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業務改善

受発注のデジタル化はどこから手を付けるか|順番を間違えない

紙をなくすことと、手を止めないことは別の話

8分で読める

受発注デジタル化の結論

デジタル化の相談で多い失敗は、一番目立つところ(紙)から手を付けて、一番詰まっているところが残ることです。

  • 最初に触るのは受け口ではなく、いま人が手を動かしている場所です。紙をなくしても、入力の手間が別の場所へ移るだけのことがあります。
  • 着手順は、件数が多く、間違えたときの影響が大きく、自社だけで変えられるところから。この3つが重なる場所が最初の1つです。
  • 取引先に様式変更を求める施策は最後に回します。相手の都合で止まり、そこで全体が止まります。

この記事は受発注のデジタル化の着手順を扱います。FAX受注そのものの進め方はFAX受注を効率化する3ステップで扱っています。

受発注のデジタル化の相談で多いのは、一番目立つところから手を付けて、一番詰まっているところが残るという形です。

目立つのは紙です。FAXの束、印刷した注文書、綴じたファイル。ここを消せば進んだ気がします。ただし紙が消えても、人の手は止まっていないことがあります。

手が動いている場所を先に見る

紙で受けて画面に入力していたものが、画像で受けて画面に入力する形になっただけ。これはよく起きます。受け口を変えても、その先の入力が残っていれば、手は同じだけ動きます。

だから最初に見るのは、受け口ではなく、いま誰が何を打ち込んでいるかです。

受注から台帳に入るまで受け口入力手が動く確認手が動く紙→画像目立つので先に触るここを触らないと時間は減らない着手順は「件数が多い × 間違いの影響が大きい × 自社だけで変えられる」
紙が消えても、入力が残れば手は動いたまま。見る場所は受け口ではなく、その先です。

着手順の決め方

件数が多い影響が大きい自社だけで変えられる1つ目
3つが重なるところが最初の1つ。1つでも欠けると、効果が小さいか途中で止まります。

3つが重なるところを最初の1つにします。

  • 件数が多い:月に何件通るか。少ないところを直しても、時間は減りません
  • 間違えたときの影響が大きい:出荷や請求に直結するか。影響が小さいなら急ぎません
  • 自社だけで変えられる:取引先の合意が要るものは、ここでは選びません

1つでも欠けると、効果が小さいか、途中で止まります。

取引先に頼む話は最後に回す

様式を揃えてもらう、専用の画面を使ってもらう。これらは効果が大きい一方で、相手の都合で止まります。そこで全体が止まると、自社だけで進められた改善まで進まなくなります。

1つ変えるたびに、手が減ったかを確かめてください。同時に変えると、うまくいかなかったときにどこが原因か分かりません。1つずつのほうが、結果として速く進みます。

着手順を一緒に決める

いまの受注から出荷までを伺って、件数・影響・自社で変えられるかの3つで並べ直します。

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受発注のデジタル化についてよくある質問

紙をなくすことが目的ではないのですか?

紙が減れば保管や検索は楽になりますが、それだけでは人の手は止まりません。紙で受けて画面に入力していたものが、画像で受けて画面に入力する形になっただけ、ということが起こります。手が動いている場所を先に見てください。

どこから手を付けるか、判断の基準はありますか?

件数が多い、間違えたときの影響が大きい、自社だけで変えられる。この3つが重なる場所です。1つでも欠けると、効果が小さいか、途中で止まります。

取引先に様式を揃えてもらうのは有効ですか?

有効ですが、最後に回してください。相手にとっては自社のためだけに手順が変わる話なので、断られることがあります。そこで全体が止まると、他の改善まで進まなくなります。

一度に全部やったほうが早くないですか?

同時に変えると、うまくいかなかったときにどこが原因か分かりません。1つずつ変えて、変えるたびに手が減ったかを確かめるほうが、結果として速く進みます。

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全体像はFAX受注を効率化する3ステップ|製造業が取引先を変えずに始める方法にまとめています。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI内製化(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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