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不動産2026-05-04最終更新 2026-08-1110分

GASで始める不動産業務自動化—追客・オーナー報告・物件入力を月5時間削減する実践ガイド

不動産会社がGoogle Apps Scriptで始めやすい業務自動化を、追客リマインド、オーナー報告、物件入力チェックの3領域で解説。スプレッドシートを活かして月5時間削減する現実的な進め方。

GASは「小さな自動化」から始めるのが向いている

不動産会社でGASが効くのは、巨大なシステムを作る場面ではない。スプレッドシートに既にある情報を使って、通知、転記、チェック、下書きを自動化する場面だ。

問い合わせ後の初動、オーナー報告、物件入力の確認を少しずつ自動化するだけで、月5時間以上は削れる会社が多い。

自動化1: 追客リマインドを毎朝出す

顧客管理シートに「次回アクション日」があるなら、毎朝9時に本日対応すべき顧客だけを抽出してメールやGoogle Chatに送れる。

function sendFollowUpReminder() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActive().getSheetByName('顧客管理');
  const rows = sheet.getDataRange().getValues();
  const today = Utilities.formatDate(new Date(), 'Asia/Tokyo', 'yyyy/MM/dd');
  const targets = rows.slice(1).filter(row => {
    const nextAction = Utilities.formatDate(new Date(row[8]), 'Asia/Tokyo', 'yyyy/MM/dd');
    return nextAction === today && row[7] !== '成約' && row[7] !== '失注';
  });

  if (targets.length === 0) return;

  const body = targets.map(row => row[1] + ' / ' + row[4] + ' / 担当:' + row[7]).join('\n');
  MailApp.sendEmail('team@example.com', '本日の追客リスト', body);
}

重要なのはコードの高度さではなく、「次回アクション日」が必ず入る運用にすることだ。日付が空欄なら、どんな自動化も動かない。

出典・一次情報

毎朝の自動実行は「時間主導型(クロック)トリガー」で設定します。公式ドキュメントによれば起動時刻は多少ランダム化され、たとえば午前9時のトリガーは午前9時〜10時のあいだで実行されます。仕様は変更されます。最新の情報は公表元でご確認ください。

自動化2: オーナー報告の下書きを作る

賃貸管理や買取再販で毎月の報告文を手で作っている場合、GASで対象物件の数字を集め、文面の下書きまで作れる。AIを使う前でも、定型文の差し込みだけで十分効果がある。

下書きに入れる項目

  • 今月の問い合わせ件数
  • 内見数と申込数
  • 価格変更・広告文変更の提案
  • 次月の対応予定

オーナー報告を自動生成する考え方は、オーナー報告書を自動生成する方法でも詳しく整理している。

自動化3: 物件入力の抜け漏れをチェックする

物件入力で一番時間を食うのは、入力そのものより「抜け漏れの確認」だ。価格、所在地、面積、駅距離、画像URL、公開状況など必須列を決め、空欄があれば担当者に戻すだけでも品質は上がる。

function checkPropertyRows() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActive().getSheetByName('物件管理');
  const rows = sheet.getDataRange().getValues();
  const requiredIndexes = [0, 1, 2, 4, 6, 9];
  const errors = [];

  rows.slice(1).forEach((row, index) => {
    const missing = requiredIndexes.some(i => row[i] === '' || row[i] == null);
    if (missing) errors.push(index + 2);
  });

  if (errors.length > 0) {
    MailApp.sendEmail('team@example.com', '物件入力の確認が必要です', '確認行: ' + errors.join(', '));
  }
}

このチェックは、AIより先に入れるべきだ。入力の型が揃っていない状態でAIに文章生成を任せると、間違った物件説明が増える。

自動化する業務GASにやらせること先に決めておく運用
1. 追客リマインド毎朝9時に本日対応すべき顧客だけを抽出し、メールやGoogle Chatに送る顧客管理シートの「次回アクション日」が必ず入る運用。日付が空欄なら、どんな自動化も動かない
2. オーナー報告対象物件の数字を集め、報告文の下書きまで作る下書きに入れる項目(今月の問い合わせ件数、内見数と申込数、価格変更・広告文変更の提案、次月の対応予定)
3. 物件入力チェック必須列の空欄を検出し、担当者に戻す価格、所在地、面積、駅距離、画像URL、公開状況などの必須列を決めておくこと

最初の1ヶ月は「作る」より「止まらない運用」を見る

GASは作った瞬間より、1ヶ月後に動き続けているかが大事だ。担当者が列を変えた、シート名を変えた、日付形式が崩れた。こうした小さな変更で止まる。

そのため、最初は1業務だけで始める。追客リマインドなら追客だけ。オーナー報告なら報告だけ。月5時間削れたら次に広げる。この順番なら、現場も社長も効果を見失いにくい。

よくある質問

不動産会社がGASで自動化するなら、まず何から始めればいいですか?

最初は1業務だけで始めてください。追客リマインドなら追客だけ、オーナー報告なら報告だけ。月5時間削れたら次に広げる、という順番なら現場も社長も効果を見失いにくいです。GASが効くのは巨大なシステムを作る場面ではなく、スプレッドシートに既にある情報を使って通知・転記・チェック・下書きを自動化する場面です。

GASで自動化すると、どのくらい業務時間が減りますか?

問い合わせ後の初動、オーナー報告、物件入力の確認を少しずつ自動化するだけで、月5時間以上は削れる会社が多いです。

作ったGASが途中で動かなくなるのはなぜですか?

担当者が列を変えた、シート名を変えた、日付形式が崩れた、といった小さな変更で止まります。GASは作った瞬間より1ヶ月後に動き続けているかが大事なので、最初の1ヶ月は機能を増やすより「止まらない運用」を見てください。追客リマインドなら、コードの高度さより「次回アクション日」が必ず入る運用にすることが重要です。

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泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に30社以上の業務改善に携わる。

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