不動産会社のGoogle口コミ対策—評価4.0以上を維持して集客につなげる方法
この記事のポイント
「不動産会社名 口コミ」で検索してから来店する人が増えている。Google口コミの評価が3.5以下だと来店率が大きく下がる。口コミを増やす仕組み・悪い口コミへの対応・Googleビジネスプロフィールの最適化を具体的に解説。
「不動産会社名 口コミ」——このキーワードで検索してから来店する人が、ここ数年で確実に増えている。
物件探しはSUUMOやHOME'Sで始まる。でも、どの不動産会社に行くかを決めるとき、Googleマップの口コミを見る。評価が4.2の会社と3.3の会社、どちらに問い合わせるか。答えは明らかだと思う。
ある不動産会社の話。Google口コミの評価が3.4だった時期、月の問い合わせは12件前後。口コミ対策を始めて半年後、評価が4.1になった。問い合わせは月22件に増えた。広告費は変えていない。変わったのは口コミの数と評価だけ。
今日は、不動産会社がGoogle口コミで評価4.0以上を維持して集客につなげるための具体的な方法を書いてみる。
なぜ不動産会社にGoogle口コミが重要なのか
理由は3つある。
1つ目。来店前に口コミを見る人が80%以上いる。不動産は人生で数回しかない大きな買い物。失敗したくないから、事前に調べる。Googleマップで「不動産」と検索して、評価の高い順に見ていく人は多い。
2つ目。Googleマップの検索順位に直結する。口コミの数・評価・更新頻度は、Googleマップのローカル検索ランキングに影響する。つまり、口コミが多くて評価が高い会社ほど、「エリア名 不動産」で検索されたときに上に表示される。
3つ目。完全に無料の集客チャネルである。ポータルサイトの掲載費は月に数十万円かかる。リスティング広告もクリックごとに費用がかかる。でもGoogle口コミはゼロ円。しかも、一度集まった口コミは消えない。広告を止めたら流入がゼロになるのとは違って、口コミは資産として積み上がる。
口コミを増やす仕組み
「口コミお願いします」と口頭で伝えるだけでは増えない。実際に口コミを書いてくれるのは、お願いされた人の10〜15%程度。仕組みにしないと件数は伸びない。
仕組み①:成約後にLINEやSMSで口コミ依頼を自動送信
契約が完了したタイミングで、Google口コミのリンク付きメッセージを自動送信する。LINEの場合は公式アカウントのステップ配信機能を使えば、契約日の翌日に自動で送れる。SMSの場合もCRMやMAツールと連携すれば自動化できる。ポイントは「契約から24時間以内」に送ること。時間が経つと満足度の記憶が薄れて、書いてくれる確率が下がる。
仕組み②:QRコード付きカードを手渡し
名刺サイズのカードに「Google口コミはこちら」とQRコードを印刷して、鍵渡しや契約書類の受け渡し時に手渡す。デジタルに慣れていないお客様でも、スマホでQRコードを読み取るだけで口コミページに飛べる。印刷コストは100枚で500円程度。費用対効果は圧倒的に高い。
仕組み③:社内で「口コミ依頼」をルーティン化
営業担当者ごとに「今月の口コミ獲得件数」を見える化する。朝礼で共有する。「口コミ依頼は営業の一部」として社内に定着させることが重要。個人の善意に頼ると続かない。仕組みとして組み込むことで、月に5〜10件は安定して口コミが増えるようになる。
悪い口コミへの対応テンプレート
悪い口コミが入ったとき、一番やってはいけないのが「放置」。口コミを見ている他のユーザーは、低評価の口コミだけでなく、それに対する会社の返信も見ている。丁寧に返信している会社は「誠実な会社だな」と思われる。放置している会社は「この程度の対応か」と思われる。
原則は「24時間以内に返信」。感情的にならず、事実確認と改善の姿勢を示す。以下に3パターンの返信例を載せておく。
パターン1:対応が遅かった・雑だったという指摘
「この度はご不快な思いをおかけし、申し訳ございません。いただいたご指摘を社内で共有し、対応スピードの改善に取り組んでおります。今後同様のことがないよう、担当者への研修を強化いたします。貴重なご意見をありがとうございました。」
パターン2:希望の物件が見つからなかったという不満
「ご来店いただきありがとうございました。ご希望に沿う物件をご紹介できず、申し訳ございません。ご条件に合う物件が出てまいりましたら、改めてご連絡させていただければ幸いです。お気軽にお問い合わせください。」
パターン3:事実と異なる内容の口コミ
「口コミの投稿ありがとうございます。ご指摘の内容について社内で確認いたしましたが、事実関係に相違がある可能性がございます。詳細を確認させていただきたいので、お手数ですが直接ご連絡いただけますと幸いです。(電話番号・メールアドレス)」
Googleビジネスプロフィールの最適化
口コミだけではなく、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)自体の最適化も検索順位に影響する。やるべきことは3つ。
写真の追加。毎月5〜10枚、店舗の外観・内観・スタッフの写真を追加する。写真が多いプロフィールは検索順位が上がりやすい。Googleの公式データでは、写真が充実しているビジネスはそうでないビジネスに比べてルート検索が42%多いとされている。
営業時間の更新。祝日や年末年始の営業時間を正確に設定する。「行ったら閉まっていた」は低評価の口コミに直結する。地味だけど、これが意外と抜けている会社が多い。
投稿機能の活用。Googleビジネスプロフィールには「投稿」機能がある。新着物件の紹介、キャンペーン情報、スタッフ紹介などを週1回投稿する。投稿が多いビジネスは「アクティブに運営されている」とGoogleに評価され、検索順位が上がりやすい。
効果テーブル
| 指標 | Before | After(6ヶ月後) |
|---|---|---|
| Google口コミ評価 | 3.4(口コミ15件) | 4.1(口コミ52件) |
| 月間問い合わせ数 | 12件 | 22件(+83%) |
| Googleマップ経由の来店 | 月3〜4組 | 月8〜10組 |
| 口コミ依頼にかかる工数 | 手動で個別連絡(月2時間) | 自動送信(月10分) |
最後に
あなたの会社のGoogle口コミ、今の評価はいくつだろうか。最後に口コミが投稿されたのはいつだろうか。
口コミは放っておいても増えない。でも仕組みを作れば、確実に増える。成約後にLINEで自動送信する。QRコードカードを手渡す。社内で口コミ件数を共有する。やることはシンプル。
口コミ依頼の自動化は、業務効率化の第一歩でもある。「お客様に連絡する」「口コミをお願いする」「返信する」——こうした小さな作業を仕組み化できる会社は、他の業務も仕組み化できる。逆に、口コミ対策すら属人的な会社は、他の業務も属人的なまま。
まずはGoogleビジネスプロフィールを開いて、今の評価と口コミ件数を確認するところから始めてみてほしい。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 不動産・製造業・クリニックなど現場産業向けのAI業務効率化コンサルを提供。 30社以上の中小企業のAI活用・業務改善を支援。
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