自分のスマホで「◯◯市 不動産」と検索して順位を確認することだ。この方法では正しく測れない。

理由は2つある。1つは、ローカル検索結果が関連性・距離・知名度の3つで決まると案内されていること。距離が要因に入っているので、自社の店舗で検索すれば当然に上位へ出る。もう1つは、Googleの検索結果がユーザーごとに違うこと。Googleは検索のコンテキストとして現在地・言語・デバイスの種類・最近の検索などが使われると説明しており、パーソナライズが個々の結果の順位に影響することがあるとも明記している。つまり、店長のスマホで見えている順位は、駅前にいる見込み客が見ている順位ではない。

自分で確認するときに、せめてやること

店舗の中で検索しない:商圏の端や、狙っている駅の周辺など、見込み客がいる場所で確認する

ログアウトした状態で見る:検索結果ページのフッターにパーソナライズの有無が表示され、パーソナライズなしで試すリンクも用意されている

同じ条件を毎回そろえる:場所・端末・時間帯を固定する。条件が違えば順位が動くのは当たり前で、施策の効果とは無関係

順位を最終指標にしない:順位は毎回変わる。次に説明するパフォーマンスの数字のほうが、施策の効果を安定して測れる

補足として、Googleは「ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていない」と明記している。順位保証をうたうMEO業者の話は、この一文と照らして判断してほしい。

パフォーマンスで見る数字—閲覧数・ルート・通話数

順位の代わりに追うのが、ビジネスプロフィールの「パフォーマンス」だ。管理画面から無料で見られる。不動産会社が最低限見るべきは次の4つ。

指標何がわかるか動かないときに疑うこと
閲覧数検索とマップでプロフィールを見たユーザーの数。見つけてもらえているかの母数カテゴリ・説明文・営業時間の未設定。そもそも検索結果に出ていない
検索ビジネスを見つけるのに使われた検索語句。地域名で来ているか、社名で来ているかが分かる社名検索ばかりなら、地域名+業種でまだ拾えていない
ルート店舗へのルートを調べた人の数。来店に最も近い行動写真が少なく、店の様子が分からない。口コミが無く判断材料がない
通話数通話ボタンが押された回数。反響として直接カウントできる営業時間外の表示になっている。電話番号が代表番号に集約されている

見方のコツは、閲覧数とルート・通話数を分けて読むことだ。閲覧数だけ伸びてルートも通話も動かないなら、見つかってはいるが選ばれていない。写真・口コミ・説明文のどれかが弱い。逆に閲覧数そのものが動かないなら、基本設定かカテゴリの問題で、口コミを増やしても改善しない。

注意点も2つある。「検索」の指標は毎月月初に更新され、表示されるまでに数日かかることがある。また、パフォーマンス上の「閲覧数」は1日1回までのカウントで、プロフィールやメール通知で見る「表示回数」より少なくなることがGoogleのヘルプに明記されている。別々の数字なので混ぜて比べない。月1回、同じ画面の同じ指標を記録するだけで十分だ。

来週からできること

MEO対策は、すべて無料で、すぐに始められる。

やること所要時間費用
Googleビジネスプロフィールの情報を全項目埋める1時間0円
店舗写真を10枚以上追加する30分0円
口コミ依頼の仕組みを作る(メールテンプレ)30分0円
週1回の投稿を始める週15分0円

ポータルサイトに月数十万払う前に、Googleマップの自社ページを見直してみてほしい。情報が半分しか埋まっていないなら、そこに伸びしろがある。

MEOはあくまで入口で、この次は自社HP、そのあとに広告という順番になる。地方を前提にした全体の順番と月々の費用感は地方不動産会社のWeb集客の始め方で整理しているので、MEOを一通り整えたあとの一手を考えるときに読んでみてほしい。


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SalesDockでは、不動産会社のMEO対策の現状診断から、Googleビジネスプロフィールの改善、口コミ獲得の仕組みづくりまで支援しています。「うちのGoogleマップ、どうなってるんだろう」と思ったら、まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問

不動産会社のMEO対策とは?

MEO(Map Engine Optimization)とは、Googleマップでの検索順位を上げる対策。「地域名+不動産」で検索したときにマップパック(上位3枠)に表示されることを目指す。Googleビジネスプロフィールの最適化、口コミの獲得、定期的な投稿が主な施策。費用は基本的に無料。

不動産会社がMEOで上位に表示されるには?

Googleビジネスプロフィールの全項目を正確に埋める、口コミを30件以上集める、週1回以上の投稿を続けるの3つが基本。特に口コミ数と評価が順位に大きく影響する。来店後や契約後にお客様に口コミをお願いする仕組みを作ることが重要。

MEO対策でやってはいけないことはありますか?

3つあります。ビジネス名にキーワードを詰め込むこと(正式な会社名だけを登録する)、社員や業者による口コミの自作自演、同一住所で複数のプロフィールを作ることです。いずれもGoogleのガイドライン違反にあたり、ペナルティを受けるとマップからの表示自体が消える可能性があります。

悪い口コミが書かれたらどうすればいいですか?

放置しないことです。丁寧に返信して改善策を書けば、悪い口コミに誠実に対応している店舗としてむしろ信頼感が上がります。なお口コミは一気に増えると不自然に見えるため、月に2〜3件ずつコツコツ積み上げ、まず30件を目標にするのが正解です。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に30社以上の業務改善に携わる。

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