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Copilot Coworkの使い方|始める条件・頼み方・承認画面の見方と最初の1週間
執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援
結論
Copilot Coworkは、Microsoft 365の中でメールの送信、会議の予定登録、Word・Excel・PowerPointの作成、Teamsへの投稿までを代わりに進める機能です。使い方は「開く→頼む→進み具合を見る→承認する→結果を確かめる」の5段階で、依頼文に材料・作るもの・やらないことを書くほど結果が安定します。
- Microsoft Copilotを開き、上部の切り替えで「Cowork」を選んで、終わらせたい作業を文章で頼みます。
- 使う前に、Copilotのライセンスに加えて、管理者が使用量ベースの課金とCoworkを選んだ支出ポリシーを設定している必要があります。
- メール送信や予定登録の前には承認画面が出ます。慣れるまでは「常に許可」を使わず、1回ずつ中身を見て承認します。
Copilot Coworkの使い方は、開く・頼む・見る・承認する・確かめるの5段階です
Copilot Coworkを使うときは、Microsoft Copilotの画面上部で「Chat」から「Cowork」へ切り替えるところから始めます。ホーム画面には入力欄と最近のタスク一覧、「受信トレイの整理」「会議の準備」「会社の調査」などのおすすめの依頼が並びます。おすすめを選んでも、自分で依頼文を書いてもかまいません。
依頼を送ると、Coworkは作業を手順に分けて1つずつ進め、「メールの作成の準備」「Word文書の作成の準備」のようにいま何をしているかを画面に順に表示します。途中で別のメッセージを送ると順番待ちに入り、方向が変われば進め方を変えます。今の手順を終えてから止める一時停止と、すぐに止める一時停止の2種類があり、作業ごと取り消すこともできます。
終わると、作ったファイルが右側のサイドパネルに並びます。その場でプレビューでき、個別またはまとめてダウンロードできます。作成したファイルはOneDriveの「Cowork」フォルダーからもあとで開けます。出典:Microsoft Learn「Copilot Cowork の使用を開始する」
使い始める前に、ライセンスと管理者の設定を確かめます
Copilot Coworkが画面に出てこないときは、本人の操作より先に、管理者側の設定を確かめます。Copilotのライセンスがあるだけでは使えず、管理者が使用量ベースの課金を有効にし、Coworkを選んだ支出ポリシーに利用者を含めて初めて開けます。
| 項目 | 必要な状態 | 確認する人 |
|---|---|---|
| ライセンス | 自分のアカウントにMicrosoft 365 Copilotのライセンスが割り当てられている | 利用者本人 |
| 使用量ベースの課金 | 管理者が使用量ベースの課金を有効にし、Coworkを選んだ支出ポリシーに自分が含まれている | Microsoft 365の管理者 |
| 使う場所 | ブラウザー(copilot.cloud.microsoft)、Outlook、Teams、Copilotのデスクトップアプリ・モバイルアプリ | 利用者本人 |
| アプリ作成 | 説明からアプリを作る機能だけは、Frontierプログラムへの参加が必要 | 管理者と利用者 |
管理者側で見落としやすいのは、支出ポリシーが予算の設定であると同時に、Coworkを使える人の範囲を決める設定でもある点です。Microsoftの管理者向け資料では、上限を1クレジットにしたポリシーでも、対象に入った利用者はCoworkを使い始められると説明されています。Coworkを使わせたくない人は、上限を下げるのではなく、ポリシーの対象から外します。出典:Microsoft Learn「組織の Copilot Cowork を管理する」
Copilot Coworkの費用は、Microsoft 365 Copilotのライセンス料とは別に、使用量ベースの課金で数えられます。モデルの応答、スキルの呼び出し、画像の生成、ブラウザーでの作業などが組織の消費量に加算され、管理者はMicrosoft 365管理センターで利用状況を確認し、ユーザー・グループごとに上限を設定できます。
Copilot Chatとの違いは、文案を出すか、作業を最後まで進めるかです
同じCopilotの中でも、Chatは考えるための相棒、Coworkは手を動かす担当と考えると使い分けやすくなります。次の表は、Microsoftのよくある質問の比較表をもとに、筆者が使い分けの観点で整理したものです。「人がすること」の行は、公式の比較表にはない筆者の補足です。
| 比べる点 | Copilot Chat | Copilot Cowork |
|---|---|---|
| 得意なこと | 下書き、要約、質問への回答 | 複数のアプリにまたがる作業を最後まで進める |
| かかる時間 | 秒〜分 | 分から数時間(自律実行) |
| 向く場面 | すぐ答えや文案がほしいとき | メール・予定・ファイルを実際に動かしてほしいとき |
| 人がすること | 出てきた文案を自分で貼り付けて送る | 送信・投稿・予定登録の前に出る承認画面で確認する |
Copilot Coworkが読めるのは、使っている本人がもともと開けるファイルとメールだけです。本人に見えない資料はCoworkにも見えませんが、本人が開ける資料はすべて材料になり得るため、依頼文で使う範囲を指定します。出典:Microsoft Learn「Copilot Cowork に関するよくある質問」
社内FAQのように、同じ質問へ繰り返し答える仕組みを作りたい場合は、Coworkではなくエージェントの作成が向きます。その選び方はCopilotのAIエージェントとAgent Builder・Copilot Studioの違いで扱っています。
頼み方は、材料・作るもの・やらないことまで1回で書きます
Copilot Coworkへの依頼文には最大25万文字まで入力できます。公式の開始ガイドでも、「メールを送って」より「先週のキャンペーン結果を要約し、PDFにしてマーケティングチームへメールで送って」のように具体的に書くほど結果が良くなると案内されています。依頼文には「何を終わらせたいか」「使う材料」「作ってほしいもの」「誰に・どこへ」「やらないこと」の5項目を書くと、結果が安定しやすくなります。
| 項目 | 記入例 | 書くときの注意 |
|---|---|---|
| 何を終わらせたいか | 来週火曜の定例会議の準備をしたい | 「会議の準備をして」だけで止めない |
| 使う材料 | 先週の議事録(Word)と、課題一覧(Excel)を添付 | 添付するか、OneDrive・SharePointから選ぶ |
| 作ってほしいもの | 未決事項を1枚にまとめたWord文書 | 形式(Word・Excel・PowerPoint・PDF)を指定する |
| 誰に・どこへ | 完成したら参加者5名へメールの下書きを作る | 送信までか、下書きまでかを書き分ける |
| やらないこと | 顧客名が入った資料は使わない。日程は動かさない | 触ってほしくない範囲を先に書く |
材料は、入力欄へのドラッグ、端末からのアップロード、OneDrive・SharePoint・Teamsからの選択の3通りで渡せます。既存のWord・Excel・PowerPointを直してもらう場合は、OneDriveかSharePointにあるファイルを選びます。Coworkは同じ共有ファイルに上書きで保存し、元に戻したいときはOneDrive・SharePointの版の履歴から戻せます。
毎回同じ前提を書くのが手間なら、カスタマイズ画面の「カスタム指示」に、文書の形式や言葉づかい、予定を入れてよい時間帯などを書いておけます。Coworkはそれを全部のタスクに当てはめます。
承認画面では、宛先・本文・範囲を見てから押します
Coworkがメールを送る、Teamsに投稿する、会議を登録するといった操作の前には、何をするかのプレビューと、「送信」「投稿」「作成」のように操作名が付いたボタンが出ます。中〜高リスクの操作には危険度の表示も付きます。ボタンの横の選択肢には、同じ種類の操作を今後確認なしで進める「常に許可」があります。
メールとTeamsメッセージでは、「常に許可」の範囲を「特定の受信者だけ」「特定のドメインの受信者だけ」のように絞れます。選んだ許可はそのセッションだけに効き、サイドパネルの「アクセス許可」から確認・取り消しができます。社内の決まりとして「社外宛のメールには常に許可を使わない」と定め、サイドパネルの「アクセス許可」で定期的に確認すると、取引先への送信が人の確認を抜けにくくなります。
AIに任せる業務では、社外への送信・投稿だけは人が最後に押す、と線を引く方法があります。AIに下書きと準備まで任せ、外に出る操作だけを人に残すと、任せる範囲を広げても確認の手間は承認画面の数だけに収まります。Coworkの承認画面は、この線引きをツール側で用意してくれている仕組みと考えると扱いやすくなります。
定期実行とメール受信をきっかけにした実行も、承認が既定です
Coworkには、「毎朝9時にブリーフィングを送って」のように時刻を決めて繰り返す依頼と、条件に合うメールやTeamsメッセージが届いたときに動く依頼があります。どちらもタスク画面の「自動化」から編集・一時停止・削除ができます。
管理者向け資料によると、こうした自動のタスクも作った本人の権限で動き、メール送信やメッセージ投稿の前には既定で承認を求めます。実行の頻度には上限があり、タスクが自分自身を呼び続けるループも防がれます。自動にしたからといって勝手に送るわけではないので、まずは毎朝の予定まとめのように、送り先が自分だけの依頼から試します。
最初の1週間は、社内で完結する3つの作業で試します
いきなり顧客対応に使うと、うまくいかなかったときに原因が依頼文なのか、材料なのか、承認の見落としなのかが分かりません。最初の1週間は、社内で完結し、やり直しがきく作業だけを選びます。
| 時期 | 作業 | 頼み方 | 記録すること |
|---|---|---|---|
| 1日目 | 会議の準備 | 既存の議事録と課題一覧から、未決事項の一覧を作らせる | 直した箇所の数 |
| 2〜3日目 | 受信トレイの整理 | フォルダー分けの案を出させ、承認画面で中身を見てから実行する | キャンセルした操作の数と理由 |
| 4〜5日目 | 週の予定の整理 | 予定の重なりを洗い出させ、辞退の文面は下書きで止める | 依頼から承認までにかかった時間 |
効果は「速くなった気がする」ではなく、次の3つの記録で見ます。
- 依頼してから承認するまでにかかった時間
- 承認の前に人が直した箇所の数
- キャンセルした操作の数と、その理由
自分で作業していたときの所要時間を1回だけ先に測っておくと、比べる基準ができます。あわせて、管理者に1週間分のCoworkの消費量を見てもらうと、費用に見合うかを同じ物差しで判断できます。測り方の考え方はAI導入の効果測定にまとめています。
直した箇所が減らないときは、材料を見直します
1週間試しても直した箇所が減らない作業は、依頼文だけでなく、渡している材料も疑います。議事録の書き方がばらばら、課題一覧の最新版がどれか分からない、といった状態のままでは、どのAIに頼んでも結果は安定しません。社内でAIを使うときの決まりごとから整えたい場合は生成AIの社内ルールの作り方、Claude側のCoworkと比べたい場合はClaudeのAIエージェントとCowork・Claude Codeの違いも参考になります。
SalesDockは、成長に経営管理・業務・データの仕組みが追いついていない中小企業に、経営管理基盤の実装と定着を月額で支援しています。Coworkのような道具を入れる前後で、どの業務のどの材料を整えるかを一緒に決めるのが、その最初の仕事です。
NEXT STEP
Coworkに任せる作業と、人が押す操作を整理する
いまの会議準備・メール・資料作成の流れを見ながら、Coworkに渡す材料、承認を残す操作、効果の測り方を60分で整理します。
無料相談を申し込むCopilot Coworkの使い方でよくある質問
Copilot Coworkはどこから開きますか?
Microsoft Copilotを開き、画面上部の「Chat」の横にある切り替えで「Cowork」を選びます。ブラウザーのcopilot.cloud.microsoftのほか、Outlook、Teams、Windows・macOS用のCopilotデスクトップアプリ、iPhone・Android用のCopilotモバイルアプリでも使えます。
Microsoft 365 Copilotのライセンスがあれば、すぐに使えますか?
ライセンスだけでは使えません。管理者が使用量ベースの課金を有効にし、Coworkを選んだ支出ポリシーに利用者を含める必要があります。表示されない場合は、自社のMicrosoft 365管理者に支出ポリシーの対象かを確認します。
Coworkは承認なしにメールを送ってしまいますか?
Microsoftの公式ドキュメントでは、Coworkはユーザーの承認なしにアクションを実行しないと説明されています。メール送信、Teams投稿、会議の予定登録などの前に、中身のプレビューと承認ボタンが表示されます。ただし「常に許可」を選ぶと、そのセッション内の同じ種類の操作は確認なしで進みます。
Copilot ChatとCopilot Coworkはどう使い分けますか?
すぐに文案や要約がほしいときはCopilot Chat、メール・予定・ファイルなど複数のアプリをまたいで作業を進めてほしいときはCoworkを使います。Microsoftのよくある質問では、Chatの速度は秒〜分、Coworkは分から数時間(自律実行)と説明されています。
出典・一次情報
- Copilot Cowork の概要(Microsoft Learn)
- Copilot Cowork の使用を開始する(Microsoft Learn)
- Copilot Cowork を使用する(Microsoft Learn)
- Copilot Cowork に関するよくある質問(Microsoft Learn)
- 組織の Copilot Cowork を管理する(Microsoft Learn)
機能・画面・課金の条件は更新されます。最新の情報は公式ドキュメントでご確認ください。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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