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不動産

内見から成約につなげるクロージング術—不動産営業の現場テクニック

内見は「見せる場」ではなく「決める場」

9分で読める

この記事は不動産会社のDX・業務改善 完全ガイドの一部です。不動産業の効率化を体系的に知りたい方はまず完全ガイドをご覧ください。

この記事のポイント

内見は「見せる場」ではなく「決める場」。内見前の準備、内見中の会話術、内見後のクロージングまで、不動産仲介の現場で使えるテクニックを解説。

内見に来るお客様は、すでに物件に興味を持っている。つまり、内見は「ゼロから売り込む場」ではなく「背中を押す場」。にもかかわらず、内見後に「検討します」と言われて終わるケースは多い。原因は、内見の進め方にある。この記事では、内見前の準備から内見後のクロージングまで、成約率を上げるための具体的なテクニックを解説する。

内見前の準備3つ

1. お客様の「決め手」を事前に把握する

内見前のヒアリングで「何が決め手になりそうか」を掴んでおく。「駅からの距離」「日当たり」「収納の多さ」「ペット可」—お客様によって重視するポイントは違う。これを把握せずに内見すると、営業トークが的外れになる。

ヒアリングのコツは「なぜ引っ越しを考えているか」を聞くこと。「今の家の何が不満か」が分かれば、内見で見せるべきポイントが明確になる。

2. 物件の下見をしておく

当たり前のようだが、下見をせずに案内する営業は意外と多い。下見のポイントは物件の中だけではない。最寄り駅からの道のり(夜道の明るさ、坂道の有無)、周辺のスーパー・コンビニの場所、ゴミ置き場の状態。お客様が「住んだ後の生活」をイメージできる情報を事前に仕入れておく。

3. 比較物件を2〜3件用意する

本命1件だけの内見はリスクが高い。比較対象がないとお客様は判断できない。本命+やや条件が劣る物件1〜2件を用意し、「比べて選んだ」という納得感を作る。内見の順番は「劣る物件→本命」が基本。先に見た物件との比較で、本命の良さが際立つ。

内見中のテクニック

生活シーンを描写する

物件のスペックを説明するのではなく、お客様がそこで暮らす場面を描く。

スペック説明(NG):

「こちら12畳のLDKです。南向きで日当たり良好です。」

生活シーン描写(OK):

「お子さんがリビングで遊んでいても、このキッチンからなら目が届きますね。南向きなので、冬でもお昼は暖房なしで過ごせると思います。」

事前のヒアリングで把握した「決め手」に合わせて、生活シーンを描写する。子育て世帯なら子どもの動線、共働き夫婦なら通勤と家事の効率、一人暮らしなら趣味のスペース。

デメリットを先に出す

物件の弱点を隠す営業は信頼されない。デメリットは自分から先に伝え、その上で「それでもこの物件を勧める理由」を添える。

「正直に言うと、駅からは10分かかります。ただ、その分この家賃でこの広さが確保できています。同じ家賃で駅徒歩5分だと、20平米狭くなります。」—こういう伝え方をすると、お客様は「この営業は正直だ」と感じる。信頼が生まれると、クロージングの抵抗感が下がる。

沈黙を恐れない

内見中、お客様が黙って部屋を見ているとき、営業は不安になって話し続けてしまいがち。しかし、お客様が沈黙しているのは「考えている」サイン。この時間を邪魔しない。お客様が収納を開けたり窓の外を見たりしているときは、静かに待つ。質問が出たら答える—このリズムが大事。

内見後のクロージング

内見後のクロージングは、内見中の反応を踏まえて行う。お客様が特に気に入った部分(「この収納広いですね」「キッチン使いやすそう」)を覚えておき、クロージング時にそれを引用する。

クロージングの流れ

1. 感想を聞く:「どうでしたか?」ではなく「一番気に入ったポイントはどこでしたか?」

2. 不安を解消する:「何か気になる点はありますか?」と聞き、一つずつ対処する

3. 期限を提示する:「この物件は問い合わせが入っているので、今週中にお返事いただけると確保できます」

4. 次のアクションを提案する:「申込書を書いてみませんか?キャンセルもできますので」

「検討します」と言われた場合は、「何を検討されますか?」と具体的に聞く。家賃なのか、立地なのか、他の物件と比較したいのか。検討の内容が分かれば、次の提案ができる。漠然と「検討します」で終わらせると、そのまま連絡が途絶える。

やってはいけないNG行動

NG行動なぜNGか代わりにやるべきこと
物件の欠点を隠す後で気づいたとき信頼を失う先に伝えて対処法を添える
一方的に話し続けるお客様が考える時間を奪う質問→回答のリズムで進める
「今日決めてください」と迫る押し売りと感じて離脱する期限と選択肢を提示する
他社・他物件の悪口を言う品位が下がる自社物件のメリットだけを伝える
内見後にフォローしないお客様は他社にも行っている当日中にお礼+追加情報を送る

まとめ:内見の質が成約率を変える

内見は物件を見せるだけの場ではない。お客様の不安を解消し、「ここに住みたい」という気持ちを後押しする場。準備→内見→クロージングの流れを意識するだけで、成約率は確実に上がる。特に大事なのは、内見前のヒアリングと、内見後の当日フォロー。この2つを徹底するだけで、「検討します」で終わる内見は減る。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 不動産・製造業・クリニックなど現場産業向けのAI業務効率化コンサルを提供。 30社以上の中小企業のAI活用・業務改善を支援。

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