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Airtable(エアテーブル)とは|中小企業の案件管理に使える範囲とkintoneとの違い

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執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援

Airtable(エアテーブル)とは|中小企業の案件管理に使える範囲とkintoneとの違い

結論

Airtableは、案件・顧客・請求の表を分けてリンクでつなげるクラウドのデータベースです。無料プランは1ベース1,000レコードまで、有料のTeamは1ユーザー月額20ドル(年払い)です。少人数で案件管理を試すには使えますが、止まる原因は機能でなく、1件を何と数えるか、誰がいつ入力するかが決まっていないことです。

「エアテーブルを使えば、案件管理が簡単にできると聞いた」。この検索の裏には、スプレッドシートの次の道具を探している人がいます。Airtable(エアテーブル)は、表計算の見た目のまま、複数の表をリンクでつなげるクラウドのデータベースです。

ただ、中小企業で案件管理に使う場合、止まる場所は機能ではなく設計にあります。支援の現場でも、案件管理ツールが使われなくなる理由を聞くと、機能不足ではなく自社の商流に合っていなかった、という話が多くあります。この記事では、Airtableで何ができるか、どこまで無料か、kintoneとどう違うか、導入前に何を決めておくかを順に整理します。

先にお断り。料金と上限は、Airtableの公式ページに載っている数字だけを使い、確認した日(2026年10月17日)を示します。画面の言語は、公式サポートページの記載(英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語)を示します。日本語サポートの範囲は確認できなかったため断定しません。それ以外の整理は、当社が支援の現場で見てきた傾向であり、統計ではありません。

Airtableは「表を分けて、リンクでつなぐ」道具

Excelの案件台帳は、顧客名も案件名も請求額も1枚の表に並べます。Airtableでは、顧客・案件・請求を別々のテーブルに分け、案件の表に「顧客へのリンク」の列を作ってつなぎます。Airtableのサポートページでは、リストごとに別テーブルを作り、テーブル同士やテーブル内のレコード同士をリンクでつなぐ作り方を勧めています。

つなぐと、顧客の情報を直したときに、その顧客を参照している案件すべてに反映されます。Excelで同じ顧客名を何度も手で打ち直す作業が減ります。同じデータを一覧、カレンダー、ガントなど複数のビューで見られるのも、表を分けておく利点です。

顧客テーブル会社名・担当者を1行ずつ案件テーブル顧客へのリンク列で参照する請求テーブル案件へのリンク列で参照するビュー一覧・カレンダー・ガントで見る
Airtableは「表を分けて、リンクでつなぎ、見え方だけ変える」道具です。表を分ける線引きは、ツールでなく自社の商流で決まります。

無料プランの上限と有料プランの料金

上限は、Airtableのサポートページ(プランの説明)に書かれた数字を、2026年10月17日に確認したものです。無料プランは1ベースあたり1,000レコード、添付ファイルは1GB、編集や作成の権限を持てる共同作業者は5人までです。

プラン1ベースのレコード数添付ファイル料金(年払い)
Free1,0001GB無料
Team50,00020GB1ユーザー月額20ドル
Business125,000100GB1ユーザー月額45ドル

課金されるのは、オーナー・作成者・編集者といった権限を持つ人です。閲覧専用の共同作業者は課金されません。コメント権限(Commenter)の人は、Teamでは課金対象、Businessでは課金されないと公式のプラン説明にあります。月払いの金額と円換算の目安は、公式ページに掲載がなかったので書きません。顧客・案件・請求を1つのベースに入れると、無料の1,000レコードは案件数百件でも届きます。お試しは、案件管理だけを1ベースに切って行うのが現実的です。

kintoneとの違いは「誰に入力させるか」で出る

どちらも、表計算より一段上のデータ管理ができる点は同じです。違いが出るのは、申請と承認を回すか、少人数で形を試すかです。kintoneは、レコードにステータスと作業者を持たせて申請から承認へ進める仕組みが備わっています。Airtableは自由度が高く、少人数で作りながら形を決めるのに向きます。

kintoneの料金は、サイボウズの公表では最低契約が10ユーザーです。5人の会社でも床が決まるため、人数が少ないうちはAirtableの無料枠で試す選び方にも筋が通ります。逆に、10人を超えて入力を揃えさせたい段階では、権限と承認を含めて比べ直す必要があります。kintone側の詳しい設計は「kintone 案件管理アプリ|Excel台帳から移す設計と向かない場合」に、複数のツールを並べた比較は「中小企業向けCRM比較」と「kintoneとNotionの比較」にまとめています。

現場で止まるのは、機能より最初の設計

案件管理の基盤づくりで、「列は後から追加できるので、今は決めなくていいのでは」という問いが出たことがあります。仕組みとしては正しい考えです。ただ、中小企業の支援の現場では、そう言って始めた管理は、運用初日に止まりました。何を入力するか決まっていないので、入力する人が何を書けばいいか分からないからです。

もう1つ、顧客情報の管理を聞くと、外部サービスの管理画面、担当者の個人アカウント、スプレッドシートの3か所に分かれている会社がありました。同じ進捗を手で3回書いています。ここへ4つ目のAirtableを足しても、入力が1回増えるだけです。先に3か所のうち正を1つに決め、残りは閉じるところから始めないと、どのツールでも二重三重の入力は消えません。

不動産業のように、案件が途中で合流したり分かれたりする商流では、案件を一列に並べて右へ動かすカンバン表示がそのままは使えないことがあります。ビューは後から変えられても、1件を何と数えるかは、ビューでは直せません。

導入前に決める3つ

  • 1件と数えるもの:引き合い、案件、請求のどれを1行にするか。複数のテーブルに分けるなら、どれがどれにリンクするかも書く
  • 誰がいつ入力するか:入力する人と時間帯。その日のうちに入らない運用なら、入力を代行する人を先に決める
  • 見たい集計を3つ:今月の受注見込み、担当ごとの持ち件数など、画面のイメージで書く。ここから列とビューが決まる
1. 1件と数えるものを決める引き合い・案件・請求のどれか2. 入力する人とタイミング誰が、その日のうちに入れるか3. 見たい集計を3つ書く画面のイメージで書き出す少人数で試すAirtableが候補承認が要るkintoneが候補
ツール選びは3つを書き出したあとの最後の一手です。この3つが空欄のままだと、どちらを選んでも同じ場所で止まります。

この3つは、道具が何であっても書き出せます。案件の項目やステージの決め方は、無料資料にまとめています。業務の洗い出しから始めるなら「業務の棚卸しのやり方」が手がかりになります。

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向く会社と向かない会社

向くのは、入力する人が数人で、案件管理だけを切り出して試したい会社です。表の分け方を変えながら作り、使い勝手を確かめられます。向かないのは、10人以上で申請と承認を同じ画面で回したい会社、画面や契約の窓口を日本語で揃えたい会社です。公式サイトでは日本語UIの案内を確認できず、画面は英語になる前提で試すことになります。請求の形式やサポートの言語も、無料プランで実際に確かめてから決めてください。

当社は、特定の道具を勧める立場ではなく、道具の前に「何を1件と数えて、何を見たいか」を言葉にする部分を、接続コンサルとして支援しています。不動産会社でkintoneから始める場合は「不動産会社がkintoneで顧客管理・物件管理を始める方法」も参考になります。

出典

※ 本記事のAirtableの料金・上限は、公式ページを2026年10月17日時点で参照したものです。提供条件は変更される可能性があるため、契約前に必ず提供元の最新の記載を確認してください。「向く/向かない」の線引きと、導入前に決める3つは、当社が支援の現場で見てきた傾向を整理したもので、統計的に検証されたものではありません。支援先の事例は、業種と規模のみを記し、特定できる情報は載せていません。

よくある質問

Airtable(エアテーブル)とは何ですか?

表計算ソフトのような画面で、複数の表(テーブル)を作り、表同士をリンクでつなげられるクラウドのデータベースです。案件・顧客・請求のように別々の表を持ち、案件から顧客を参照する、といった関連付けができます。同じデータをグリッド、カレンダー、ガントなど複数のビューで見られる点も特徴です。

Airtableの無料プランでどこまで使えますか?

Airtableのサポートページでは、無料プランは1ベース(1つのデータベース)あたり1,000レコード、添付ファイル1GB、編集権限を持てる共同作業者は5人までと記載されています(2026年10月17日に確認)。案件を数百件規模で試す用途には足りますが、顧客・案件・請求を1つのベースにまとめると1,000件には意外と早く届きます。

Airtableの有料プランの料金はいくらですか?

公式の料金ページでは、Teamが1ユーザー月額20ドル、Businessが45ドル(いずれも年払いの場合)と表示されています(2026年10月17日に確認)。月払いの金額は掲載がありませんでした。課金対象になるのは編集者など権限を持つ人で、閲覧専用の共同作業者は課金されません。コメント権限の人は、Teamでは課金対象、Businessでは課金されません。為替と税の扱いは契約前に確認が必要です。

Airtableとkintoneはどちらが中小企業に向いていますか?

入力する人の数と、入力の強制力で分かれます。少人数で形を試しながら作るならAirtable、申請と承認を回し、部署をまたいで入力を揃えさせたいならkintoneが素直です。ただし、どちらを選んでも、1件を何と数えるか、誰がいつ入力するかが決まっていなければ運用は止まります。

日本語で使えますか?

公式サイトでは日本語UIの案内を確認できませんでした。Airtableのサポートページには、画面は英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語で表示できると書かれており(2026年10月17日に確認)、日本語は含まれていません。英語の画面になる前提で試してください。請求書の形式やサポートの言語は公式ページで確認できていないため、無料プランで実際に開いて確かめてから決めてください。

泉

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。

CASE

実際の支援では、こう変わりました

  • 人材紹介3ヶ月の伴走支援

    サイトの文言変更を、担当者が一人で本番公開まで完了。

  • 防災メーカー3ヶ月の伴走支援

    見積書づくりで人が行うのは、粗利をどうするかの判断だけに。

  • 外国人材の就職支援試作からの伴走支援

    書類の回収・仕分けと履歴書づくりを、どこまで自動にし、どこを人が確認するかを決めて試作まで完了。

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