見積もりをAIで自動化し、事務の手間を 3〜4割 削減|社員3名の防災メーカーが人を増やさず回す 【MOSHIMO HACK 導入事例】
事務員を雇わずに、攻めの時間をつくる。——元消防士の寺澤さんが社員3名で進めたAI活用
株式会社MOSHIMO HACKの寺澤友宏さんは、非常用トイレを製造・販売する防災メーカーの代表です。30歳まで消防士として働き、独立して防災の会社を立ち上げました。商社や企業への備蓄の提案と、自治体などの入札案件向けの卸を中心に事業を広げています。社員は寺澤さんを含めて3名。2026年7月にSalesDockのAI顧問を導入しました。
受注が増えるほど事務が増え、人を雇うか迷っていた——。そこからAIで見積もりを自動化し、空いた時間で新しい営業の形まで生まれたといいます。何が変わったのか、本人に伺いました。
結論
人を増やす前に、いちばん手間のかかっていた見積書づくりをAIに任せたことで、少人数のまま受注の増加に対応できるようになりました。
- 会社:株式会社MOSHIMO HACK(防災メーカー・非常用トイレの製造販売/社員3名)
- 課題:受注の増加で見積書・請求書などの事務が増え、事務員を雇うか迷っていた。固定費が上がれば、強みの卸価格が崩れてしまう
- 取り組み:商社から届く仕様書をもとに、必要数・性能の組み立て、原価計算、卸価格、見積書の作成までをAIで自動化し、Slackで管理(社内で手を動かし、SalesDockのAI顧問が伴走)
- 成果:事務の手間が体感で少なくとも3〜4割減/1〜2週間で形に/空いた時間で商社の営業に使ってもらう備蓄提案アプリを作り、新しい営業の形が生まれた
こんな方に読んでほしい記事です
- 受注が増えて事務作業が追いつかず、人を増やすか迷っている
- 仕様書を読みながら、見積書を手作業で作っている
- AIを何から始めればいいか分からない
受注が増えるほど、事務が増える。人を雇う前に考えたこと

——まず、会社と事業について教えてください。
寺澤さん:株式会社MOSHIMO HACKという防災のメーカーを経営しています。いまは非常用トイレを製造・販売するメーカーの立場で、主に商社や企業への備蓄の提案と、入札案件向けの卸を中心に事業を展開しています。
——AI顧問を使おうと思ったきっかけは何でしたか。
寺澤さん:おかげさまで受注の件数がだいぶ増えてきて、卸先も数量も増えてきました。それに伴って、見積書の作成や請求書の送付といった細かい事務作業がどんどん増えていったんです。事務員をひとり雇わないと回らない、というところで一度壁にぶつかりました。
でも、人を雇うのはリスクですし、固定費が上がれば、うちの唯一の強みである「安い卸価格」にまで響いてしまう。社員のリソースを空ける方法はないかと考えていたときに、ネットでAIがすごいという情報を見て興味を持ちました。誰かに教えてもらいたい、というところから入りました。
仕様書のメールから見積書まで。入札案件の卸をAIで自動化
——どの業務からAIに任せていきましたか。
寺澤さん:うちは入札案件向けの卸を強みにしています。商社さんから「こういう案件が来ました」とメールで仕様書が届くんですが、そこから必要なトイレの入り数や性能を組み立てて、原価計算をして卸価格を決めて、見積書を出す。これを今までは人の手でやっていました。ここを削れるだけで労力がものすごく空くのは分かっていたので、まずここから始めました。
社内のやり取りはSlackで管理しているので、見積書を自動で作り、それをSlackに乗せて管理するところまで組み立てる。これを最初のゴールにしました。
▼ 入札案件の見積もりの流れ
- 1受付
商社から仕様書がメールで届く
- 2組み立てAIが自動で
仕様書から、必要なトイレの入り数・性能を読み取る
- 3価格AIが自動で
原価計算をして、卸価格を決める
- 4見積書AIが自動で
見積書を作り、Slackに乗せて社内で管理する
見積書づくりを自動化するときの進め方は、見積もり作成の自動化を3ステップでで整理しています。
——社内では、どのくらいの期間で形になりましたか。
寺澤さん:社員は僕を入れて3名しかいないんですが、3人でClaudeのチームプランを入れて始めました。最初の1週間くらいは、本当にほかの業務を何もやらずに、ずっとAIを触っていました。特に役員のひとりがすごく凝り性で、AIにのめり込んでくれて。僕が寝ている間も触っていて、「こうなりました、見てください」とどんどん進んでいきました。
最初は別枠の課金で進めてしまったので、その分お金は結構かかりましたが、1〜2週間である程度の形になりました。
事務の手間は3〜4割減。空いた時間で、新しい営業が生まれた

——導入して、何が変わりましたか。
寺澤さん:見積書やメールの対応、Slackでの管理を自動化できただけでも、体感では少なく見積もっても3〜4割は空いたと思います。それがまず一つです。
もう一つは、空いたリソースで、やりたかったけど面倒でできなかったこと、やり方が分からず止まっていたことができるようになったことです。たとえば、商社さんの営業に使ってもらえるような、防災備蓄の提案ができるちょっとしたアプリをさっと作って、商社に持っていき「これで一緒に営業しませんか」と提案する。そういう新しい展開がどんどん生まれるようになりました。ここがいちばん大きく変わったところだと思います。
「やりたかったけど止まっていたことが、できるようになった。いちばん大きく変わったのはそこです」
——AIへの投資に見合う価値は感じていますか。
寺澤さん:正直に言うと、AIを使っても使わなくても、受注件数自体は変わっていません。ただ、そこにかかる労力が減りました。そして空いた時間でAIに別のものを作らせて、それを営業のフックに持っていくところから新しい展開が生まれている。今後、大きく回収できるのではないかと期待しています。
できることが増えたのがすごく大きくて、ここからどうお金につなげていくかを、それこそAIと相談しながら考えていけるのが楽しいですね。
決め手は「AIを好きすぎる人」に教わりたかったこと

——AI導入を支援する会社はいろいろある中で、SalesDockを選んだ理由は何でしたか。
寺澤さん:泉さんにしてよかったと思うポイントがはっきり一つあって、泉さん自身がAIを好きすぎることです。
AIは情報戦だと思っています。新しい情報を取り入れてやり方を変えていかないとすぐに置いていかれるし、新しいと思っていたやり方が1週間後には古くなっていたりする。だから、教えてもらう相手がどれだけAIに詳しいか、どれだけハマっているかがすごく大事です。泉さんからはそこを強く感じました。
初めてお会いしたときに、すでに「Claudeに20〜30個くらいスキルを持たせて業務を回しています」と聞いて、うちには20〜30個も業務がないよ、そんなことになっているのか、と衝撃を受けて。その衝撃のまま、この方に教わりたいと素直に思ったのを覚えています。
——ほかの会社とも比較されたと伺いました。体系的に学べる点も評価いただいたとか。
寺澤さん:比較しました。これからAIを始めようとしている方なら、AIってふわっとしていて、何からやればいいか分からないと思うんです。僕もそういう時期がありました。それが本当に正しいかは別としても「こういう順番で進めていけば大丈夫」というものがあった方が、僕はうれしかった。最初にいただいたカリキュラムはAIで作った資料で、AIを使い込んでいるのも伝わってきましたし、ビジョンが見えやすかったです。
▼ AI顧問で使っているカリキュラム
Claude Code(パソコンの中で実際に作業してくれるAI)を、会社の仕組みにするまでを16のレッスンにまとめています。「ひとりで使う」から「自社で増やせる」まで5段階あり、多くの会社はLevel 2(約6時間)で毎日の仕事に組み込めます。寺澤さんとの取り組みでの反応をもとに、いまは第2版に作り替えています。




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1〜2か月でやりたいことは実現。それでも顧問を続ける理由
——これからAI導入を考える方へ、伝えたいことはありますか。
寺澤さん:AIは、やれば誰でも使いこなせるようになるものだと思います。ただ、やるときのサポートはあった方がいい。
いちばん重要なのは情報です。AIはどんどん進化するので、今日やったことが明日にはもっと効率化できたり、もっと安く済む方法が出てきたりする。それを普段の業務をしながら追いかけるのは、正直無理じゃないですか。だから、そこにプロを頼る価値があると思っています。
ぶっちゃけて言えば、やりたかったことは1〜2か月で全部実現できて、その時点で誰かに教わる必要はなくなったと思っています。でも、新しい情報が欲しい、こういうときどうしたらいいか、ちょっとしたアドバイスが欲しい、という場面はAIを使う限りずっと続きます。そういう意味で、フレンドリーに話ができて、本人がAIにずっとドハマりしている人をAI顧問に選ぶのが、すごくいいと思います。泉さんがいいと思います。
「相談したい場面は、AIを使う限り一生続く」
——最後に、事業についてひと言お願いします。
寺澤さん:僕はいま35歳です。30歳まで地方で消防士をしていて、独立していまは防災の業界で事業をしています。まだ若い会社ですが、何かご一緒できることがあれば、どんな形でもぜひよろしくお願いします。
担当者から
最初にお会いしたとき、寺澤さんからは「3か月で学び切るつもりです」とはっきり伝えられていました。私もそのつもりでカリキュラムを用意しましたが、寺澤さんはそれをあっという間に終えて、次々と自社の業務に落とし込んでいきました。見積もりの自動化は御社の中で手を動かしていただき、私は設計の相談と、詰まったところの解決を担当しています。予定の3か月を過ぎても、情報と相談の相手として顧問を続けていただけていることが何よりうれしいです。最初のカリキュラムは、寺澤さんとの取り組みでの反応をもとに第2版へ作り替えました。(SalesDock 泉)
人を雇うか、AIに任せるかで迷っている方は、AI顧問 vs 社員採用 vs 副業活用も参考にしてください。
見積もりのAI自動化事例についてよくある質問
社員が少なくてもAIの導入はできますか?
MOSHIMO HACKさんは社員3名です。3人でClaudeのチームプランを入れ、見積もりの自動化を1〜2週間で形にしました。
導入にはどれくらいの期間がかかりますか?
今回は最初の1週間を集中して使い、1〜2週間で見積もりの自動化が形になりました。寺澤さんがやりたかったことは、1〜2か月でひと通り実現しています。
仕組みができたあとも相談できますか?
できます。寺澤さんも、新しいAIの情報や「こういうときどうする?」の相談相手として顧問を続けています。
取材:2026年10月5日。発言は内容を変えない範囲で読みやすく整理しています。数値は寺澤さんへの取材時点の体感・概算です。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。