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Office 365(Microsoft 365)管理センターの使い方|入り方と、最初に見る5つの画面
執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援

結論
Office 365の管理センターは、現在はMicrosoft 365管理センターと呼ばれます。社員のアカウント、ライセンス、利用状況を1か所で扱う管理者向けの画面です。使うのは管理者の役割を持つ人だけで、日常の作業は「ユーザーの追加と権限」「パスワード再設定」「ライセンスの棚卸し」の3つです。
- 入り口はadmin.microsoft.comです。職場のアカウントでサインインし、「管理」が出なければ、そのアカウントに管理者の役割がありません。
- 最初に見る画面は5つで、毎月見るのはUsers(ユーザー)、Billing(契約)、Reports(利用状況)の3つです。
- 管理者の権限は必要な人に必要な分だけ持たせます。全体管理者は5人未満にし、管理者は全員、多要素認証をオンにします。
管理センターへの入り方は、admin.microsoft.comにサインインするだけです
管理センターは、ブラウザーで admin.microsoft.com を開き、職場のアカウントでサインインすると入れます。すでにMicrosoft 365にサインインしているなら、アプリ起動ツール(左上の9つの点)の一覧にある「管理」からも開けます。Microsoftの案内ページには admin.cloud.microsoft という新しい入り口も出ていますが、どちらも同じ管理センターに着きます。
アプリ起動ツールに「管理」が出ないときは、そのアカウントが管理者ではありません。原因と頼む相手は、次の「管理センターに入れないときの原因」にまとめています。
画面の見え方は2つあり、上のボタンで切り替えます
- 簡易ビュー:小規模な会社向けで、画面上部のボタンで切り替えます。Users、Teams、Products(ライセンス)などのタブに絞られています。
- ダッシュボードビュー:複雑な設定や作業まで扱える画面で、Microsoft 365の管理者の多くはこちらが表示されます。
管理センターに入れないときの原因は、管理者の役割がないことが最も多いです
Microsoft 365管理センターに入れない主な原因は、サインインしているアカウントに管理者の役割がないことです。アプリ起動ツールに「管理」が出ない、または「このページまたは操作にアクセスする権限がありません」(日本語表示では「このページへのアクセス許可がないため、この操作を実行できません」という文言がMicrosoft Learnにあります)と表示されたら、そのアカウントは管理者ではありません。
Microsoft 365の契約を申し込んだ人は、初期状態で管理者になります。小さな会社では、その人(経営者や総務の担当者)か、パソコンの保守を頼んでいるIT業者に、権限の付与や作業を頼みます。
サインインそのものができないとき
- 別のアカウントでサインインしている:職場のアカウントでサインインしているかを確かめます。個人用のMicrosoftアカウントなどでは、会社の管理センターに入れません。
- パスワードを忘れた:管理者にパスワードのリセットを頼みます。代替の連絡先(携帯電話番号など)を登録してあれば、サインイン画面の「パスワードを忘れた場合」から自分で再設定できる場合もあります。解決しないときは、Microsoftサポートに問い合わせます。
多要素認証の端末をなくした場合など、そのほかのサインインの不具合は、この記事の範囲外です。Microsoftの公式ページで確認してください。
最初に見る画面は、左メニューの5つです
左メニューには項目がたくさんありますが、最初は5つに絞って構いません。毎月見るのはUsers、Billing、Reportsの3つで、RolesとHealthは必要なときに開きます。
| 画面 | 分かること・できること | 見る頻度の目安 |
|---|---|---|
| Users > Active users(ユーザー > アクティブなユーザー) | 社員のアカウント一覧。追加、パスワード再設定、ライセンスの割り当てをここで行う | 毎月 |
| Billing > Licenses(課金 > ライセンス) | 契約しているライセンスの数と、割り当て済み・未割り当ての数 | 毎月と更新前 |
| Reports > Usage(レポート > 使用状況) | メール、Teams、OneDriveなどを、誰がどれだけ使っているか(7・30・90・180日) | 毎月 |
| Roles(役割) | 管理者の権限を、誰に持たせているか | 四半期ごとと人事異動のとき |
| Health(正常性) | Microsoft側の障害が出ていないか。社内の不調の原因切り分けに使う | 不調のとき |
見る頻度の目安は筆者の運用上の提案で、Microsoftが定めた頻度ではありません。Exchange、Teams、SharePointなどの細かい設定は、左メニューの下にある別の管理センターで行います。使える管理センターは、契約しているプランによって変わります。
日常の作業は、ユーザーの追加とパスワード再設定の2つです
ユーザーを追加して、ライセンスを割り当てる
入社した人のアカウントは、次の順で作ります。ライセンスは、アカウントを作る同じ画面で割り当てられます。
- 管理センターの左メニューで「Users」(日本語表示は「ユーザー」)を開き、「Active users」(「アクティブなユーザー」)を選びます。
- 「Add a user」(「ユーザーの追加」)を押し、氏名とユーザー名を入れて「Next」(「次へ」)に進みます。
- ライセンス(プラン)を選び、画面の案内に従って進めて「Finish adding」(「追加の完了」)を押します。
- 初期パスワードを、本人にだけ安全な方法で伝えます。
プランの選び方と金額はMicrosoft 365の料金の記事にまとめています。退職する人のアカウントは、削除する前に、メールやファイルの引き継ぎ先を決めてから進めます。共有アカウントを使っている会社は、共有アカウントを廃止する移行手順も参考になります。
パスワードを再設定する
パスワードを忘れた社員の対応には、パスワード管理者の役割が必要です。手順は次の3つです。
- 「Users > Active users」(「ユーザー > アクティブなユーザー」)で、対象の社員を選びます。
- 「Reset password」(「パスワードのリセット」)を押し、自動で作るか、自分で決めるかを選びます。
- 表示されたアカウント情報を、PDFに出力して安全な場所に保管し、本人に安全な方法で渡します。
2024年8月30日以降、管理センターからメールでパスワードを送る機能は外されています。メールやチャットにそのまま貼らず、本人に直接伝える運用にします。本人が自分で再設定できる「セルフサービスのパスワード再設定」を有効にすると、管理者の呼び出しそのものを減らせます。
管理者は、必要な人に必要な分だけ持たせます
管理センターで一番危ないのは、全員が全体管理者になっている状態です。全体管理者はほぼすべての設定を読み書きできるため、1人のアカウントが乗っ取られると影響が会社全体に及びます。Microsoftは、全体管理者を5人未満にすること、管理者のアカウントすべてに多要素認証を設定すること、必要な権限だけを与えることを推奨しています。
- 日常の作業:パスワード再設定などは、パスワード管理者のような小さい権限で足ります。
- 全体管理者:契約や権限の変更など、会社として大きな操作をする人に限ります。
- 緊急用のアカウント:全員が締め出されたときのために、特定の個人に紐づけない全体管理者を2つ持つことが推奨されています。
AI活用の伴走では、打ち合わせの時間が初期設定でつぶれる会社があります。原因はツールの難しさではなく、同じ人が使うログインのアカウントが、知らないうちに複数あったことでした。管理者の台帳がないと、「どのアカウントが誰のものか」が分からなくなり、設定のたびに探すことになります。
また、AIを入れたい意欲があっても、会社のパソコンの設定を管理者が決めていて、使えるAIが会社指定のものに限られる会社もありました。何が使えるかは、利用者でなく管理者の設定で決まります。Copilot Coworkの使い方でも、使い始める前に管理者が設定する条件を整理しています。
| 項目 | 何を書くか | 注意 |
|---|---|---|
| 氏名・連絡先 | 担当者の氏名と、個人宛でなく部署として届く連絡先 | 異動・退職で空席になりやすい |
| 役割 | 全体管理者、パスワード管理者など、持たせている権限の名前 | 必要最小限の役割にする |
| 多要素認証 | オンになっているか | 管理者は全員オンにする |
| 最終確認日 | この行を最後に見直した日 | 四半期ごとに更新する |
| 代わりの人 | 不在のときに代わる人 | 全体管理者は「いない」を作らない |
ライセンスの棚卸しは、契約の数と使った人を並べます
Microsoft 365管理センターでライセンスの余りを調べるには、契約した数と、実際に使っている人を並べます。「Billing > Licenses」(「課金 > ライセンス」)で、割り当て済みと未割り当てのライセンスの数を見ます。「Reports > Usage」(「レポート > 使用状況」)では、メールやTeams、OneDriveなどを使っている人を、7・30・90・180日の期間ごとに確認できます。
Microsoftの案内にも、レポートで「十分に使っている人」と「ほとんど使っていないためライセンスが要らないかもしれない人」を見分けられると書かれています。進め方は次のとおりです。
- 「Billing > Licenses」で、契約数・割り当て済み・未割り当ての数を控えます。
- 「Reports > Usage」で期間を30日か90日にし、Active Usersなどの表で、直近に動いていない人を洗い出します。
- 動いていない人に、使わない理由を聞きます。退職や異動の取りこぼしならライセンスを外し、使い方が分からないだけなら教えます。
- 残った人数とプランで、次の更新に出す見積りを取り直します。
他社の例でも、契約と利用のずれは起きています。
- 100人を超える規模で契約した申請用の専用ツールで、実際に使われていた申請は一部の種類だけでした。
- 小規模な会社で、契約済みのクラウドストレージを誰も使っていませんでした。外出先の端末で作業することが多く、社内に資料を置く習慣がなかったためです。
どちらもMicrosoft 365の話ではありませんが、見る順番は同じで、契約の数と、実際に開いた人を並べます。ライセンス以外も含めたIT費用の見直しは、いま止められるIT費用の棚卸しで手順にしています。
レポートに社員の名前が出ないときは
レポートは、初期設定だと利用者名や部門名が伏せて表示されます。個人別の状況を見たい場合は、全体管理者が「Settings > Org settings > Services > Reports」(「設定 > 組織設定 > サービス > レポート」)で「Conceal user, group, and site names in all reports」(「すべてのレポートでユーザー、グループ、サイト名を非表示にする」)のチェックを外します。名前を出す操作は監査ログに残ります。個人の利用状況を見る目的と範囲は、あらかじめ社内に説明してから変えます。名前の表示設定は数分で反映されます。レポートの数字そのものは、通常24〜72時間後に表示され、数日かかることもあります。
効果は「未使用ライセンスの数」と「管理者の人数」で測ります
月に1回、次の3つの数字を記録します。
- 動いた人の割合:割り当て済みのうち、直近30日に動いた人の割合。低いままなら、外す前に使われない理由を現場に聞きます。
- 未割り当ての数:余っているライセンスの数。
- 全体管理者の人数:増えていくなら、台帳の見直しが必要なサインです。
管理センターの設定は、どの業務をどのツールで回すかが決まっていないと、決める基準がありません。SalesDockは、業務の整理を先に行い、そこにツールの契約と設定を合わせる支援をしています。
NEXT STEP
契約中のツールと管理者を、使われ方から見直す
いま契約しているライセンスと管理者、使っている人を並べて、減らせる項目と、決めておくべき担当を60分で整理します。
無料相談を申し込むOffice 365管理センターでよくある質問
Office 365の管理センターはどこから開きますか?
ブラウザーでadmin.microsoft.comを開き、職場のアカウントでサインインします。すでにMicrosoft 365にサインインしている場合は、アプリ起動ツール(左上の9つの点)から「管理」を選んでも開けます。「管理」が出ない場合は、管理者の権限がないアカウントです。
管理センターに入れないのはなぜですか?
多くは、使っているアカウントに管理者の役割がないためです。「このページまたは操作にアクセスする権限がありません」と出るときは管理者ではありません。Microsoft 365の契約を申し込んだ人は、初期状態で管理者になります。小さな会社では、その人(経営者や総務の担当者)に頼むか、IT保守を頼んでいる業者に聞きます。
社員のパスワードを再設定するには、どの権限が要りますか?
パスワード管理者の役割が必要です。管理センターで「Users > Active users」(日本語表示は「ユーザー > アクティブなユーザー」)を開き、対象のユーザーを選んで「Reset password」(「パスワードのリセット」)を押します。自動生成か手入力かを選べます。権限は、全体管理者でなく、必要なものだけを持たせるのがMicrosoftの推奨です。
管理者(全体管理者)は何人にすればよいですか?
MicrosoftのEntraの推奨は、全体管理者を5人未満にすることです。あわせて、特定の個人に紐づけない緊急用の全体管理者アカウントを2つ持つことも推奨されています。小さな会社では、全体管理者は2〜3人にして、日常の作業はパスワード管理者などの小さい権限の人に任せる形が現実的です。
誰が使っているかのレポートで、社員の名前が出ません。
初期設定では、レポートの利用者名は伏せて表示されます。表示するには、全体管理者が「Settings > Org settings > Services > Reports」(「設定 > 組織設定 > サービス > レポート」)で「Conceal user, group, and site names in all reports」(「すべてのレポートでユーザー、グループ、サイト名を非表示にする」)のチェックを外します。名前を出す操作は監査ログに記録されます。社内のプライバシーの方針に合うかを確かめてから変えます。
出典
- Microsoft 365 admin center - Overview(Microsoft Learn)
- Reset passwords(Microsoft Learn)
- Microsoft 365 Admin Center Usage Reports Overview(Microsoft Learn)
- Best practices for Microsoft Entra roles(Microsoft Learn)
画面や権限の名前は更新されます。最新の情報は公式ページでご確認ください。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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