不動産・広告費
SUUMO広告は高い?反響単価・成約単価で費用対効果を判断する方法
SUUMO広告の費用対効果を判断する結論
料金プランや金額そのものの確認が目的なら、先にSUUMO掲載料の仕組みと相場の記事へ。この記事は、その費用を続けるか、改善するか、配分を変えるかの判断に絞ります。
- 費用対効果は、支払っている金額の相場だけでは判断できない。反響から成約までを同じ流入元でつなぎ、反響単価→来店単価→成約単価→成約粗利の順で確認する
- 「高いから下げる」「反響が多いから続ける」だけでは正しい予算配分にならない
- 最初に見る数字は4つ。悪化する原因は5つ。継続・改善・配分変更の判断手順で決める
「SUUMO広告が高いから下げる」「反響が多いから続ける」だけでは、正しい予算配分になりません。反響が多くても来店や成約につながらないことがあり、反響が少なくても高粗利の成約につながることがあります。
料金プランや金額そのものの確認が目的なら、先にSUUMO掲載料の仕組みと相場を確認してください。この記事は、その費用を続けるか、改善するか、配分を変えるかの判断に絞ります。
反響単価・来店単価・成約単価とは
反響単価とは、1件の問い合わせ(反響)を獲得するためにかかった広告費のことです。SUUMO関連費用を反響数で割って求めます。媒体資料や社内で「反響価格」と呼ばれることもありますが、指している内容は同じです。
同じ考え方を先の工程まで伸ばしたのが来店単価と成約単価です。来店単価とは1件の来店を得るためにかかった広告費、成約単価とは1件の成約を得るためにかかった広告費を指します。反響単価が安くても、来店や成約に進まなければ成約単価は悪化します。逆に反響単価が高めでも、成約率と粗利が高ければSUUMO広告は続ける価値があります。
つまり、SUUMO広告の費用対効果を測るときに反響単価だけを見るのは不十分です。3つの単価を並べて、どの工程で費用が膨らんでいるかを見ます。
最初に見る4つの数字
| 指標 | 計算式 | 分かること |
|---|---|---|
| 反響単価 | SUUMO関連費用 ÷ 反響数 | 問い合わせ獲得の効率 |
| 来店単価 | SUUMO関連費用 ÷ 来店数 | 反響の質と初動対応 |
| 成約単価 | SUUMO関連費用 ÷ 成約数 | 最終的な獲得効率 |
| 広告費控除後粗利 | 成約粗利 − SUUMO関連費用 | 利益への貢献 |
SUUMO関連費用には基本掲載料だけでなく、追加枠、特集、撮影、入力代行など、そのチャネルの獲得に使った費用を含めます。比較期間もそろえます。
自社データを入れる計算例
モデル条件:月の関連費用30万円、反響20件、来店5件、成約2件
- 反響単価:30万円 ÷ 20件 = 1.5万円
- 来店単価:30万円 ÷ 5件 = 6万円
- 成約単価:30万円 ÷ 2件 = 15万円
※計算方法を示すためのモデルで、相場や成果保証ではありません。
ここから先の判断には、2件の成約で得た粗利が必要です。同じ成約単価でも、売買価格や手数料、外注費が違えば、残る利益は変わります。
「SUUMOは高い」と感じたときに確認する順番
SUUMO広告が高いかどうかは、請求額の大きさでは決まりません。判断の順番は次のとおりです。
- 成約粗利と広告費を並べる:SUUMO経由の成約粗利が広告費を上回っているなら、金額が大きくても「高い」とは言えません。まずこの1行を出します。
- 上回っていない場合、どの単価が悪いかを見る:反響単価が悪ければ掲載面と物件配分の問題、来店単価が悪ければ初動対応の問題、成約単価だけが悪ければ提案と追客の問題です。
- 枠単位で分解する:全体では赤字でも、特定のエリアや物件種別だけが赤字を作っている場合があります。全体の掲載を止める前に、赤字の枠だけを止めます。
- それでも見合わなければ配分を変える:改善余地がない枠は縮小し、自社集客や他チャネルへ回します。
多くの場合、「高い」と感じる原因は単価そのものではなく、反響が成約まで届いていないことです。広告費を削る前に、反響がどこで止まっているかを特定するほうが利益に効きます。
広告費に対して何が返っているかを確認する
反響数の前に、反響が止まっている場所を切り分けます
不動産会社のためのKPI管理スプレッドシート
案件データと集計の2タブで、全入力の内見率・成約率・手数料・チャネル別構成比を確認。架空3件の練習付き。月別抽出・広告費・CPAの計算は含みません
資料を無料でダウンロード費用対効果が悪化する5つの原因
- 掲載内容:写真、間取り図、説明文が検討に必要な情報を満たしていない
- 物件配分:反響のない物件やエリアへ枠を使い続けている
- 初動対応:担当と対応期限が決まらず、来店前に失注する
- 追客:すぐに決めない反響を継続して追えていない
- 計測:流入元と成約がつながらず、改善対象を特定できない
継続・改善・配分変更の判断手順
1. 流入元を必須項目にする
反響、来店、申込、成約まで同じ顧客IDまたは案件IDでつなぎます。自由記述ではなく選択式にし、SUUMO、他ポータル、自社サイト、紹介などを統一します。
2. 物件・店舗・担当別に分ける
全体平均だけでは原因が見えません。物件種別、店舗、担当、掲載枠など、実際に変更できる単位で分けます。
3. ボトルネックを一つだけ変える
反響が少なければ掲載内容や配分、反響はあるのに来店が少なければ初動、来店はあるのに成約が少なければ提案や追客を見直します。同時に全部を変えると、何が効いたか分からなくなります。
4. 同じ期間で再計測する
繁忙期・閑散期を考慮し、同じ定義と期間で再計算します。改善しない枠は縮小し、広告費を別エリアや自社集客へ配分します。
広告費と営業体制を一緒に見る
ポータルの成果は、掲載面だけで決まりません。反響後の担当割り振り、次アクション、追客期限まで案件管理につなぐ必要があります。営業体制の整理には営業担当が増えたときの案件管理設計も使えます。
SUUMOだけでなくHOME'Sやアットホームにも出稿していて、媒体ごとの成約貢献を並べたい場合は複数ポータルの広告費対効果を見える化する方法で、スプレッドシート1つで集計する手順を解説しています。
ポータル依存を段階的に下げる選択肢はSUUMOに頼らない集客方法、媒体比較は不動産ポータルの料金・特徴比較に分けています。
よくある質問
SUUMO広告の費用対効果は何で判断しますか?
広告費の総額だけでなく、反響単価、来店単価、成約単価を月次で確認します。最終的には、SUUMO経由の成約粗利に対して広告費が見合うかで判断します。
反響単価とは何ですか?
反響単価とは、1件の問い合わせを獲得するためにかかった広告費のことです。SUUMO関連費用を反響数で割って計算します。「反響価格」と呼ばれることもありますが、指す内容は同じです。
反響単価はどう計算しますか?
その月のSUUMO関連費用を、同じ月にSUUMOから得た反響数で割ります。繁忙期のずれがある場合は、単月だけでなく3か月など同じ期間で比較します。
成約単価とは何ですか?
成約単価とは、1件の成約を得るためにかかった広告費のことです。SUUMO関連費用を成約数で割って計算します。反響単価が低くても、来店や成約につながらなければ成約単価は悪化します。
SUUMOの広告費が高いと感じたとき、まず何を見ればいいですか?
金額の絶対値ではなく、反響単価と成約単価を先に出します。成約粗利が広告費を上回っているなら「高い」とは言えません。上回っていない場合は、掲載内容・物件配分・初動対応・追客のどこで落ちているかを切り分けます。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
代表者情報を読む →この記事の数値について
本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。
CASE
実際の支援では、こう変わりました
人材紹介3ヶ月の伴走支援
サイトの文言変更を、担当者が一人で本番公開まで完了。
広告・マーケティング3ヶ月の伴走支援
見積書づくりで人が行うのは、粗利をどうするかの判断だけに。
外国人材の就職支援試作からの伴走支援
書類の回収・仕分けと履歴書づくりを、どこまで自動にし、どこを人が確認するかを決めて試作まで完了。