日報アプリの選び方|業務日報・作業日報を続けるために見る5つの点と、作る判断
アプリの機能を比べる前に、書く負担と読まれ方を決めておく
この記事は、紙やExcelの業務日報・作業日報をアプリに替えたい中小企業が、書く人・読む人・集計する人の3者の立場で選べるように、決めておく4項目、試用で測る5つの点、既製アプリか自社開発かの判断順を、大阪のシステム開発会社SalesDockの立場で整理したものです。SalesDockも依頼先の1つなので、自社の金額は事実として載せ、他社のアプリの評価や順位は書いていません。
執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援
結論
日報アプリは、書く手間・未入力への気づき・読まれ方の3つで選び、合わない点が残ったときに作る
「日報 アプリ」で探すと、既製のアプリが数多く出てきます。ただ、日報は機能が揃っていても、書く手間が大きいと続きません。日報を読む時間を取れていない経営者は少なくありません。日報アプリは、機能が揃っていても書く手間が大きいと続きません。アプリを選ぶ前に、書く量と読まれ方を見直してください。
- 選ぶ前に、集める目的、書く人と端末、読む人と時間、集めた内容の使い道の4つを決めます。
- アプリでは、入力時間、未入力への気づき、読む側の見やすさ、集計と取り出し、項目の変えやすさの5つを試用で確かめます。
- 案件台帳や勤怠とつなげたい、部署ごとに項目が違うなど、設定で合わない点が残るなら、1つの部署に絞った試作から作ります。
日報アプリの選び方:まず決める4つ
日報は、書く人、読む人、集計して使う人で、求めることが違います。次の4つを書き出しておくと、アプリの機能を同じ基準で見られます。そのうえで見る5つの点は、この後の「日報アプリで見る5つの点」にまとめています。
1. 日報を何のために集めるか
営業の活動量を見たいのか、現場の作業時間を原価に回したいのか、困りごとを早く拾いたいのかで、必要な項目が変わります。目的が混ざったまま項目を足すと、書く側の負担だけが増えます。
2. 誰が、どこで、どの端末で書くか
外出先のスマホで書くのか、事務所のパソコンで書くのかを決めます。現場の電波が弱いなら、通信できない状態でも入力できるかを確認します。
3. 誰が読み、いつ読むか
読む人が毎日見るのか、週1回まとめて見るのかを決めます。読む時間が決まっていない日報は、書いても読まれず、書く側の手が止まります。
4. 集めた内容を何に使うか
集計して会議に出すのか、請求や勤怠に回すのかを決めます。つなげたいなら、データを取り出せるか、他のシステムと連携できるかが選ぶ基準になります。
日報が続くかどうかは「書く・集まる・読む・使う」の4段で決まる
日報が止まるときは、4段のどこかが切れています。アプリを選ぶときも、機能の一覧ではなく、この4段が最後までつながるかで見ます。
日報アプリで見る5つの点
機能の多さより、次の5つを試用で確かめるほうが、選んだあとの後悔が少なくなります。
| 見る点 | 試用での確かめ方 |
|---|---|
| 入力にかかる時間 | 試用で、実際の担当者に1日分を書いてもらい、3分で終わるかを測る。選択式や定型文があるか |
| 未入力に気づけるか | 書いていない人を、管理者が一覧で見られるか。未入力のときに通知が出せるか |
| 読む側の見やすさ | 要点が先頭に出るか。人・日付・案件で並べ替えや絞り込みができるか |
| 集計とデータの取り出し | 件数や時間を集計できるか。CSVなどで取り出して、別の表で使えるか |
| 項目と様式の変えやすさ | 自社の項目に合わせて、管理者が設定で変えられるか。変更のたびに費用がかかるか |
入力の負担を見る理由
不動産会社で案件管理のステータス入力ルールを詰めていたとき、以前に入れたツールも入力が止まって使われなくなっていたと分かりました。入力してもらう前提の仕組みは、書く手間が大きいと止まります。また、CRMが定着しない会社では、入力項目を増やしすぎていることがよくあります。日報アプリも、入力項目が多いと現場の入力が止まって使われなくなります。選ぶときは、現場が入力できる量に項目を絞ることを先に決めてください。
入力が続かないときは、未入力の通知を作る
人材紹介の会社では、案件の情報をチャットに投稿して終わりになっていました。入力が続かない会社には、お願いを重ねるより、入力がないことの通知を作るほうが効きます。アプリの試用では、書いていない人を管理者が見つけられるか、通知を出せるかを必ず確かめます。
既製アプリで足りるときと、自社向けに作るときの分かれ目
どれが良いかは、自社の日報がどこまで一般的かで決まります。まず既製のアプリを試し、合わない点が残るかを見てから、作るかどうかを決めるのが手戻りの少ない順番です。
| 選び方 | 向いているとき | 確認すること |
|---|---|---|
| 既製のアプリで足りる | 項目が一般的で、入力・閲覧・簡単な集計ができれば足りる | 試用期間に、実際の担当者が3分で書けるかを測る。集計や取り出しの範囲を確かめる |
| 既製のアプリを設定して使う | 項目や承認の流れを、管理者の設定で自社に合わせられる | 設定で足りない点が出たとき、追加の作り込みを頼める窓口があるかを決めておく |
| 自社向けに作る | 案件台帳・勤怠・請求と日報をつなげたい、部署ごとに項目が違う、独自の集計や通知のルールがある | 全部を一度に作らず、1つの部署・1つの様式に絞った試作から始める。保守の窓口を決めておく |
集めた日報の読み方は日報の分析方法、営業日報を活動量の指標に変える手順は営業日報をKPIに変える方法、不動産営業で二重入力をなくす設計は不動産営業の日報を自動化する設計にまとめています。現場の報告書を切り替えたい場合は作業報告書アプリの選び方も参考になります。
作る場合の費用は「範囲」で決まる
作る場合の費用は、対象にする部署の数、連携する外部システム、画面の量で大きく変わります。同じ金額でも、要件整理、テスト、保守が含まれているかで中身は違うため、金額だけを並べても比べられません。
SalesDockでは、1つの業務に絞った「1業務スタート」を50万円〜(税別)、試作の結果を受けた本実装を個別見積もりとしています。日報に限らず、現場で入力が止まりにくい形から整理するのが、SalesDockが支援する経営管理基盤づくりの入口です。対応範囲はシステム開発・導入支援をご覧ください。依頼から運用までの流れはシステム開発を外注するときの流れと費用にまとめています。
日報アプリについてよくある質問
日報アプリは、どんな基準で選べばよいですか。
機能の数より、担当者が3分ほどで書き終えられるか、書いていない人に管理者が気づけるか、読む人が要点をすぐ見られるか、の3つを先に見ます。そのうえで、集計とデータの取り出し、項目の変えやすさを確かめます。
業務日報と作業日報で、選び方は変わりますか。
基本の見方は同じです。業務日報は活動の内容や所感、作業日報は作業の内容や時間が中心になるため、書く項目が変わります。作業時間を原価や請求に回したいなら、データを取り出せるか、他のシステムとつなげるかを重く見ます。
日報が続かないとき、アプリを替えれば解決しますか。
項目が多すぎる、読まれない、未入力に誰も気づかない、のどれが原因かで違います。原因が項目の多さや運用にあるなら、アプリを替えても同じ状態になりやすいです。先に項目を絞り、未入力の通知を作る方が効く場合があります。
自社向けに作ると、費用はいくらかかりますか。
対象の部署の数、連携する外部システム、画面の量で大きく変わるため、一律の相場は言えません。SalesDockでは、1つの業務に絞った「1業務スタート」を50万円〜(税別)、試作の結果を受けた本実装を個別見積もりとしています。
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