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オプトアウト設定のやり方|メール・電話・AIツールで中小企業が決めておくこと

画面の設定より先に、申出の受け口と「送らない相手の台帳」を決める

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執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援

オプトアウト設定のやり方|メール・電話・AIツールで中小企業が決めておくこと

結論

ツールの停止ボタンを用意しただけでは、申出が台帳に残らず、次の配信や架電で同じ相手に届きます。先に3点を決めてから、各ツールの画面を設定します。

  • オプトアウトとは、相手が「止めたい」と言ったときに止められる状態をつくることです。
  • 設定は、申出の受け口、台帳、配信や架電の前の突き合わせの3点で運用に落とします。
  • メール、電話、AIツールで設定する場所は違いますが、考え方は同じです。

この記事は、オプトアウトを社内の運用として設定する手順を扱います。見込み客リストの掘り起こしは休眠リストの再アプローチ、AIツールの本番利用の確認はAIツールの本番利用チェックリストで扱っています。

「オプトアウトを設定してください」と言われても、どの画面で何を押せばよいのか、分かりにくいものです。メールの配信停止、営業電話の断り、AIツールの学習利用など、場面によって設定する場所がばらばらだからです。この記事では、場面ごとの設定場所と、どの場面にも共通する運用の作り方を順に説明します。

オプトアウトとは何か|設定する場面は4つに分かれる

オプトアウトとは、いったん始めたサービスや連絡を、相手の申出で止められる仕組みのことです。先に同意を取る方式は「オプトイン」と呼び、対になる言葉です。

中小企業で設定を求められるのは、おもに次の4つの場面です。

  • メール配信:配信停止の方法を本文に書き、申出があった相手には以後送らない
  • 電話営業:断られた会社を架電NGとして残し、次の架電リストから外す
  • AIツール:入力した内容を、サービス側の学習に使わせない設定にする
  • サイトの計測:同意しない人の閲覧データを、計測や広告に使わない

オプトアウトの運用は、メール・電話・AIツール・サイト計測のどれでも、①申出を受ける、②台帳に残す、③配信や架電、データ利用の前に台帳と突き合わせる、の3点で成り立ちます。

設定の基本は、申出を受けて台帳に残し、配信前に突き合わせること

画面の設定がどれだけ整っていても、申出が台帳に残らなければ、止めたはずの相手に次の連絡が届きます。申出は、メールの返信、電話口の一言、問い合わせフォームなど、複数の経路から来ます。経路ごとに別々に管理せず、1枚の台帳に集めます。

① 申出を受ける② 台帳に1行足す③ 配信前に突き合わせる一致しない相手は人が確認する一覧へ
止める判断は台帳に一本化する。機械で決まらない相手だけを、人が見る一覧に回します。

台帳に持つ項目は、次の程度で足ります。

項目記入例理由
会社名・担当者名株式会社○○ 営業部 △△様誰の申出かを後から追える
連絡先メールアドレス・電話番号・法人番号表記ゆれがあっても照合できる
止める範囲メールのみ/電話のみ/すべて必要以上に止めない、止め漏らさない
受付日・受けた経路返信メール/電話口/フォーム反映までの遅れを後から確認できる
反映済みか配信ツール・営業管理に反映した日台帳だけ更新して止まっていない状態を防ぐ

メール配信のオプトアウト設定|停止の方法を本文に置き、配信前に外す

営業や案内のメールを送る場合、配信を止める方法を本文にはっきり書き、申出があった相手には以後送らないことが基本です。特定電子メール法は、原則として同意を得た相手に送ることと、拒否の方法を表示することを求めています。同意の取り方や例外の範囲は、消費者庁と総務省の資料で確認してください。

設定の中身は、次の3つです。

  • 停止の受け口:本文の末尾に、停止用のリンクか返信先を書きます。見つけにくい小さな文字にしない。
  • 配信ツールの設定:停止した相手が自動で配信対象から外れる設定になっているか、管理画面で確認します。
  • 配信前の除外:配信リストを台帳と突き合わせ、止めた相手を外してから送ります。

配信リストを運用する支援先では、配信の前に営業が「送らない企業」を書き込むタブを用意しました。配信ツールの停止リンクだけでは拾えない、「電話口で断られた」「担当者が変わった」といった事情を、営業の側から事前に反映できます。

メール運用の全体像は、展示会後のリード追客や問い合わせ対応の自動化でも、送る範囲と表示義務の観点から触れています。

電話営業のオプトアウト設定|架電NGリストを営業管理に反映する

電話営業では、断られた会社にもう一度かけてしまうことが、いちばん起きやすい失敗です。電話口の「もう結構です」を、次の架電リストから外れる形で残すことが、設定の中心になります。

営業代行の委託元が定期的に更新する架電禁止リストは、営業管理システムに反映し続ける必要があります。会社名だけでは表記ゆれがあるため、法人番号を補って照合し、候補が複数ある会社や一致しない会社は自動更新せず、人が確認する一覧に回します。

電話営業の架電禁止リストに法人番号を付ける作業では、リスト全体の大半に法人番号を付けられる見込みでも、事前の見込みは確定した件数ではありません。機械だけでは照合できない会社が残る前提で、人が確認する一覧を最初から設計しておくと、止め漏らしを防げます。

AIツールのオプトアウト設定|学習利用を止める項目を、入力の前に確認する

AIツールでのオプトアウトは、入力した内容を、サービス側のモデル改善に使わせない設定を指します。顧客情報や未公開の資料を入力する可能性があるなら、使い始める前に確認します。

設定の場所と既定値はサービスとプランで異なり、変更もあります。確認する順序は次のとおりです。

  • 契約中のプラン:個人向けか法人向けかで、学習に使われるかどうかの既定が違うことがあります。
  • 設定画面の項目:データの管理やプライバシーの設定にある、学習への利用を止める項目を探します。
  • 全員の設定:個人ごとの設定なら、利用者全員が同じ状態か、管理者が一覧で確認します。

AIツールの学習利用を止める項目名は、個人向けサービスごとに異なります。現在の画面と影響範囲は、契約中のサービスの公式ヘルプで確かめてください。

  • ChatGPT:「Settings」→「Data controls」→「Improve the model for everyone」を確認します。OpenAIの公式ヘルプ
  • Claude:「Settings」→「Privacy」→「Help Improve our AI models」を確認します。Anthropicの公式ヘルプ
  • Gemini:「設定とヘルプ」→「アクティビティ」→「アクティビティの保存」を確認します。Googleの公式ヘルプ

AI導入の相談では、データの置き場所とセキュリティの議論に時間が割かれがちです。クラウドか自社サーバーか、外出中の社員はどう使うかなど、複数の判断が必要になるためです。オプトアウトの設定は、それらを決める前の最小限の防御として先に押さえます。全体の方針づくりは情報セキュリティ基本方針の作り方が参考になります。

AIツールの機能が社内ルールの面で使えない場合でも、ツール全体を諦める必要はありません。顧客情報を渡す自動配信は使わず、案件管理だけに用途を絞る選択もできます。設定を試す前に、社内ルールで使える範囲を確かめておくと、手戻りが減ります。

サイト計測のオプトアウト設定|同意の選択を計測タグへ反映する

サイト計測では、同意バナーを表示するだけでなく、訪問者が同意または拒否を選んだ結果を、計測タグの動作に反映する設定が必要です。バナーや同意管理プラットフォームで選択を受け取り、その状態をGoogle アナリティクスなどの計測ツールへ送ります。

Google アナリティクスを使う場合は、同意バナーまたは同意管理プラットフォームを用意し、同意モードで選択内容をGoogleへ伝え、タグがその選択どおりに動くかを確認します。設定の流れと確認項目は、Google アナリティクスの公式ヘルプで確認できます。

どこで設定するかの早見

メール配信配信ツールの停止リンクと除外電話営業架電NG台帳を営業管理へ反映AIツール管理画面の学習利用オフサイトの計測同意バナーと計測ツールの設定
設定する画面は場面ごとに違う。どの場面でも、申出は同じ台帳に集めます。

最初の一歩は、いま届いている「止めたい」という声がどこに残っているかを数えることです。メールの返信、電話のメモ、フォームの備考欄に散らばっているなら、まず1枚の台帳に集めます。そのうえで、次の配信か架電の前に突き合わせる手順を一度だけ試し、止め漏らしが何件見つかるかを測ります。

SalesDockは、業務の流れを整理して、台帳と突き合わせの仕組みを現場に定着させる支援をしています。配信や架電の運用を整える場面では、除外の判断を人と機械でどう分けるかを一緒に設計します。

送らない相手の管理を、運用として整えたい方へ

いまの配信や架電の流れを確認し、申出の受け口と台帳をどこに置くかを整理します。

無料診断で現状を整理する

一次情報・公式情報

制度やサービスの設定項目は変わります。最新の情報は、契約中のプランに対応する公表元・公式ヘルプでご確認ください。

オプトアウト設定のよくある質問

オプトアウトとオプトインは何が違いますか。

オプトインは、先に相手の同意を取ってから始める方式です。オプトアウトは、先に始めて、相手が止めたいと言ったら止める方式です。メールの営業は原則オプトインが求められ、オプトアウトの窓口は同意を得られている相手にも必ず用意しておく、という位置づけで考えると混乱しません。

配信停止の申出から、どれくらいで反映すればよいですか。

法令で日数が決まっているわけではありません。ただ、停止の申出を受けた相手に次の配信が届くと、トラブルになりやすくなります。次の配信の前に必ず突き合わせる運用にして、申出から反映までの目標日数を社内で決めておくと安全です。

法人宛ての営業メールでも、配信停止の方法は必要ですか。

必要と考えて運用するのが無難です。法人や個人事業主に宛てた営業メールにも、特定電子メール法の表示義務や、停止の申出があった相手へ再送しないルールは関係します。対象の範囲や例外は、消費者庁と総務省の公表資料で確認してください。

AIツールのオプトアウト設定は、全員がするものですか。

扱う情報によって変わります。顧客情報や未公開の資料を入力する可能性があるなら、学習に使われない設定を先に確認します。法人向けプランで既定が異なるサービスもあるため、契約中のプランの公式ヘルプで現在の仕様を確かめてください。

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泉

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI内製化(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。

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