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中小企業省力化投資補助金2026|一般型・カタログ型の公式要件とAIが対象になる条件

公式サイトと第8回公募要領で確かめた、2026年9月時点の要件とAIの扱い

12分で読める

中小企業省力化投資補助金2026の結論

中小企業省力化投資補助金は、人手不足の会社がAI・ロボット・センサーなどを使った設備やシステムを入れる費用を補助する制度です。申請で問われるのは「AIを使うか」ではなく、業務時間がどれだけ減り、何年で投資を回収できるかです。応募の前に、減らしたい業務の今の作業時間を測っておくと事業計画書がそのまま書けます。

  • 公式情報は中小機構の公式サイト(shoryokuka.smrj.go.jp)にまとまっています。受付中なのは一般型の第8回公募で、締切は2026年10月16日17時です。カタログ注文型は随時受け付けています。
  • 一般型の補助上限は従業員数に応じて750万〜8,000万円で、大幅な賃上げを行う場合は最大1億円です。カタログ注文型は2026年3月19日の改定後、最大1,000万円(賃上げ要件を満たすと1,500万円)です。
  • AIは一般型の「オーダーメイド設備」の定義に入っています。ただしパッケージソフトや汎用設備の単体導入は対象外なので、AIツールやSaaSだけならデジタル化・AI導入補助金を検討します。

数字で見る省力化投資補助金(2026年9月24日時点)

一般型 上限
1億円
101人以上・特例適用時
カタログ型 上限
1,500万円
21人以上・賃上げ時
一般型 第8回締切
10/16
2026年・17時まで
一般型 採択まで
約3か月
公式の申請の流れ

出典:中小企業省力化投資補助金 公式サイト、一般型 公募要領(第8回公募)。上限額・補助率・日程は公募回ごとに変わるため、申請前に公式サイトで最新版を確認してください。

「中小企業省力化投資補助金 2026 公式」と調べる方の多くは、今どの回が受付中で、締切はいつで、自社が入れたいAIやシステムが対象になるのかを知りたいはずです。この記事は、2026年9月24日に公式サイトと一般型の公募要領(第8回公募)を読み直して書き直しました。数字と日付はすべて公式の記載に合わせています。

中小企業省力化投資補助金の公式情報(2026年9月時点)

制度を運営しているのは独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)です。公式サイトのトップで「一般型」と「カタログ注文型」に分かれ、公募要領・申請の流れ・様式はそれぞれのページに置かれています。検索結果には補助金の解説サイトも多く並ぶので、日付と金額は公式サイトで確かめてください。

公式サイト中小企業省力化投資補助金(中小機構)
一般型第8回公募の応募申請を受付中。2026年9月18日10時〜10月16日17時。公募回制で、次回の時期は公式サイトで後日公表
カタログ注文型随時受付。販売事業者と共同で申請し、公式サイトに申請の入口はない(販売事業者からの招待で申請フォームが開く)
申請に必要なIDGビズIDプライムアカウント(取得に時間がかかるため先に手続きする)
問い合わせ中小企業省力化投資補助金事務局 コールセンター(平日9:30〜17:30)

一般型とカタログ注文型の違い

2つの型は「何を入れるか」で分かれます。カタログ注文型は、事務局のカタログに載っている汎用製品を選んで入れる型です。一般型は、自社の現場や業務に合わせて設計する設備やシステムを入れる型で、ハードとソフトを組み合わせられます。AIツールやSaaSだけを入れたい場合は、どちらの型にも合わないことが多く、別の補助金を検討します。

入れたいものは何かカタログに載っている汎用製品自社用に設計する設備・システム(AI可)AIツール・SaaSを単体で入れたいカタログ注文型随時受付一般型第8回は10/16締切省力化の対象外デジタル化・AI導入へ
型を決めるのは「AIを使うか」ではなく「何を入れるか」です。パッケージソフトや汎用設備の単体導入は、一般型でも対象外です。

一般型の補助上限と補助率

一般型の補助上限は従業員数で決まります。かっこ内は、給与支給総額と事業所内最低賃金を大きく引き上げる「大幅賃上げ特例」を使った場合の上限です。

従業員数補助上限(特例適用時)
5人以下750万円(1,000万円)
6〜20人1,500万円(2,000万円)
21〜50人3,000万円(4,000万円)
51〜100人5,000万円(6,500万円)
101人以上8,000万円(1億円)

補助率は中小企業が1/2(最低賃金引上げ特例の適用時は2/3)、小規模企業者・小規模事業者と再生事業者が2/3。出典:一般型 公募要領(第8回公募)。

一般型には、4つの基本要件があります。労働生産性の年平均成長率を4.0%以上にすること、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上にすること、事業所内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高くすること、従業員21名以上の場合は一般事業主行動計画を公表することです。給与と最低賃金の要件は、達成できないと補助金の返還対象になります。

カタログ注文型の補助上限(2026年3月19日以降)

カタログ注文型は2026年3月19日に制度が改定され、従業員数の少ない区分の上限が下がりました。現在は5名以下が200万円(賃上げ要件達成で300万円)、6〜20名が500万円(750万円)、21名以上が1,000万円(1,500万円)で、補助率は1/2以下です。改定前の上限(5名以下で500万円など)を載せたままの解説もあるので注意してください。

2026年9月24日時点の製品カテゴリの一覧を見ると、対象業種は製造業・飲食・宿泊・小売・建設・物流などが中心です。不動産業と医療を対象業種に挙げたカテゴリはありません。不動産会社やクリニックの場合、カタログ注文型で入れられる製品はかなり限られます。

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AIは省力化投資補助金の対象になるか

一般型の公募要領は、補助の中心になる「オーダーメイド設備」を次のように定義しています。

ICT や IoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募)1-2 定義

AIは定義の中に名前が入っています。ただし条件は「自社の業務に合わせて専用に設計されていること」です。公募要領を読むと、AIを使う投資が対象になるかどうかは次のように分かれます。

  • 対象になり得るもの:自社の業務に合わせて構築するAIシステム(画像検査・需要予測・作業指示など)、専用ソフトウェア・情報システムの購入や構築、その事業のためだけに使うクラウドサービスの利用料。汎用設備やパッケージソフトでも、複数を組み合わせて高い省力化効果を出す場合は対象になります。
  • 対象にならないもの:パッケージソフトや汎用設備を単体で入れるだけの事業、事務用のパソコン・タブレット・スマートフォン、既存システムのバージョンアップや改修、他の事業と共有するクラウドサービス、将来ほかの会社に販売するためのシステム開発。
  • 手続き上の条件:単価50万円(税抜)以上の機械装置・システム構築費が1つ以上必要です。システム構築費を計上すると、実績報告で要件定義書や開発費用の算出資料を出すことになります。ソフトウェア投資やシステム開発の案件は、オンラインの口頭審査に呼ばれることがあり、口頭審査には申請事業者自身が対応します。コンサルタントの同席は認められていません。

カタログ注文型にもAIを使う製品カテゴリがあります。2026年に追加された「AI外観検査用画像処理システム」(製造業・卸売業)や「映像解析AIによる交通誘導システム」(建設業など)です。一方、生成AIのチャットツールや問い合わせ対応のSaaSを契約するだけなら、ソフトウェア中心のデジタル化・AI導入補助金のほうが制度の目的に合います。

デジタル化・AI導入補助金・ものづくり補助金との違い

似た補助金が並ぶので、制度の主目的で分けると迷いが減ります。

制度名主目的主な補助対象
省力化投資補助金人手不足の解消カタログ製品、自社用に設計する設備・システム
デジタル化・AI導入補助金
(旧 IT導入補助金)
業務のデジタル化登録されたソフトウェア・クラウド利用料
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
(旧 ものづくり補助金)
新製品・新サービスの開発、新市場への進出機械装置・システム・建物
事業再構築補助金2025年3月26日締切の第13回公募で新規の応募申請受付を終了。現在は申請できない。

一般型の公募要領には、ほかの補助金と同じ設備や経費を重ねて補助を受けられない決まりもあります。AIツールをデジタル化・AI導入補助金で入れ、それとは別の設備を省力化投資補助金で入れる、といった分け方は計画の段階で整理しておきます。制度全体の比較は中小企業のAI導入で使える補助金の整理、製造業の選び方はものづくり補助金とデジタル化・AI導入補助金の違いにまとめています。

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業種別:省力化投資補助金を使える場面と使いにくい場面

製造業:いちばん使いやすい業種

カタログの製品カテゴリは製造業向けが多く、AI外観検査用画像処理システムのようにAIを使う製品も入っています。自社のラインに合わせたロボットシステムや、検査・搬送・段取り替えを組み合わせた自動化は一般型の典型です。新製品の開発を伴う投資なら、ものづくり補助金のほうが目的に合います。

不動産業:一般型で自社用のシステムを組む場合に限られる

不動産業を対象業種に挙げたカタログのカテゴリは見当たらないため、使うなら一般型です。たとえば、反響の受付から物件確認・追客の割り振りまでを自社の業務に合わせてつなぐシステムのように、専用に設計し、減る業務時間を数字で示せる投資が前提になります。賃貸管理ソフトや問い合わせ対応のAIツールを契約するだけなら、不動産会社向けのデジタル化・AI導入補助金の使い方を先に確認してください。賃貸管理でAIをどこに使うかは賃貸管理会社のAI活用で整理しています。

クリニック:医療法人は原則対象外

一般型の公募要領では、医療法人は補助対象外です。例外は、要件を満たす歯科医業を営む医療法人です。個人開業のクリニックは扱いが変わるので、補助対象者の定義を読むか、コールセンターで確かめてから検討してください。以前このページで「クリニックの予約管理AIはカタログ型の対象になりやすい」と書いていましたが、公式のカタログにそうしたカテゴリはなく、誤りでしたので削除しました。

一般型の申請の流れと期間

一般型は、応募申請で採択された後に、改めて交付申請をする2段階の手続きです。採択された時点ではまだ発注できない点に気をつけてください。

応募申請第8回は10/16まで採択約3か月かかる交付申請採択から原則2か月事業実施交付決定から17か月実績報告完了から30日以内入金補助額の確定後効果報告5年間 毎年交付決定より前に発生した経費は、理由を問わず補助対象外
発注できるのは交付決定の後です。採択の連絡を受けても、交付申請と交付決定が終わるまで契約や支払いはしません。

図の期間は、公式の申請の流れと第8回の公募要領に書かれている目安です。数字で見ると次のとおりです。

  • 事業実施期間:交付決定日から17か月以内(採択発表日から19か月以内)
  • 交付申請:原則として2者以上から、同じ条件で見積もりを取る
  • 入金:実績報告を受けて補助額が確定した後。それまでの支払いは自己資金か借入でまかなう
  • 効果報告:事業計画期間の1年目が終わった後の最初の4月から5年間、毎年提出する(カタログ注文型は3年間)

応募前に測っておく2つの数字

一般型の審査では、省力化指数・投資回収期間・付加価値額・オーダーメイド設備の4つの観点が評価されます。このうち省力化指数と投資回収期間は、公募要領に計算式が載っていて、今の業務を測れば出せます。

省力化指数 =(設備導入で削減される業務に要していた時間 − 設備導入後に発生する業務の時間)÷ 設備導入で削減される業務に要していた時間

投資回収期間 = 投資額 ÷(削減工数 × 年間稼働日数 × 人件費単価 + 増加した付加価値額)

どちらも出発点は「今その業務に何時間かかっているか」です。対象にする業務を1つ決め、担当者ごとに2週間ほど作業時間を記録すると、1日あたりの時間と件数が出ます。導入後に残る確認作業や例外処理の時間も見積もって差し引くと、実際に近い省力化指数になります。AIを入れた業務は、出力を人が確かめる時間が残りがちなので、その時間を数え忘れないことが大切です。測り方の考え方はAI導入のROIの計算方法でも扱っています。

申請で失敗しないための注意点

見積書の取得でも事前着手に注意する

公募要領は、交付決定前に発生した経費を「いかなる理由であっても」対象外としています。応募のために見積書や仕様書を取るときも、発注や契約と受け取られる手続きは避けます。

賃上げの要件は返還につながる

一般型では、給与支給総額や事業所内最低賃金の要件を達成できないと、達成率などに応じて補助金を返還します。大幅賃上げ特例で上限を引き上げた場合も、未達なら差額を返します。上限額より先に、数年先まで払える賃上げかを確かめてください。

解説サイトの数字は改定前のことがある

カタログ注文型の上限は2026年3月に変わり、一般型の事業実施期間も公募回で変わっています。申請の前に、その回の公募要領で数字を確かめてください。

出典・参考資料

2026年9月24日に上記の公式ページと公募要領を確認して更新しました。

よくある質問

中小企業省力化投資補助金の公式サイトはどこですか?

公式サイトは中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する「中小企業省力化投資補助金」のサイト(shoryokuka.smrj.go.jp)です。トップページから一般型とカタログ注文型のページに分かれており、公募要領・申請の流れ・製品カタログはそれぞれのページに掲載されています。問い合わせ先は同事業のコールセンターです。

一般型の2026年の公募スケジュールは?

2026年9月24日時点で受付中なのは一般型の第8回公募で、応募申請の受付は2026年9月18日10時から10月16日17時までです。公式の申請の流れでは、採択まで3か月程度かかると案内されています。第9回以降の時期は公式サイトで後日公表されます。

AIは省力化投資補助金の対象になりますか?

一般型では、公募要領の「オーダーメイド設備」の定義に、ICT・IoT・AI・ロボット・センサー等を活用して事業者の業務に応じて専用に設計された機械装置やシステムと明記されています。AIを組み込んだ専用のシステムは対象になり得ます。一方、パッケージソフトや汎用設備を単体で導入する事業、汎用のパソコンやタブレットは対象外です。AIツールやSaaSだけを入れたい場合は、デジタル化・AI導入補助金のほうが合います。

カタログ注文型と一般型はどちらを選べばよいですか?

入れたい製品がカタログに掲載されていれば、カタログ注文型のほうが手続きは軽く済みます。販売事業者と共同で申請し、随時受け付けています。カタログにない設備や、自社の業務に合わせて設計するシステムを入れる場合は一般型です。一般型は補助上限が大きい代わりに、事業計画書で省力化指数・投資回収期間・付加価値額を示す必要があります。

医療法人のクリニックは申請できますか?

一般型の第8回公募要領では、医療法人は補助対象外とされています。例外は、要件を満たす歯科医業を営む医療法人です。個人で開業しているクリニックは個人事業主として扱いが変わるため、公募要領の補助対象者の定義を確認するか、コールセンターに問い合わせてください。

泉

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

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