賃貸管理のオーナー獲得Web導線—問い合わせから管理受託までをつなぐ
賃貸管理の新規オーナー相談を、問い合わせ、物件確認、査定、提案、管理受託へつなぐWeb導線を設計。入力項目、担当、期限、計測指標を具体化します。
Webページではなく、案件の受け渡しを設計する
たとえば、相続した12戸のアパートを自主管理するオーナーが夜に検索し、翌朝フォームを送る場面を考えます。「管理の相談はこちら」だけでは、営業は物件の場所も困りごとも分からないまま電話します。オーナーは同じ説明を繰り返し、査定に必要な資料は後から小分けで届きます。
Web導線の役割は集客だけではありません。相談時に最低限の状況を受け取り、次の担当・期限・必要資料を決め、提案まで同じ相談IDでつなぐことです。サイト全体の作り方は不動産ホームページの記事、ここでは管理受託の案件化に絞ります。
5段階に一つずつ完了条件を置く
| 段階 | 確認すること | 次へ渡す記録 |
|---|---|---|
| 新規相談 | 所在地・戸数・現管理・悩み | 相談ID発行、担当決定 |
| 物件確認 | 契約・入居・修繕の現状 | 不足資料と確認事項 |
| 査定 | 業務範囲・収支・リスク | 前提付きの管理案 |
| 提案 | 実施内容・報酬・報告方法 | 合意点と保留点 |
| 受託 | 契約条件・開始日・引継ぎ | 締結書面と初期タスク |
国土交通省は、管理受託契約の締結前に報酬と具体的な管理業務の内容・実施方法等を、書面を交付して説明することを示しています。また、FAQではオーナーが十分に理解して意思決定できるよう、説明から契約締結まで1週間程度を置くことを推奨しています。したがって「フォーム送信から即契約」を最短化するより、査定の前提と提案内容を追える導線が重要です。
フォームと案件台帳を同じ項目でつなぐ
- 相談者:氏名、連絡先、希望連絡方法
- 物件:所在地、棟数・戸数、用途、築年の概算
- 現状:自主管理・他社管理、空室、滞納、修繕などの相談理由
- 次の約束:担当者、初回連絡期限、物件確認日、必要資料
- 結果:査定提出日、提案日、受託・保留・失注と理由
機微な契約書や入居者情報を初回フォームで集めすぎません。まず相談を案件化し、安全な受け渡し方法と利用目的を案内してから必要資料を受け取ります。
来週の一歩:過去の相談1件で通しテストする
- 過去3か月の新規オーナー相談を1件選ぶ
- 問い合わせから受託・失注までの日時と担当を書き出す
- 各段階で止まった理由と不足した情報を一つずつ特定する
- フォーム項目と自動返信に、次の担当・期限・必要資料を反映する
- 同じ条件のテスト相談を送り、営業への通知と台帳更新を確認する
before / afterで測る
- 相談送信から初回連絡までの中央値
- 初回連絡から物件確認、査定、提案へ進んだ割合
- 資料の再依頼回数と提案の差し戻し件数
- 受託率に加え、保留・失注理由が記録された割合
よくある質問
オーナー獲得ページには何を載せるべきですか?
対応エリア、管理業務の範囲、相談後の流れ、必要資料、担当者、連絡目安を載せます。管理料だけで比較させず、何を確認してどんな提案をするかを先に示します。
問い合わせフォームは短いほど良いですか?
短さだけでなく次の判断に必要かで決めます。氏名、連絡先、物件所在地、戸数、現在の管理方法、相談内容を基本にし、登記や詳細収支は面談後に依頼します。
Web導線の成果は何で測りますか?
アクセス数だけでなく、相談完了率、初回連絡までの時間、物件確認への移行率、提案率、受託率、失注理由を同じ相談IDで追います。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に30社以上の業務改善に携わる。
代表メッセージを読む →