人材紹介の立ち上げをAIでひとりで回す|求人原稿150件・推薦準備を半分に【アイランド・ブレイン導入事例】
守りの人間が、攻めの武器を手に入れた。——取締役の西山さんがAIと立ち上げた人材紹介事業
株式会社アイランド・ブレインの西山友浩さんは、グループ9社のバックオフィスを統括する取締役です。営業代行を手がける本体は23期目、従業員は30名。立ち上げ期の人材紹介事業「納得キャリアエージェント」に、2026年7月からAIを取り入れました。使える予算も人手も限られる中、西山さん自身が本業と並行して、集客、求職者との面談、書類作成、企業への推薦までの流れを作っています。
取材で印象的だったのは、作業時間の短縮以上に「自分から動けるようになった」という言葉でした。何が変わったのか、本人に伺いました。
アイランド・ブレインの人材紹介AI活用事例の結論
人材紹介の業務を「集客→面談準備→書類作成→推薦」に分け、工程ごとにAIの使いどころを決めたことで、ひとりでも事業を回せる状態になりました。
- 会社:株式会社アイランド・ブレイン(営業代行・23期目・従業員30名/グループ9社)
- 課題:予算ゼロ・担当は西山さんひとりで、人材紹介事業「納得キャリアエージェント」を立ち上げる必要があった
- 取り組み:求人原稿づくり、面談前のヒアリングシート、職務経歴書、推薦文までをAIで仕組み化(SalesDockのAI顧問が伴走)
- 成果:求人原稿を半月で約150件作成/1人あたりの推薦準備が約3時間→約1.5時間/LP制作から広告運用まで自分で回せるようになった
こんな方に読んでほしい記事です
- 新規事業を少人数(または兼務のひとり)で立ち上げようとしている
- 人材紹介の書類づくり・推薦業務に時間を取られている
- AIを試したが、自分だけではうまく使いこなせなかった
予算ゼロ・担当ひとりで人材紹介事業を立ち上げる

——人材紹介事業にAIを取り入れた理由を教えてください。
西山さん:人材紹介事業は、もともと予算ゼロからのスタートでした。動けるのも僕ひとりで、ほかの仕事と並行して進めていました。グループ全体でAIを使っていこうという話が出たとき、自分の仕事の中でいちばん活用できるのはこの事業だと思ったんです。限られたリソースの中でも、売上につながる仕事を進められるようにしたかった。
——立ち上げにはどのくらいかかりましたか。
西山さん:稼働するまで、だいたい1か月くらいだったと思います。外注した場合との厳密な比較はできませんが、スピードもコストも抑えられた感覚があります。
人材紹介のAI活用:求人原稿・職務経歴書・推薦文をひとりで回す仕組み
——具体的には、どんなところにAIを使っていますか。
西山さん:集客では、社名を出してよい求人を選び、Indeed向けの情報を取り出して原稿にしています。この方法で、半月ほどで約150件の求人原稿を作れました。適職診断サイトや履歴書作成アプリも作っています。
面談の前には、求職者の履歴書や職務経歴書をAIに読み込ませます。職務経歴書が不十分な方は多いので、足りない情報を見つけて、何を聞けばよいかをヒアリングシートにまとめる。面談後は、面談の録画をAIに読み込ませて、その内容をもとに職務経歴書を作ります。企業へ推薦するときも、応募先に合わせた自己PRや志望動機、推薦文の下書きにAIを使っています。以前は自分で手作業していたところです。
▼ 一緒に作った履歴書作成アプリ
求職者がスマホで質問に答えていくと、決まった書式の履歴書ができあがります。


——時間の変化はありましたか。
西山さん:求職者ひとりについて、面談から書類を整えて推薦するまで、以前は自分の作業が3時間くらい必要でした。今は1時間半くらいで進められる感覚です。自分ができる仕事の幅が広がりました。
▼ 人材紹介の業務フローとAIの使いどころ
| 工程 | AIを使って進めていること |
|---|---|
| 集客 | Meta広告の運用/ホームページ(ランディングページ)の制作/掲載OKの求人を選び、Indeed向け原稿に変換 |
| 面談準備 | 履歴書・職務経歴書の不足情報を洗い出し、ヒアリングシートを作成 |
| 書類作成 | 面談の録画から職務経歴書を作成/適職診断サイト、履歴書・職務経歴書の作成アプリの制作 |
| 推薦 | 応募先ごとの自己PR・志望動機の調整、推薦文の下書き |
工程ごとの始め方は、人材紹介会社向けAI活用はどこから始める?で整理しています。
——運用は今、どなたが担当していますか。時間の使い方も変わりましたか。
西山さん:運用しているのは僕自身です。時間が空いたというより、これまでできなかった仕事を上乗せできるようになった感覚ですね。その余力を人材紹介事業に使っています。
「誰かが動くのを待つ」仕事から、自分で仕掛ける仕事へ

——いちばん大きな変化は何でしたか。
西山さん:Meta広告の運用まで自分でできるようになったことです。これまではバックオフィスの仕事が中心で、誰かが動いてから、それに対応することが多かった。いまはランディングページを作るところから集客まで、自分で動ける。相手を待たなくていいので、ストレスが減りました。
以前、自分は「ディフェンス側の人間」だと思っていました。AIを使えるようになって、オフェンスの能力を手に入れられたのは大きいですね。
「ランディングページを作って集客する。これまでの自分なら、絶対に関わらなかった仕事です」
事業の流れを理解したうえで、一緒に進めてくれた

——SalesDockにAI顧問を依頼した決め手は何でしたか。
西山さん:もともとのお付き合いがあったことと、同じような取り組みを支援されていたことが理由です。最初にもらった提案書を見て、人材紹介事業の流れをきちんと理解している人が伴走してくれると感じました。投資を決めるときに、特に不安はありませんでした。
——一緒に進める中で、助かったことはありますか。
西山さん:泉さんに質問して返ってくる内容を見ると、たぶん泉さんもAIに確認しながら答えてくれているんだろうなと思うんです。だったら僕が直接AIに聞けばいいじゃん、とも思いますよね。実際、自分で聞いて分かることもあります。でも、僕がやると全然うまくいかないことがあって。泉さんに聞いた方が、的を射た答えが返ってくるんです。間に入ってもらうことで、物事がすごくスムーズに動くことがあったので、それは本当に助かりました。返信のスピードも速く、ストレスなく進められました。
——もし自社だけで進めていたら、どうなっていたと思いますか。
西山さん:AIとの向き合い方が、うまくいかなかったと思います。こちらがやりたいことを理解したうえで、詰まったときに一緒に考えてもらえたのが大きかったです。
集客と投資回収は、これから
——現時点で、事業の成果をどう見ていますか。
西山さん:広告費とAI顧問の費用まで含めると、投資はまだ回収できていません。集客もこれから整えていく段階です。ただ、いまの取り組みを続けていけば回収できると考えています。
——これからAI導入を考える方へ、伝えたいことはありますか。
西山さん:伴走してくれる人が、自分のやりたいことについて知見を持っているかは、よく見た方がいいと思います。何が得意な人なのかを確認して選ぶことが大事です。スピード感を持って柔軟に対応してくれることも、進めやすさにつながります。
担当者から
西山さんの事業では、提案の段階から人材紹介の業務フロー(集客→面談→書類作成→推薦)に沿ってAIの使いどころを設計しました。私自身が転職を経験しており、人材紹介の流れに土地勘があったことも役立ちました。今回いちばん手こずったのは履歴書・職務経歴書作成アプリの共同作成です。うまく出力されないときは、原因を切り分けて指示の出し方を変える形で、一緒に解決策を探りました。(SalesDock 泉)
求職者の履歴書や職務経歴書をAIに入れるときの線引きは、人材・派遣会社が職務経歴書をAIに入れる前ににまとめています。
人材紹介のAI活用事例についてよくある質問
AIに詳しい社員がいなくても始められますか?
西山さんも、ご自身でAIを試してうまくいかなかった部分をAI顧問に相談しながら進めました。業務の流れさえ分かっていれば、AIの使い方は伴走の中で身につけられます。
立ち上げにどれくらいかかりますか?
今回の人材紹介事業は、着手から稼働までおよそ1か月でした。
人材紹介以外の業務でも相談できますか?
できます。アイランド・ブレインさんも、人材紹介事業に加えてバックオフィス業務の効率化も視野に入れて導入いただきました。
取材:2026年9月25日。発言は内容を変えない範囲で読みやすく整理しています。数値は西山さんへの取材時点の概算です。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI内製化(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。