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不動産

不動産会社のSEO対策—自社HPで「地域名+不動産」の検索を取る方法

ポータルサイト依存から抜け出すために、自社HPでできることを整理する

最終更新 2026年8月11日10分で読める

この記事は不動産会社の業務改善 完全ガイドの一部です。全体像を知りたい方はまず完全ガイドをご覧ください。

この記事のポイント

不動産会社のSEO対策は「地域ページの作成」「物件情報のSEO最適化」「コンテンツマーケティング」の3本柱。ポータルサイト完全脱却は非現実的だが、自社HP経由の反響を30〜50%まで高めることは可能。まずは営業エリアの地域ページから始める。

SUUMOやHOME'Sへの掲載料は年々上がる一方で、反響の質は下がっている—こうした声を多くの不動産会社から聞く。ポータルサイトは確かに集客力があるが、掲載料の負担が大きく、競合と同じ土俵で戦い続ける構造は変わらない。自社HPで「地域名+不動産」の検索を取れれば、広告費ゼロの反響が安定的に入る。この記事では、中小不動産会社が自社HPでSEO対策を始める方法を具体的に解説する。

不動産会社のHPに必要なSEOの基礎

SEO(Search Engine Optimization)は検索エンジン最適化のこと。Googleで自社のHPが上位に表示されるように対策する施策だ。不動産会社のSEOで押さえるべき基本は以下の4つ。

1. ページタイトルとメタディスクリプション

各ページのtitleタグに「地域名+不動産+サービス内容」を入れる。例:「〇〇市の不動産売買・賃貸|株式会社〇〇」。メタディスクリプションは120文字以内で、ユーザーがクリックしたくなる説明を書く。

2. モバイル対応(レスポンシブデザイン)

不動産検索の70%以上はスマホ経由。スマホで見たときに文字が小さい、ボタンが押しにくい、という状態では検索順位も下がる。HPがスマホ対応しているか必ず確認する。

3. ページの表示速度

物件写真を大量に載せるとページが重くなりがち。画像は圧縮して軽量化する。表示速度はGoogleの「PageSpeed Insights」で無料チェックできる。スコア60以上を目安にする。

4. SSL化(https対応)

URLが「http://」のままだとGoogleの評価が下がる。「https://」になっていない場合はサーバー会社に連絡してSSL証明書を設定する。無料で対応できるケースがほとんど。

出典・一次情報

なお、PageSpeed Insightsの公式ドキュメントでは、スコア90以上が「良好」の目安として説明されています。仕様・ガイドラインは変更されます。最新の情報は公表元でご確認ください。

地域ページの作り方—SEOの最重要施策

不動産会社のSEOで最も効果が出やすいのが「地域ページ」の作成だ。自社の営業エリアごとに専用ページを作り、その地域の情報と物件情報を充実させる。

地域ページに入れるべきコンテンツ

エリア概要:人口、世帯数、アクセス、生活利便施設(スーパー・病院・学校)

不動産市場データ:平均地価、坪単価の推移、取引件数

物件一覧:そのエリアの取扱物件へのリンク

お客様の声:そのエリアで取引した方の感想(匿名可)

スタッフコメント:地元に詳しいスタッフのおすすめポイント

例えば「〇〇市△△区の不動産情報」というページを作り、上記のコンテンツを2,000〜3,000文字で構成する。これを営業エリアの主要地域5〜10エリア分作れば、「〇〇市 不動産」「△△区 マンション 売却」などのキーワードで上位表示される可能性が高まる。

ただし「〇〇市 不動産」の検索結果では、自然検索の上に地図の枠が先に出る。地方の場合はこの枠と自社HPを合わせて考えたほうが早く、MEO・HP・広告をどの順番で手をつけるかは地方不動産会社のWeb集客の始め方で整理した。

ポイント

地域ページは「作って終わり」ではなく、四半期に1回は情報を更新する。地価データの更新、新しい物件情報の追加、成約事例の追加など。更新頻度もGoogleの評価に影響する。

物件情報ページのSEO最適化

物件情報ページは不動産HPの主力コンテンツだが、SEO観点では改善余地が大きいことが多い。よくある問題点と対策を整理する。

物件ページのSEOチェックリスト

項目NG例OK例
ページタイトル「物件No.12345」「〇〇市△△ 3LDK中古マンション 2,980万円」
画像のalt属性「IMG_001.jpg」「〇〇マンション リビング 南向き」
物件説明文スペック羅列のみ周辺環境・暮らしのイメージ含む
構造化データなしRealEstateListing スキーマ実装

特に重要なのは物件説明文。SUUMOやHOME'Sに載せるのと同じ文面をそのまま自社HPにも掲載すると「重複コンテンツ」とみなされ、自社HPの評価が下がる可能性がある。自社HPでは独自の説明文(周辺環境の詳細、スタッフのおすすめポイントなど)を追加して差別化する。

コンテンツマーケティングの始め方

地域ページと物件ページに加えて、ブログ(コラム)を定期的に発信するとSEO効果がさらに高まる。「不動産を検索する人が知りたいこと」を記事にして、自社HPに蓄積していく方法だ。

不動産会社におすすめのブログテーマ例

売却系:「〇〇市のマンション売却相場」「不動産売却の流れと期間」「住み替え時の売却タイミング」

購入系:「〇〇市で子育てしやすい地域」「中古マンション購入の注意点」「住宅ローンの選び方」

賃貸系:「〇〇駅周辺の家賃相場」「ペット可物件の探し方」「初期費用を抑えるコツ」

地域情報:「〇〇市の再開発情報」「新駅開業で変わる不動産市場」「〇〇エリアの住みやすさ」

頻度は月2〜4本が理想。無理なく続けられるペースが大事だ。1本あたり1,500〜3,000文字で、「検索する人の疑問に答える」内容にする。営業スタッフが普段お客様から聞かれることをそのまま記事にするだけで、十分なコンテンツになる。

SEO対策の費用感

SEO対策にかかる費用は、自社で取り組むか外注するかで大きく異なる。

SEO対策の費用比較

対策内容自社対応外注
地域ページ作成(5ページ)社員工数のみ10万〜30万円
ブログ記事作成(月4本)社員工数のみ月5万〜15万円
SEOコンサルティング月5万〜20万円
HP全体リニューアル50万〜200万円(一括)

まずは自社でできる範囲(地域ページの作成、ブログの開始)から始めて、3〜6ヶ月後の効果を見てから外注を検討するのが賢い進め方だ。いきなりHPリニューアルに100万円以上かけるのは、現状のHPに致命的な問題がない限りおすすめしない。

まとめ:SEOは「地域に根差した情報発信」の延長

不動産会社のSEO対策は、特別な技術が必要なわけではない。「自社の営業エリアについて、お客様が知りたい情報をHPに載せる」—これを愚直に続けることがSEOの本質だ。地域ページを作り、物件情報を最適化し、お客様の疑問に答えるブログを書く。

SEOの効果が出るには3〜6ヶ月かかる。だからこそ、始めるなら早い方がいい。まずは今月中に、自社の主要営業エリア1つの地域ページを作ることから始めてみてほしい。

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よくある質問

不動産会社のSEO対策、何から始めるべきですか?

まずGoogleビジネスプロフィールの整備とHP内の地域ページ作成から始めましょう。「地域名+不動産」で検索するユーザーは購買意欲が高いため、自社の営業エリアごとに地域情報と物件情報をまとめたページを作ることが最優先です。費用をかけずに始められます。

不動産会社のSEO対策にいくらかかりますか?

自社で取り組む場合はほぼ無料(社員の工数のみ)です。外注する場合、月額5万〜20万円が相場で、内容はSEOコンサル+記事作成が中心になります。HP自体のリニューアルが必要な場合は別途50万〜200万円かかります。まずは自社でできる範囲から始めて、効果を見てから外注を検討するのが現実的です。

SUUMOやHOME'Sに頼らず自社HPで集客できますか?

完全にポータルサイトをやめるのは現実的ではありませんが、自社HPからの反響比率を30〜50%まで高めることは十分可能です。地域特化のコンテンツを継続的に発信し、Googleマップ(MEO)と合わせて対策することで、ポータルサイトへの依存度を段階的に下げられます。

SEO対策の効果が出るまでどのくらいかかりますか?

一般的に3〜6ヶ月で順位変動が始まり、本格的な成果が出るのは6〜12ヶ月後です。ただし地域名キーワード(例:〇〇市+不動産)は競合が少ないため、大都市圏の主要キーワードより早く効果が出やすい傾向があります。月2〜4本の記事更新を続けることが重要です。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に30社以上の業務改善に携わる。

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