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Claude for Microsoft 365とは?コネクタとOffice追加機能の違い、始め方、管理者が先に決めること

執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援

Claude for Microsoft 365とは?コネクタとOffice追加機能の違い、始め方、管理者が先に決めること

結論

公式では「Claude for Microsoft 365」はMicrosoft AppSourceに載るOffice追加機能の名称で、コネクタは「Microsoft 365 connector」という別名で案内されています。検索ではこの2つが混ざって出てくるため、本記事では両方をまとめて扱います。探し物や要約をClaudeの画面で行うならコネクタ、Excelの表や資料を直接直すなら追加機能から始め、1週間試して判断します。

  • 入口は2つです。Claudeの画面からSharePoint・OneDrive・Outlook・Teamsを読む「コネクタ」と、Excel・Word・PowerPoint・Outlookの中にClaudeを出す「追加機能」で、設定も管理者の作業も別です。
  • コネクタは会社・学校のMicrosoft 365アカウントが前提です。コネクタはEntra全体管理者の一度きりの同意、追加機能は有料プランとMicrosoft AppSourceからの追加が要ります。
  • 最初は読み取りだけで始めます。メール送信やファイル更新などの書き込みは、管理者が有効にした場合だけ動くため、1か月は切っておくのが無難です。

Claude for Microsoft 365は、コネクタと追加機能の2つの入口に分かれます

「Claude for Microsoft 365」と検索して出てくる情報は、実は2つの別の仕組みが混ざっています。1つ目は、Claudeの画面から会社のSharePoint・OneDrive・Outlook・Teamsの中身を検索して読むコネクタです。2つ目は、Excel・Word・PowerPoint・Outlookを開いたまま、横のサイドバーでClaudeに頼む追加機能(アドイン)です。

ClaudeコネクタClaudeの画面で探す・読む追加機能Officeアプリの中で読む・書き換えるSharePoint・OneDriveOutlook・TeamsExcel・WordPowerPoint・Outlook
入口は2つで、設定も管理者の作業も別です。コネクタは「探して読む」、追加機能は「開いている物を直す」が中心です。

Microsoft 365を使っていない会社は、コネクタも追加機能も対象外です。2つの違いを表にまとめます。内容はAnthropicの公式ドキュメント(2026年10月時点)に基づきます。

観点コネクタ追加機能(アドイン)
動く場所Claudeの画面(claude.ai)Excel・Word・PowerPoint・Outlookの横のサイドバー
できることSharePoint・OneDriveのファイル、Outlookのメールと予定、Teamsの会話を検索して読む開いているファイルやメールを読み、その場で書き換える
使えるプラン公式の案内では Free・Pro・Max・Team・EnterprisePro・Max・Team・Enterprise(有料プラン)
最初に要るもの会社・学校のMicrosoft 365アカウントと、Entra全体管理者の一度きりの同意Microsoft AppSourceからの追加と、Claudeアカウントでのサインイン
向く場面「あのファイルどこだっけ」「先週のやり取りを要約して」「この表の数字を直して」「この表から資料を作って」

Claude for Microsoft 365のコネクタは、Microsoft Entraのテナントに属する会社・学校のMicrosoft 365アカウントが前提で、個人の @outlook.com・@hotmail.com・@live.com のアカウントでは使えません(公式ヘルプの記載)。追加機能については、公式ページで個人アカウントの可否まで確認できていないため、導入前に管理者へ確認してください。

コネクタの始め方|先に管理者の同意が要ります

コネクタを使う利用者の操作は短く、Claudeの「Customize」から「Connectors」を開き、Microsoft 365を探して「Connect」を押し、会社のアカウントでサインインするだけです。ただしその前に、管理者の作業が2つあります。1つはClaude側の有効化、もう1つはMicrosoft側の同意です。

項目内容担当
管理者の同意Microsoft Entraの全体管理者が、テナントごとに一度だけ同意する。同意がないと認証に失敗するMicrosoft 365の管理者
組織側の有効化TeamとEnterpriseでは、Claude組織のオーナーがMicrosoft 365を有効にするClaudeの組織オーナー
書き込み操作メール送信、予定の変更、ファイルの作成、Teamsへの投稿は、管理者が書き込みツールを有効にした場合だけ管理者
見える範囲本人がMicrosoft 365で見られる範囲だけ。入っていない非公開のTeamsチャンネルは見えない利用者本人
使えないこと添付つきメールの作成・送信、OneNoteの読み取り、SharePointのサイト単位の絞り込み(Sites.Selected)—

Claude for Microsoft 365のコネクタで、利用者が「Connect」を押しても認証で止まる場合は、利用者の設定ではなく、Microsoft Entra全体管理者の同意がまだ出ていないことが多いです。社内のMicrosoft 365管理者に、一度きりの同意が済んでいるか確認してください。同意は一度出せば、利用者が接続を切って入れ直すときに再承認は要りません。

コネクタが読めるファイル形式は、Word・Excel・PowerPoint(古い .doc・.xls・.ppt を含む)、PDF、テキストファイルです。それ以外の形式を読もうとするとエラーになります。パソコンの中にしかないファイルや、アップロードしたばかりのファイルは、すぐには検索に出ないことがあります。

追加機能の始め方|有料プランとMicrosoft AppSourceが入口です

追加機能は、Microsoft AppSourceの「Claude for Microsoft 365」を追加し、Excelなどを開いて有効化し、Claudeアカウントでサインインする流れです。使えるのは有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)で、利用量はふだんのClaudeアカウントと同じ上限に数えられます。

アプリ提供状況と入れ方条件・補足
Excel・Word・PowerPoint有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)が対象。ExcelとWordは公式ページで一般提供と明記。PowerPointは提供状況を確認できていない。Microsoft AppSourceの「Claude for Microsoft 365」から追加するExcelは、Microsoft 365版のWindows・Mac・ブラウザー版で動く。Excel 2016・2019の買い切り版、iPad、Androidでは動かない
Outlook公式ページでベータ版と明記されている。Pro・Max・Team・Enterpriseが対象。Exchange Onlineが必要で、オンプレミスのメールボックスは対象外開いているメールまたは予定が対象
組織への配布管理者がMicrosoft 365管理センターから、全員または特定のユーザー・グループへ配る「Officeストアへのアクセス」を許可していない環境では、管理者がマニフェストファイルで配る

Excelの追加機能では、表についての質問に、参照したセルの場所つきで答えてもらえます。主な使い方は次のとおりです。

  • 数式の関係を保ったまま、前提の数字を変える
  • エラーの原因をたどる
  • ひな形に値を入れる

マクロ・VBAの操作とデータテーブルは対象外です。公式は、人の確認なしの顧客向け成果物や、検算のない監査上重要な計算には勧めないとしています。

複数のアプリをまたぐ機能は、アプリごとに設定で有効にします

Excelの数字をPowerPointに写す、Wordの文書をスライドに要約する、といった作業を1つの会話で頼める機能があります。ProとMaxでは初期設定でオン、TeamとEnterpriseでは初期設定でオフです。Claudeが読み書きできるのは、そのとき開いているファイルとメール・予定だけで、ファイルを自分で開いたり閉じたりはしません。

会社で先に決める5つのこと|同意・書き込み・外部ファイル・記録・範囲

機能の説明よりも大事なのは、入れる前に管理者と責任者で決めておく項目です。5つに絞って表にしました。どれも、導入してから決めるより、導入前に決める方が揉めません。

何をしたいか探す・要約する→ コネクタ表や資料を直す→ 追加機能全体管理者の同意書き込みは切る有料プランを確認自社のコピーで試す1週間試して効果を測る
入口を1つに絞り、管理者の作業を先に済ませてから試します。両方を同時に始めると、うまくいかない原因を切り分けられません。
決めること最初のおすすめ理由
コネクタの同意は誰が出すかEntra全体管理者を決め、同意の日付を記録する同意者が不在だと、利用者が個別に試しても認証で止まる
書き込みを有効にするか最初は読み取りだけにして、1か月は書き込みを切るメール送信やファイル更新は、取り消しにくい操作
外から来たファイルを開くか取引先や外部のExcelは、Claudeを使う前に中身を確認する。ふだん使う雛形は信頼できる自社のコピーに限るファイルに隠れた指示で誤動作させる危険を、公式が警告している
履歴と監査をどう扱うか追加機能の利用はEnterpriseの監査ログと書き出しには含まれないが、Compliance APIを有効にした組織ではセッションが対象になる(公開ベータ)。記録が必要なら、この方法を使えるか管理者に確認する公式ドキュメントに、監査ログに含まれないこととCompliance APIの扱いが明記されている
入れる業務の範囲最初は社内の資料だけに限り、顧客の個人情報を含むファイルは対象外にする導入後に範囲を広げる方が、狭めるより揉めない

Claude for Excelの追加機能では、入力と出力はAnthropicのバックエンドから、受け取りまたは生成から30日以内に削除されます(公式が定める例外を除く)。チャット履歴はAnthropicのサーバーではなく、利用者のブラウザー内に保存されます。この保存期間と例外を会社の情報管理の基準で許容できるかは、情報システムの責任者と確認します。Claude全般の入力データの扱いはClaudeのセキュリティの記事にまとめています。

最初の1週間は、探し物・メールの要約・Excelの確認の3つで試します

導入の判断は、機能の一覧ではなく、自社の実際の作業で決めます。1週間で試す3つの作業と、測るものを表にしました。どれも読み取り中心で、取り消しにくい操作を含みません。

日作業頼み方測るもの
1〜2日目コネクタで探し物「先月の見積書がSharePointのどこにあるか」を3件探させ、実際のファイルと照合する見つかった件数と、手で探した場合の所要時間
3日目メールの要約特定の取引先とのやり取りを要約させ、自分の記憶と突き合わせる要約の抜け・誤りの数
4〜5日目Excelで集計の確認自社のコピーした表で、数式の意味を説明させ、エラーの原因を探させる直した箇所の数と、直す前の所要時間

1週間で見るのは、時間の短縮だけではありません。探し物が見つかった割合、要約の抜けの数、直した箇所の数を記録し、使い続けるかを判断します。測り方の考え方はAI導入の効果測定にまとめています。

Microsoft 365 Copilotとの違いと、使い分けの考え方

同じMicrosoft 365をAIで動かす選択肢として、マイクロソフト自身のCopilotがあります。Claude for Microsoft 365は、AnthropicのClaudeを使う別のサービスで、課金も管理者の設定も別です。どちらかに決める前に、AIツール全体の比べ方をAIツール比較2026で整理しておくと、自社の条件に合う方を選びやすくなります。

Copilot側の自律的な作業機能の使い方はCopilot Coworkの使い方、Claude側のCowork・Claude Codeとの違いはClaudeのAIエージェントの記事にあります。ChatGPTとの違いを先に知りたい場合はChatGPTとClaudeの業務での違いが参考になります。

SalesDockは、成長に経営管理・業務・データの仕組みが追いついていない中小企業に、経営管理基盤の実装と定着を月額で支援しています。Claudeを入れるかどうかの前に、どの業務のどの資料を整えるかを決めるのが、その最初の仕事です。

この記事はAnthropicの公式ドキュメント(2026年10月時点)をもとにした解説で、SalesDockのClaude for Microsoft 365導入実績や削減効果を示すものではありません。

NEXT STEP

Claudeにつなぐ業務と、人が押す操作を整理する

いまのメール・資料・Excelの流れを見ながら、コネクタと追加機能のどちらから始めるか、管理者に出してもらう設定、効果の測り方を60分で整理します。

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Claude for Microsoft 365でよくある質問

Claude for Microsoft 365は無料で使えますか?

コネクタ(Claudeの画面からSharePoint・OneDrive・Outlook・Teamsを読む機能)は、Anthropicのヘルプでは Free を含むプランで使えると案内されています。一方、Excel・Word・PowerPointの追加機能は、Pro・Max・Team・Enterpriseの有料プランが対象です。コネクタは、個人のOutlook.comやHotmailのアカウントは対象外で、会社・学校のMicrosoft 365アカウントが必要です。追加機能の個人アカウントの扱いは公式ページで確認できていないため、導入前に管理者に確認してください。

コネクタと追加機能は、どちらから始めればよいですか?

探し物と要約が中心ならコネクタ、Excelの表や資料を直接直したいなら追加機能から始めます。コネクタはClaudeの画面で動き、追加機能は各アプリのサイドバーで動きます。会社の管理者の作業も違うため、まず1つに絞って1週間試すのが安全です。

ClaudeはMicrosoft 365の中身をすべて読めますか?

いいえ。Anthropicの説明では、本人がMicrosoft 365で見られる範囲だけが対象で、バックグラウンドで勝手に検索することもありません。非公開のTeamsチャンネルに入っていなければ見えず、OneNoteは中身を読めません。

Microsoft 365 Copilotとは何が違いますか?

Copilotはマイクロソフトのサービスで、Claude for Microsoft 365はAnthropicのClaudeをMicrosoft 365につなぐ仕組みです。課金も管理者の設定も別です。Copilot側の使い方は、Copilot Coworkの記事で整理しています。

メールを勝手に送られることはありますか?

書き込みツールを管理者が有効にしていなければ、メールの送信や予定の変更はできません。有効にした場合でも、Teamsへのチャット送信とチャンネル投稿は、公式の説明では必ず本人の確認が入ります。最初は書き込みを切っておくのが無難です。

出典・一次情報

機能・提供状況・プランの条件は更新されます。最新の情報は公式ドキュメントでご確認ください。

泉

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。