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SharePointの使い方|サイトの作り方・権限・フォルダ設計と、定着させる置き場の決め方
執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援
結論
SharePointは、チームで使う資料の置き場をMicrosoft 365の中に作る仕組みです。使い方は「サイトを作る→ライブラリにファイルを置く→権限を決める→リンクで共有する→パソコンに同期する」の5段階で、個人のファイルはOneDrive、チームの資料はSharePointと置き場を分けるのが出発点です。
- 部署ごとにチームサイトを1つ作り、ドキュメントライブラリにファイルを置いて、メールには添付ではなくリンクを貼ります。
- 権限は「所有者・メンバー・閲覧者」の3つで決め、所有者は必ず2人にします。
- 最初の1週間は、最新版が混ざりやすい資料を1種類だけ移します。全部を一度に移すと、使われなくなります。
SharePointの使い方は、サイトを作り、置き、決め、共有し、同期する5段階です
SharePointを使い始めるときは、まず部署やプロジェクトごとに「サイト」を1つ作り、その中の「ドキュメントライブラリ」にファイルを置きます。サイトはチームの資料をまとめる入れ物、ライブラリはその中のファイルの棚にあたります。Microsoft 365にサインインしてアプリ一覧から「SharePoint」を開くと、新しいサイトを作るボタンが出ます。
各段階でやること
SharePointでは、サイトの作成、メンバーの追加、共有リンクの作成の3つの操作を覚えると、チームでファイルを共有できます。サイトには、共同作業に使うチームサイトと、お知らせなどを広く見せるコミュニケーションサイトがあります。部署の資料置き場にはチームサイトを選びます。3つの操作を次の小見出しに分けて説明します。
サイトを作る手順
- Microsoft 365にサインインし、アプリ一覧から「SharePoint」を開きます。
- SharePointのスタートページで「サイトの作成」を選びます。
- 種類は「チーム サイト」を選びます。部署や案件の資料を共同で管理するときはこちらです。
- テンプレートを選び、サイト名と説明を入れます。サイト名は「営業部」「2026_案件名」のように、部署名か案件名にします。
- プライバシー設定と言語を選び、「サイトの作成」を押します。続いて所有者とメンバーを追加し、「完了」を押します。
Microsoftの公式手順でも、SharePointのスタートページから「サイトの作成」を選び、サイトの種類、テンプレート、名前、プライバシー設定、言語の順に設定します。出典:Microsoft サポート「SharePoint でサイトを作成する」
メンバーを追加する手順
- 追加したいサイトを開き、「設定」、「サイトのアクセス許可」の順に選びます。
- 「メンバーの追加」を選び、Microsoft 365グループにも加える場合は「グループにメンバーを追加」を選びます。
- 追加する人の名前を入力し、「メンバー」か「所有者」を選んで「保存」を押します。
- サイトだけを共有する人や、閲覧だけにする人は「サイトの共有」から追加し、必要なアクセス許可を選びます。
サイト所有者は、利用者を所有者、メンバー、閲覧者として追加できます。Microsoft 365グループにつながったチームサイトでは、グループに追加する方法と、サイトだけを共有する方法が分かれています。出典:Microsoft サポート「サイトを共有する」
共有リンクを作る手順
- ライブラリで、共有したいファイルの横にある丸いチェックを入れます。
- ライブラリのコマンドバーから「共有」を選びます。
- リンクの範囲(誰がこのリンクを使えるか)を選びます。社内だけなら「組織内のユーザー」、決まった人だけなら「特定のユーザー」を選び、編集を許すかどうかも決めます。
- 「リンクのコピー」を押し、メールやチャットに貼ります。
共有する相手の範囲と編集の可否は、リンクをコピーする前に決めます。組織の設定によっては、選べるリンクの種類が限られます。出典:Microsoft サポート「SharePoint のファイルまたはフォルダーを共有する」
ファイルを置く・フォルダーを作る・探す・前の版に戻す手順
SharePointの基本操作は、ドキュメントライブラリで行います。ここでは、ファイルのアップロード、フォルダーの作成、ファイルの検索、前の版への復元を順に説明します。
ファイルをアップロードする
- SharePointサイトで、ファイルを置くドキュメントライブラリを開きます。
- ライブラリ上部の「アップロード」から「ファイル」を選びます。パソコンからライブラリへファイルをドラッグしても追加できます。
- 追加するファイルを選び、ライブラリに表示されたことを確かめます。
ファイルやフォルダーの追加には、ライブラリに対する共同作成者のアクセス許可が必要です。出典:Microsoft サポート「ファイルとフォルダーをライブラリにアップロードする」
フォルダーを作る
- ドキュメントライブラリで、フォルダーを作る場所を開きます。
- メニューバーの「新規」、「フォルダー」の順に選びます。
- フォルダー名を入力し、「作成」を押します。
「フォルダー」が表示されない場合は、ライブラリ側でフォルダー作成が無効になっている可能性があります。出典:Microsoft サポート「ドキュメント ライブラリでフォルダーを作成する」
ファイルを検索する
- SharePointサイト上部の検索ボックスを選びます。
- ファイル名やファイル内に含まれる言葉を入力し、Enterキーを押します。
- 検索結果が多い場合は、結果をファイルなどの種類で絞ります。
検索結果には、自分がアクセスできる内容だけが表示されます。出典:Microsoft サポート「SharePoint の最新の検索機能」
前の版に戻す
- ドキュメントライブラリで、戻したいファイルの横にある省略記号を選びます。
- 「バージョン履歴」を選び、戻したい版の日付にポインターを合わせます。
- 表示されたメニューで「復元」を選び、確認画面で「OK」を押します。
復元した版は新しい最新版として追加されます。バージョン履歴が無効なライブラリでは復元できません。出典:Microsoft サポート「SharePoint で以前のバージョンの項目またはファイルを復元する」
同期と共同編集を使う
ライブラリの「同期」を押すと、OneDrive同期アプリを通じて、Windowsではエクスプローラー、MacではFinderにファイルが表示されます。パソコン側で加えた変更は、オンライン時にSharePointへ同期されます。出典:Microsoft サポート「SharePoint および Teams のファイルをコンピューターと同期する」
SharePointに保存したWord、Excel、PowerPointの対応ファイルは、編集権限を持つ複数人で同時に編集できます。共同編集には、対応するファイル形式とMicrosoft 365アプリが必要です。出典:Microsoft サポート「ドキュメントのグループ作業と共同編集」
SharePoint・OneDrive・Teamsは、置くものと見られる範囲で分けます
「SharePointとOneDriveはどちらに置けばよいか」で迷う会社は多く、ここを決めないと置き場がまた分かれます。分け方は単純で、個人の作業ファイルはOneDrive、チームで使う資料はSharePointです。Teamsの「ファイル」タブに見えているファイルの実体も、そのチームのSharePointサイトにあります。
| 名前 | 役割 | 見られる範囲 | 置くもの |
|---|---|---|---|
| SharePoint | 部署やプロジェクトなど、チームで使う資料の置き場(サイト) | チーム全体。権限で見られる人を決める | 部署の共有資料、案件ごとの資料、社内のお知らせ |
| OneDrive | 個人のファイルの置き場 | 基本は本人だけ。必要なファイルだけ共有する | 作りかけの資料、個人の作業ファイル |
| Teams | 会話と会議の場。チームのファイル欄の実体はSharePoint | チームのメンバー | 連絡、会議、ファイルへの入口 |
担当者が替わったり退職したりしても資料が残ることが、チームの資料をSharePointに置く最大の理由です。個人のOneDriveに置いた資料は、持ち主が替わると引き継ぎの手間が出ます。
権限は、所有者・メンバー・閲覧者の3つで決めます
サイトの利用者は、所有者・メンバー・閲覧者の3つの役割に分けて権限を与えるのが基本です。ファイルごとに細かく権限を変えると、後から誰が何を見られるのか分からなくなります。まずサイト単位で3つに分け、例外は最小限にします。
| 役割 | できること | 割り当てる人の目安 |
|---|---|---|
| 所有者 | サイトの設定、メンバーの追加・削除ができる | 部署の責任者と、その代理の1人(2人以上にする) |
| メンバー | ファイルの追加・編集ができる | 資料を一緒に作る部署の担当者 |
| 閲覧者 | 見るだけで、編集はできない | 他部署の人、確定した規程や様式を読むだけの人 |
社外の取引先に渡すときは、サイトに招待するのではなく、ファイル単位の共有リンクで渡します。社外共有を許可するかどうかは管理者の設定で決まるため、使えない場合は管理者に確認します。
フォルダーやライブラリだけ別の権限にする場合は、親サイトからのアクセス許可の継承を停止し、固有の権限を設定する必要があります。継承の解除は例外として扱い、閲覧者だけに見せる規程などが多い場合は、閲覧用の別サイトに分けるほうが管理しやすくなります。出典:Microsoft サポート「SharePoint リストまたはライブラリのアクセス許可をカスタマイズする」
フォルダ設計は、4つの棚から始めます
ライブラリの中身が散らかると、置き場を作っても探す時間は減りません。最初は、規程・様式、進行中の案件、月次の集計、完了・保管の4つのフォルダーから始めます。確定した資料と、動いている資料と、終わった資料を、別の場所に分けるのがこの例の要点です。数字の接頭辞は、並び順を固定するためのものです。
| フォルダ名 | 置くもの | 権限・運用 | 名前の例 |
|---|---|---|---|
| 01_規程・様式 | 確定した規程、申請書の様式 | サイトの所有者とメンバーが編集。更新担当を決める | 規程_就業規則_v3.pdf |
| 02_進行中の案件 | いま動いている案件ごとのフォルダ | メンバーが編集 | 2026_案件名_見積/ 契約/ 議事録/ |
| 03_月次の集計 | 毎月の集計Excelと提出資料 | 担当者が編集。更新日を名前に入れる | 月次集計_2026-10.xlsx |
| 99_完了・保管 | 終わった案件。見返す用 | サイトの所有者とメンバーが整理。月1回、完了分を移す | 2026_案件名/ |
ファイル名の「最新」「修正2」を増やさないために、版の管理はファイル名ではなくSharePointのバージョン履歴を使います。前の版へ戻す操作は、この記事の「前の版に戻す手順」で説明しています。削除したファイルはサイトのごみ箱から復元できます。出典:Microsoft サポート「SharePoint または Teams から削除されたごみ箱内の項目を復元する」
Excelの置き場が部署ごとに分かれて集計が止まる悩みは、Excelでの顧客管理の限界でも扱っています。図面の置き場を決める話は図面管理を共有フォルダで続ける限界が参考になります。
SharePointが使われなくなるのは、置き場の決め方が抜けているときです
SharePointを定着させるには、置く資料の種類、置く人、置く場所の3つを先に決めます。置く場所は、規程・様式、進行中の案件、月次の集計、完了・保管のどのフォルダーかまで決めておくと、担当者が迷いません。
- 置く資料の種類:まず、最新版が混ざって困っている資料を1種類だけ選びます。
- 置く人:資料を作った人が置くのか、部署の担当者がまとめて置くのかを決めます。
- 置く場所:どのサイトのどのフォルダーに置くかを決めます。
SharePointを使い始めるときは、最新版が分かりにくい資料を1種類選び、置く人とフォルダーを決めます。ほかの資料は、最初の運用を確かめてから追加します。
最初の1週間は、資料を1種類だけ移して測ります
最初の1週間は、最新版が分かりにくい資料を1種類だけSharePointへ移し、共有と検索を試します。全資料の移行は、この試行で置き方を直してから進めます。
| 時期 | やること | 具体的な作業 | 記録すること |
|---|---|---|---|
| 1日目 | 使うサイトを1つだけ作る | 部署名のチームサイトを作り、所有者を2人にする | 作ったサイトの数(1つ) |
| 2〜3日目 | 最新版が混ざっている資料を1種類だけ移す | メール添付で回している資料を1つ選び、ライブラリに置いてリンクで共有する | 移した資料の数 |
| 4日目 | 同期と共同編集を試す | エクスプローラーに同期し、2人で同じExcelを同時に開く | 同時編集できた人数 |
| 5日目 | 探す時間を測る | 移した資料を探すのに何秒かかるか、先週と比べる | 探すのにかかった秒数 |
SharePointを試した効果は、リンク共有に変わった資料の件数、資料を探す時間、「最新版はどれですか」と聞かれた回数の3つで測ります。
- メール添付で回していた資料の数が、リンク共有に変わった件数
- 移した資料を探すのにかかった時間(先週との差)
- 「最新版はどれですか」と聞かれた回数
1週間後に、リンク共有の件数、資料を探す時間、最新版を尋ねられた回数のどれも変わらなければ、試す資料かフォルダーの分け方を見直します。効果の測り方の考え方はAI導入の効果測定にもまとめています。また、資料の置き場が整うと、AIに渡す材料も揃います。社内でAIを使うときの決まりごとから整えたい場合は生成AIの社内ルールの作り方が参考になります。
SalesDockは、成長に経営管理・業務・データの仕組みが追いついていない中小企業に、経営管理基盤の実装と定着を月額で支援しています。SharePointのような道具を入れる前に、どの業務のどの資料をどこに置くかを決めるのが、その最初の仕事です。
NEXT STEP
資料の置き場と権限を、60分で整理する
いまのファイルの置き場と共有のやり方を見ながら、最初に移す資料、権限の分け方、効果の測り方を60分で整理します。
無料相談を申し込むSharePointの使い方でよくある質問
SharePointとOneDriveは何が違いますか?
OneDriveは個人のファイルの置き場、SharePointは部署やプロジェクトなどチームで使う資料の置き場です。担当者が替わっても資料が残るよう、チームで使う資料はSharePointに置き、作りかけの個人ファイルはOneDriveに置く分け方が基本です。
SharePointを使うには何が必要ですか?
SharePointが含まれるMicrosoft 365のプランの契約と、自分のアカウントでサインインできる状態が必要です。契約しているプランに含まれるかどうかは、社内のMicrosoft 365の管理者に確認します。
SharePointのファイルをパソコンのフォルダのように使えますか?
ライブラリの画面にある「同期」を使うと、エクスプローラー(Macならファインダー)にフォルダとして表示され、普段のフォルダと同じように開けます。変更は自動でSharePoint側にも反映されます。
間違えて消したファイルや、上書きしたファイルは戻せますか?
削除したファイルはサイトのごみ箱から戻せます。上書きしたときは、ファイルの版の履歴から前の版に戻せます。どちらも保存される期間や設定は組織の管理者の設定で変わるため、使う前に管理者へ確認します。
社外の取引先とファイルを共有できますか?
共有リンクで社外の人にも渡せますが、社外共有を許可するかどうかは管理者の設定で決まります。社外に渡すときは、見るだけか編集できるかと、リンクの有効期限を決めてから共有します。
出典・一次情報
機能・画面・条件は更新されます。最新の情報は公式ドキュメントでご確認ください。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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