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業務改善

FAXをOCRで読む前に知っておくこと|精度が落ちる条件と回避策

読ませる前の状態で、結果はほぼ決まる

8分で読める

FAXのOCRについての結論

OCRを入れて失敗する会社は、たいてい「全部を自動で読ませる」設計にしています。

  • 精度はソフトの性能より、読ませる紙の状態で決まります。手書き、かすれ、罫線と文字の重なりが三大要因です。
  • 全項目を読ませようとしないでください。品番と数量だけを読ませて残りは人が見る、のほうが早く回ります。
  • 読み違いはゼロにできません。気づける形にすることが目的です。元のFAX画像をすぐ開けるようにしておきます。

この記事はFAXをOCRで読むときの精度を扱います。FAX受注そのものの進め方はFAX受注を効率化する3ステップで扱っています。

「FAXをOCRで読めば、転記がなくなる」。相談ではよくこの形で始まります。

読めること自体は事実です。ただし精度は、ソフトの性能より、読ませる紙の状態で決まります。

精度が落ちる3つの条件

  • 手書き:書き手によって差が大きく、同じ取引先でも担当が変わると結果が変わります
  • かすれ・にじみ:送信側の機器と回線で変わります。こちらでは直せません
  • 罫線と文字の重なり:枠にきっちり書かれていない数字は、罫線ごと1つの文字に見えます

このうち2つは送信側の事情で、自社では変えられません。だから「精度を上げる」より「精度が低い前提で回る形にする」ほうが現実的です。

全項目を読ませる品番・数量・納期・備考得意先・担当・単価どれが間違いか分からない結局、全部を見直す2項目だけ読ませる品番・数量見る場所が決まる残りは人が読む
読ませる範囲を絞るほど、確認は速くなる。全部読ませると、全部を疑うことになります。

読ませる項目を絞る

すべての項目を読ませると、どれが間違っているか分からなくなり、結局全部を見直すことになります。品番と数量だけを読ませて、残りは人が見る。これで見る場所が決まります。

何を絞るかは、間違えたときの影響で決めてください。数量の読み違いは出荷に直結しますが、備考欄は後から直せます。

読ませる前に整える

自社側でできることもあります。受信を紙に出さずに画像のまま扱う、解像度を落とさない、届いた順に決まった場所へ貯める。紙に出してからスキャンし直すと、その分だけ情報が落ちます。

気づける形にする

読み取った値品番 A-1024数量 120前回と大きく違う行には印元のFAX画像1クリックで開く疑わしい行だけ確かめる
原本へ1クリックで戻れること。数分かかる形だと、疑わしくても誰も見に行きません。

読み違いはゼロにできません。目的は、起きたときに気づけることです。

元のFAX画像を1クリックで開けるようにしておいてください。これが一番効きます。読み取った値の隣に元画像へのリンクがあれば、疑わしい行だけをその場で確かめられます。

あわせて、前回実績と大きく違う数量に印を出すと、見るべき行が絞れます。

読ませる範囲を一緒に決める

実際のFAXを見ながら、機械に任せる項目と人が見る項目の線を引きます。

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FAXのOCRについてよくある質問

手書きのFAXは読めますか?

読める場合もありますが、書き手によって差が大きく、安定しません。手書きが混ざる取引先については、読ませる項目を数量だけに絞るか、最初から人が見る前提にしたほうが結果的に早く回ります。

精度は何パーセントくらいですか?

紙の状態と項目によって大きく変わるので、一般的な数字で見積もらないでください。自社の実物を何十枚か読ませて、項目ごとに間違いの数を数えるのが唯一確かな方法です。

複合機の付属機能で足りますか?

受けたFAXを画像として保存するだけなら足ります。項目を取り出して台帳へ渡すところまで必要なら、そこが備わっているかを確認してください。保存と読み取りは別の機能です。

読み違いが起きたとき、どう気づけばいいですか?

元のFAX画像を1クリックで開けるようにしておくのが一番確実です。数字の桁が変わる項目には、前回実績と大きく違うときに印が出る仕組みを足すと、見るべき行が絞れます。

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全体像はFAX受注を効率化する3ステップ|製造業が取引先を変えずに始める方法にまとめています。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI内製化(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。

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