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クリニックの受付電話を減らす方法|AI電話で無人化できる範囲と予約制のメリット

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クリニックの受付電話を減らす方法の結論

クリニックの受付電話は、スタッフの頑張りでは減りません。電話の中身を用件ごとに分け、定型の用件だけをWeb予約・LINE・AI電話(AIコール)へ移すと、受付が本当に対応すべき電話だけが残ります。受付を丸ごと無人化するのではなく、「無人化してよい電話」と「人が受ける電話」の線引きを先に決めるのが要点です。

  • ツールを選ぶ前に、1週間だけ電話の用件を記録して「移せる電話」と「人が受ける電話」を分ける
  • 予約・変更・キャンセルはWeb予約やLINEへ、診療時間や持ち物の質問は自動応答へ移す
  • AI電話に任せるのは、一次受付・用件の記録・予約ページの案内・決めた文面での定型の回答まで。症状・検査結果・苦情・急ぎの相談は人へつなぐ
  • 予約制で来院時間を分散し、Web予約で予約の電話を減らす。急患の枠と電話の予約窓口は残す

クリニックの受付電話は、1週間分の用件を記録し、件数が多く答えが決まっている用件から電話の外へ移すと減らせます。予約・変更はWeb予約やLINE、診療時間などの定型の質問は自動応答が候補です。症状・検査結果・苦情・急ぎの連絡は移さず、人が受けます。受付が1〜2名だと会計、来院した患者の対応、電話が同じ時間帯に重なるため、用件ごとの振り分けが必要です。

AI電話でクリニックの受付を無人化できるのは、時間外・混雑時の一次受付、名前と折り返し先の記録、予約ページの案内、決めた文面での定型回答までです。症状・検査結果・苦情・急ぎの連絡はAIに判断させず、診療時間内は受付へ転送し、時間外は緊急時の連絡先を先に案内したうえで翌診療日に担当者が折り返します。

  • 予約の窓口:予約制とWeb予約で予約・変更の電話を減らす一方、急患や予約外の患者を受ける当日枠と、ネット操作が難しい患者向けの電話の予約窓口は残します。
  • 効果の確認:導入前の1週間とWeb予約・AI電話の導入4週間後の1週間で、電話の用件を同じ項目で記録して比べます。電話の取りこぼしの損失は電話の対応漏れの損失計算で試算できます。

受付電話が増え、取りこぼしが起きる2つの原因

クリニックで受付電話を取りこぼす主な原因は次の2つです。予約・変更・定型の質問を電話でしか受けていないため着信が多いことと、会計や来院対応と電話が同じ時間帯に重なり受付が出られないことです。

1. 予約・変更・定型の質問を電話でしか受け付けていない(着信が増える原因)

予約の変更・キャンセルや診療時間などの定型の質問を電話でしか受けられないと、着信が診療中に重なり、受付はほかの電話に出られなくなります。電話以外の予約手段がない場合、予約を見送る人が出るおそれもあります。

2. 会計・来院対応と電話が重なる時間帯がある(取りこぼしの原因)

診療中の会計や来院患者の対応と電話が重なると、受付が電話に出られない時間帯ができます。電話が集中する時間帯と受付が出られなかった時間帯は、1週間分の着信履歴と、電話ごとの時刻・用件を書いた記録を突き合わせて確かめます。

クリニックの受付が会計や来院対応で電話に出られず、初診の問い合わせへの折り返しが遅れると、予約につながらないおそれがあります。取りこぼしは「誰が悪いか」ではなく、電話を受けられない時間帯があるという構造の問題です。

受付電話を減らす実行手順:記録・振り分け・再測定

クリニックの受付電話は、いま受けている電話の用件を1週間記録して分け、件数が多く答えが決まっている用件からWeb予約・LINE・自動応答へ移すと減らせます。AI電話やチャットボットは、残った着信に合わせて選びます。どの用件が多いかはクリニックごとに違うため、まず自院の実態を数えます。

ステップ1:1週間だけ電話の用件を記録する

クリニックの受付電話を減らす最初の手順は、1週間分の電話の用件と対応時間を記録することです。受付の横に紙か共有シートを置き、電話ごとに「時刻」「用件」「対応時間」「折り返しの要否」を1行ずつ書きます。出られなかった電話も着信履歴から時刻だけ拾います。1週間分を集めれば、どの時間帯に、どの用件の電話が多いのかが見えてきます。

ステップ2:用件ごとに移し先を決める

クリニックの受付電話は、1週間の記録で件数が最も多く、答えが決まっている用件から電話の外へ移します。予約・変更・キャンセルが最多ならWeb予約・LINEから、診療時間や持ち物などの定型の質問が最多ならよくある質問・自動応答から着手します。症状・検査結果・苦情・急ぎの連絡は移さず、人が受けます。初診の空き状況と予約はWeb予約・LINEで、持ち物や受診の流れはよくある質問で受けます。同じ質問に毎回答えている状態をなくす手順は電話対応が属人化する構造でも解説しています。

電話の用件移し先移すときの注意
①予約・変更・キャンセル(初診の空き状況の確認を含む)Web予約・LINE(AI電話からは予約ページを案内)電話の予約窓口は廃止せず、ネット操作が難しい患者向けに残す。電話で予約してきた患者には次回からWeb予約を案内し、当日の変更をどこまでWebで受けるかを先に決める
②診療時間・休診日・アクセス・持ち物・料金の目安Webサイトのよくある質問・自動応答回答の文面を院内で1つに決め、変更時に更新する担当を置く
③症状の相談・検査結果・苦情・急ぎの連絡人が受ける(転送・折り返し)症状や検査結果は自動で答えさせず、診療時間内は人へ転送する。時間外は緊急時の連絡先を先に案内し、名前と折り返し先を記録して翌診療日に担当者が折り返す
1週間分の電話の用件予約・変更予約/変更/キャンセル移し先Web予約・LINE定型の質問時間・場所・持ち物移し先よくある質問・自動応答判断が要る電話症状・結果・苦情・急ぎ残す先人が受ける・折り返す
減らすのは予約・変更の電話と、定型の質問の電話です。症状や苦情など判断が要る電話は移さず、人が受ける時間を確保します。

ステップ3:導入4週間後に電話の用件を記録し直す

受付電話が減ったかを確かめるには、Web予約(AI電話を入れる場合はAI電話も)を始めてから4週間後に、1週間分の電話を記録し直します。導入前に記録した1週間分と同じ項目(時刻・用件・対応時間・折り返しの要否)で、予約の電話の減り方、出られなかった電話が残る時間帯、Web予約の操作に関する問い合わせが増えていないかを比べます。

AI電話(AIコール)・AIチャットでクリニックの受付はどこまで無人化できるか

AI電話・AIチャットでクリニックの受付を完全に無人化することは勧めません。AI電話に任せられるのは、時間外・混雑時の一次受付、名前と折り返し先の記録、予約ページの案内、院内で決めた文面での定型回答までです。診療時間内は患者が音声ガイダンスで用件を選び、症状・検査結果・苦情・急ぎの相談は受付へ転送します。時間外は用件を選ぶ前に全員へ「命に関わる場合は119番、受診を迷う場合は地域の救急相談窓口(実施地域では#7119)」と案内し、名前と折り返し先を記録して翌診療日に担当者が折り返します。AIチャットも診療時間や予約ページなど決めた文面での案内に限ります。

AI電話に任せやすいこと

  • 時間外・混雑時の一次受付:休診日や昼休み、電話が重なった時間でも着信を受ける。用件の振り分けは患者が音声ガイダンスで選ぶ方式にし、AIには症状や緊急度を判断させない。AIが答えるのは、院内で文面を決めた診療時間・休診日・アクセス・持ち物などの質問だけにする。
  • 用件の記録:名前・折り返し先・用件を文字にして受付の画面やチャットに残し、折り返しの漏れを防ぐ(対応する機能は製品によって異なる)。
  • 予約ページの案内:予約・変更の電話には、SMSなどで予約ページのURLを送って案内する(対応しているかは製品によって異なる)。
  • 定型の質問への回答:診療時間・休診日・アクセス・持ち物など、院内で文面を決めた内容だけを答える。

無人化せず、人が受ける電話

症状の相談、「すぐに受診したほうがいいか」という問い合わせ、検査結果、薬の飲み方、苦情、急ぎの連絡は、AI電話に判断させません。診療時間内は患者自身が音声ガイダンスで用件を選び、症状・検査結果・苦情・急ぎの相談を選んだ電話を受付へ転送する設計にします。診療時間外に受けた電話には、用件を選ぶ前に全員へ「命に関わる場合は119番、受診を迷う場合は地域の救急相談窓口(実施地域では#7119)」と案内し、そのあと名前と折り返し先を記録して、翌診療日に担当者が折り返します。高齢の患者など、自動音声の操作が苦手な人が早めに人と話せる導線も用意しておきます。

着信患者が用件を選ぶ時間外は先に緊急案内定型の用件予約ページを案内する決めた文面で回答する判断が要る用件内容は判断させない診療時間内は受付へ転送
AI電話に任せるのは患者が選んだ定型の用件までです。症状や苦情はAIに判断させず、診療時間内は人へ転送し、時間外は緊急案内のあと翌診療日に折り返します。

AIチャットで受付電話を減らせる用件

AIチャット(LINEやWebサイトの自動応答)で減らせるのは、診療時間・休診日・アクセス・持ち物・予約ページの案内など、院内で決めた文面で答えられる質問の電話です。回答を変えたときは担当者が文面を更新します。症状の相談や急ぎの連絡には答えさせず、有人対応か電話へ切り替えます。

AI電話・AIチャット・Web予約の使い分け

手段向いている用件先に決めること
AI電話(自動応答)電話をかけてくる患者の一次受付・用件の記録人へ転送する条件、折り返しの担当と期限、録音・文字起こしの扱い
AIチャット(LINE・Webサイトの自動応答)診療時間や持ち物などの質問、予約ページへの誘導答えてよい質問の範囲、有人対応に切り替える条件
Web予約予約・変更・キャンセル、空き状況の確認Webで受ける枠と電話で受ける枠、キャンセル期限

電話の用件のうち予約の割合が大きいなら、AI電話より先にWeb予約を整えるほうが効果が出やすくなります。受付業務全体をAIと外部委託でどこまで減らせるかを業務ごとに見たい場合は、受付業務のAI+BPOの削減シミュレーションも参考にしてください。

クリニックを予約制にするメリットと注意点

予約制のメリット

クリニックを予約制にするメリットは、来院が時間帯ごとに分散して待ち時間と受付の混雑を抑えやすくなること、待ち時間の見通しを患者に伝えやすくなること、予約数に合わせて受付の人員配置を事前に決めやすくなることです。Web予約も併用すれば予約・変更の電話を減らせます。

  • 来院の時間帯が分散する:受付と待合室の混雑が特定の時間に集中しにくくなる。
  • 待ち時間の見通しを伝えやすい:患者が来院前に予定を立てやすくなる。
  • 人員配置を計画できる:その日の予約数を見て、受付の人数や休憩の時間を決められる。
  • Web予約と組み合わせれば予約の電話が減る:予約制とWeb予約を組み合わせると、予約・変更の電話そのものを減らせる。

予約制にするときの注意点

クリニックを予約制にするときは、急患や予約外の患者をどう受けるかを先に決めておきます。予約枠を埋めきらず、当日の受け入れ枠を残しておく方法があります。ネット予約が難しい患者のために電話での予約窓口も残します。Web予約を用意せず電話だけで予約を受けたまま予約制にすると、予約・変更の連絡がすべて電話に集まるため、受付の電話対応が増えやすくなります。無断キャンセルが増えると空き枠がむだになるため、前日のリマインドと変更の受付方法もあわせて設計します。キャンセル対策は予約キャンセル対策、予約システムの選び方と運用の始め方は予約システム導入の現実的な始め方で解説しています。

AI電話・チャットで患者情報を扱うときの注意

AI電話の録音・文字起こしやチャットの履歴には、患者の氏名や症状が含まれます。病歴などは個人情報保護法の要配慮個人情報にあたります。保存先・閲覧できる人・外部AIサービスへ送られる範囲を導入前に提供元へ確認し、個人情報保護委員会・厚生労働省の「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」と、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」(第7.0版、令和8年6月)に照らして判断します。

AIに入れてよい情報と入れない情報の線引きは、AIに患者情報を入れる前の線引きで詳しく扱っています。

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受付電話の件数が落ち着いたら、来院後のフォロー連絡は電話対応とは別に設計します。詳しくはリピート率を上げるフォロー設計を参照してください。

まとめ:受付電話は「全部受ける」から「分けて受ける」へ

人手不足のクリニックで電話の取りこぼしを減らすには、スタッフを増やす前に電話の中身を分けることが先です。予約と定型の質問はWeb予約・LINE・自動応答へ移し、AI電話は出られない時間帯の受け皿として使い、判断が要る電話は人が落ち着いて受けられるようにします。受付が1人休むと回らない状態の立て直し方は受付の人手不足の本質で扱っています。

「うちのクリニックでは、どの電話から移せばいい?」という場合は、無料相談で現在の受付の流れを一緒に確認しましょう。電話の記録の取り方から、移す順番の決め方までご一緒します。

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よくある質問

クリニックの受付電話を減らすには、何から始めればいいですか?

最初の1週間は、ツールを入れる前に電話の用件を記録します。予約・変更・キャンセル、診療時間や持ち物の問い合わせ、症状や検査結果の相談などに分けて数えると、Web予約やLINE、自動応答へ移せる電話と、人が受けるべき電話が分かります。移し先は件数の多い定型の用件から決めます。

AI電話でクリニックの受付を完全に無人化できますか?

完全な無人化はおすすめしません。AI電話に任せるのは、①時間外・混雑時の一次受付(用件は患者が選ぶ)、②名前・折り返し先・用件の記録、③予約ページの案内、④診療時間など院内で文面を決めた定型の回答です。症状の訴え、検査結果、苦情、急ぎの相談はAIに判断させません。診療時間内は受付へ転送し、時間外は名前と折り返し先を記録して翌診療日に担当者が折り返します。時間外は用件を選ぶ前に全員へ「命に関わる場合は119番、受診を迷う場合は地域の救急相談窓口(実施地域では#7119)」と案内します。

クリニックを予約制にするメリットは何ですか?

クリニックを予約制にすると、来院の時間帯を分散し、待ち時間の見通しを患者へ伝えやすくなります。受付側も、その日の来院数に合わせて人員を配置しやすくなります。Web予約を併用すれば、予約の電話そのものも減らせます。一方で、急患や予約外の患者を受ける枠と、ネット操作が難しい患者のための電話窓口は残しておきます。

AI電話を入れても電話の取りこぼしが残るのはどんなときですか?

AI電話を入れても電話の取りこぼしが残るのは、人への転送条件が漏れるとき、転送先の受付も対応中のとき、Web予約で迷った患者の質問窓口がないときです。患者が症状や急ぎの用件を選んだ電話を転送できなければ、名前・折り返し先・用件を記録して受付に通知し、手が空き次第折り返す運用を決めます。転送できなかった電話にも、命に関わる場合は119番、受診を迷う場合は地域の救急相談窓口(実施地域では#7119)を案内します。Web予約には電話で質問できる窓口を残します。

泉

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。

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