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比較・選び方ガイド

SEOとAI検索対策、中小企業はどちらに投資するか—予算の分け方と判断の順番

2つの予算に分ける前に、共通の土台がどこまでできているかを見ます

自社サイト(salesdock.jp)で、検索からの訪問とAIの回答画面からの訪問、AIの回答に社名が出るかを毎月測っているSalesDockが、その数字とGoogleの公式の説明をもとに判断の順番をまとめました。

結論:SEOとAI検索は、まず共通の土台に投資し、AI検索専用の上乗せは計測から少額で始める

「SEOかAI検索か」を二者択一で決めると、同じ作業に2つの予算を払うことになりがちです。判断は3つの問いで進めます。検索からの訪問はあるか、それが問い合わせにつながっているか、商談で比較やおすすめを聞かれるか。この順に答えていくと、どこにお金と時間を使うかが決まります。llms.txtやAI専用のマークアップに先に予算を組む必要はありません。

  • GoogleのAI概要やAIモードに出るための追加の要件はないと、Googleが公表しています。検索で見つかるための作業が、そのままAI回答の材料になります。
  • 当社サイトの28日間の実測では、AIの回答画面から来た訪問は97セッションで、検索エンジン経由の約2.5%でした。いまの問い合わせの入口は、まだ検索が中心です。
  • AI検索で差が出たのは、記事が引用されるかより、会社として名前が挙がるかでした。記事に「誰が・どこで・誰向けに・いくらで」を書き足す作業は、SEOとAI検索の両方に効きます。

SEOとAI検索対策は、別々の予算にしなくていい

Googleは、検索のAI概要(AI Overviews)とAIモードについて、表示されるための追加の要件や特別な最適化はなく、これまでのSEOの基本がそのまま当てはまると説明しています。新しい機械可読ファイルやAI向けのテキストファイル、専用の構造化データも要らない、とまで書いています。

ChatGPTの検索機能も、ウェブを読みに来る仕組みは検索エンジンと変わりません。OpenAIは検索用のクローラー(OAI-SearchBot)を拒否しているサイトはChatGPTの検索の回答に表示されないと説明しています。つまり、どのAIでも入口は「ページが読める状態にあるか」で、その先は「読んだ内容が質問の答えになっているか」です。

検索結果Google・Yahoo!・BingAIの回答AI概要・ChatGPTなど共通の土台(ここに先に使う)ページが読める会社情報が揃う質問に答える記事AI専用の上乗せは、回答を確かめる計測から
検索とAIの回答は、同じ土台を読んでいます。土台が弱いまま上だけに予算を分けても、どちらにも効きません。

土台の中身は3つです。ページが検索エンジンとAIのクローラーに読める状態にあること。会社名、所在地、サービス、料金がページごとに食い違っていないこと。顧客が実際に尋ねる質問に、冒頭で答えている記事があること。LLMO(AI検索対策)の基本と、SEOとの共通点は中小企業のLLMO対策とは?SEOとの違い・費用・始め方で詳しく扱っています。

自社サイトの実測:AIの回答画面から来た訪問は、検索の約2.5%

投資の配分を決めるには、いまどこから人が来ているかを見るのが早道です。当社サイトのGA4で、2026年8月28日から9月24日までの28日間を参照元ごとに数えると、次のようになりました。

どこから来たか28日間のセッション比率
検索エンジン(Google・Yahoo!・Bing など)3,928—
AIの回答画面(Gemini・ChatGPT・Copilot・Perplexity)97検索の約2.5%
検索エンジン経由3,928AIの回答画面経由97(検索の約2.5%)
当社サイトの入口は、いまも検索が中心です。2026年8月28日〜9月24日、GA4のセッション数。

AIの回答画面の内訳は、Geminiが38、ChatGPTが46、Copilotが10、Perplexityが3です。ここで注意したいのは、GoogleのAI概要やAIモードからのクリックが、この97には入っていないことです。Googleの説明では、AI概要やAIモードに出た分はSearch Consoleの検索全体に含めて集計されます。GA4でもGoogleからの検索の訪問として記録されるため、分けて取り出せません。AI検索の影響を「AIサービスからの訪問数」だけで判断すると、小さく見積もりすぎます。

それでも、97という数字に合わせて予算の半分をAI検索専用に回す理由は見当たりません。検索エンジン経由の訪問を支えている作業が、AI概要に出るための作業と同じだからです。

AI検索で差が出たのは、引用より「会社として名前が出るか」

2026年9月18日に、顧客が尋ねそうな25問を2つのAI(ClaudeのWeb検索と、Google検索につないだGemini)に投げ、回答の出典と本文を記録しました。当社サイトが出典に入った割合は28%と48%で、AIによって2倍近く違いました。一方で、回答の本文に「SalesDock」という名前が出た割合は、どちらも16%で同じでした。

社名を含まない質問に絞ると、Geminiは9問で当社の記事を出典に使いながら、名前を出したのは1問だけです。記事は一般論の出典として読まれていても、「紹介すべき会社」とは見られていませんでした。読み返すと、記事の本文に、誰が、どの地域で、どんな規模の会社向けに、いくらで支援しているかがほとんど書かれていませんでした。

ここで打つ手は、AI専用の施策ではありません。記事に会社としての情報を書き足すことで、検索から来た読者が「この会社に頼めるか」を判断する材料にもなります。測り方と施策の記録はSalesDockが自社サイトで実施したLLMO対策と計測方法に残しています。

予算の分け方は、3つの問いに順に答えて決める

配分を割合で決めると、状態に合わない使い方になりやすいです。次の3つを上から順に確かめ、最初に「いいえ」になったところに予算を集めます。

① 検索からの訪問が月に数百件あるかいいえ土台に集中するAI専用の上乗せなしはい② その訪問が問い合わせにつながるかいいえ記事に会社情報を検索とAIの両方に効くはい③ 商談で比較やおすすめを聞かれるかはいAI回答の計測を足す固定の質問で月1回いいえ今の配分で土台を厚くする
AI専用の予算が要るのは③まで進んでからです。①と②で止まる段階では、土台と記事への書き足しが検索とAIの両方に効きます。
いまの状態先に予算を使うところAI検索向けの扱い
検索からの訪問が月に数百件もない技術面の確認、会社情報の統一、顧客の質問に答える記事上乗せしない。土台がそのままAI回答の材料になる
訪問はあるが、問い合わせにつながらない読まれている記事に、誰が・どこで・誰向けに・いくらでを足す同じ作業がAIに名前を出してもらう近道になる
商談で「他社と比べて」「おすすめは」と聞かれる比較と選び方のページ、事例、料金の公開固定の質問でAIの回答を月1回確かめる計測を足す

①で止まる会社:まず検索で読まれる状態をつくる

検索からの訪問が月に数百件もない段階では、AIも読む材料を持っていません。ページが検索エンジンに登録されているか、会社情報のページに所在地やサービスが正しく書かれているか、顧客から実際に聞かれた質問に答える記事があるか。この3つを先に整えます。

②で止まる会社:読まれている記事に、会社としての情報を足す

訪問はあるのに相談が来ない場合、記事が一般論の説明で終わっていることが多いです。Search Consoleで表示回数の多い記事を5本選び、本文に「どの地域の、どの規模の会社を、どんな形で、いくらから支援しているか」を書き足します。当社の計測でAIに名前を出してもらえなかった原因と同じなので、この作業は検索とAIの両方に効きます。

③まで進む会社:AIの回答を定点で確かめる

商談で「他の会社と比べてどうか」「どこがおすすめか」と聞かれる業種では、顧客が同じ質問をAIに投げている可能性があります。ここで初めて、AI検索向けの予算を足します。最初に使うのは施策ではなく計測です。当社は25問の質問票を2つのAIに投げる作業をスクリプトにしていて、1回10〜15分で終わります。手作業でも10問から始めれば、月1回の確認に大きな費用はかかりません。

AI検索向けとして提案されても、先に予算を組まなくていい施策

AI検索対策の提案には、llms.txtの設置、AI向けの専用マークアップ、AIが内部で検索しそうな語に合わせたページの量産が入っていることがあります。Googleは、AI概要やAIモードに出るために新しい機械可読ファイルやAI向けのテキストファイル、特別な構造化データは要らないと明記しています。

当社もllms.txtを置いていますが、それでAI回答への掲載が増えたかどうかは、いまも確認できていません。ページの量産は、同じ質問に答えるページが社内で複数できて、どれも評価されにくくなる心配の方が大きいと考えています。費用をかけるなら、構造化データを画面の表示と一致させる作業や、会社情報の食い違いをなくす作業の方が先です。

地域で探される業種は、Googleビジネスプロフィールも土台に入る

来店や訪問を前提にした業種では、地図の検索(MEO)も入口になります。Googleは、AI機能に向けた基本の作業の1つとして、ビジネスプロフィールの情報を最新にしておくことを挙げています。住所、営業時間、サービス内容が自社サイトと合っているかを確かめるだけでも、検索、地図、AIの回答の3つに効きます。不動産会社の例は不動産会社のMEO対策にまとめています。

SEO会社とAI検索対策の会社から提案を受けたときに聞く4つのこと

この記事の問いは、SEOの支援会社から提案を受けながら、AI検索にも手を打つべきかで迷っていた経営者との商談で出たものです。2つの提案を並べて比べるときは、金額より先に次の4点を書き出してもらうと判断しやすくなります。

  1. 1. 作るもの・直すものは何か

    記事の本数、会社情報ページの修正、構造化データの追加など、成果物を並べてもらいます。SEOの提案とAI検索の提案の両方に同じ作業が入っていれば、同じことに2回払うことになります。

  2. 2. どの質問を、どのAIに、何回尋ねて測るか

    AIの回答は、尋ねるAIや日時で変わります。質問の一覧と、測るAI、繰り返す回数が決まっていない提案は、効果があったかどうかを後から確かめられません。

  3. 3. 引用と、社名が出ることを分けて報告するか

    自社の記事が出典として参照されることと、回答の中で会社として名前が挙がることは別の結果です。問い合わせに近いのは後者なので、報告書で分けてもらいます。

  4. 4. 問い合わせまで、どうつないで見るか

    表示回数や引用数が増えても、問い合わせが増えるとは限りません。どのページから相談や資料請求に進んだかまで追う方法を、契約前に聞いておきます。

依頼先を探している段階なら、診断から再計測までの比べ方を大阪・関西のLLMO対策会社の選び方で整理しています。

投資の効果は、4つの数字を混ぜずに28日単位で測る

SEOとAI検索の効果を1つの数字で見ようとすると、どちらが効いたのか分からなくなります。始める前に次の4つを同じ期間で控えておき、28日ごとに比べます。

測るもの測り方
検索での見つかり方Search Consoleで、対象ページの表示回数とクリック数を28日単位で比べる。GoogleのAI概要やAIモードに出た分もここに含まれる
AIの回答画面からの訪問GA4の集客レポートで、参照元がchatgpt.com・gemini.google.com・copilot.com・perplexity.aiなどのセッションを28日単位で数える
AIの回答で名前が出るか顧客が尋ねそうな質問を10〜25問に固定し、同じAIに月1回尋ねて、出典に自社ページが入った数と社名が出た数を別々に記録する
問い合わせ問い合わせフォームや予約の入口に、どのページから来たかを残し、検索経由とAI経由を分けて数える

AIの回答を測るときは、出典に自社ページが入った数ではなく、社名が出た数を主な数字にします。当社の計測では、出典の割合はAIによって28%と48%に分かれ、社名が出た割合は2つのAIで同じ16%でした。どのAIで測ったかで動く数字を追うと、施策の良し悪しではなく、測った道具の違いを見てしまいます。

出典(2026年9月26日確認)

  • Google 検索セントラル「AI features and your website」:AI概要とAIモードに追加の要件や特別な最適化はないこと、新しい機械可読ファイルや専用の構造化データは不要なこと、AI機能からの表示とクリックはSearch Consoleの検索全体に含まれること
  • OpenAI「Overview of OpenAI Crawlers」:OAI-SearchBotを拒否したサイトはChatGPTの検索の回答に表示されないこと、学習用のGPTBotとは別に設定できること

流入の数字は当社サイト(salesdock.jp)のGA4で、2026年8月28日〜9月24日のセッション数です。AIの回答の数字は、2026年9月18日に25問を2つのAIへ1回ずつ投げた当社の計測で、他のサイトや業種に当てはまる平均値ではありません。3つの問いによる配分は、当社の計測と支援の相談をもとにした目安で、統計的に検証した区分ではありません。

SEOとAI検索対策の投資判断についてよくある質問

SEOとAI検索対策、中小企業はどちらに先に投資すべきですか。

SEOの土台が先です。GoogleはAI概要(AI Overviews)やAIモードに表示されるための追加の要件や特別な最適化はないと公表しており、検索で見つかるための作業がそのままAI回答の材料になります。検索からの訪問がまだ少ないうちは、予算を土台に集めます。AI検索向けの上乗せは、顧客が尋ねそうな質問をAIに投げて社名が出るかを月1回確かめる計測から始めると、少ない費用で済みます。

AI検索からの訪問は、どのくらいありますか。

当社サイトでは、2026年8月28日から9月24日までの28日間で、検索エンジン経由の3,928セッションに対し、ChatGPT・Gemini・Copilot・Perplexityの画面から来た訪問は97セッション、検索の約2.5%でした。GoogleのAI概要から来た訪問は検索エンジン経由に含まれ、分けて数えられません。業種や知名度で比率は変わるため、自社のGA4で参照元を確認してください。

llms.txtやAI向けの構造化データは入れるべきですか。

Googleは、AI概要やAIモードに表示されるために、新しい機械可読ファイルやAI向けのテキストファイル、特別な構造化データは必要ないと説明しています。当社もllms.txtを置いていますが、AI回答への掲載が増えたかどうかは確認できていません。費用をかけるなら、画面の表示と一致した構造化データや、会社情報の食い違いをなくす作業の方が先です。

SEO会社とAI検索(LLMO)対策の会社から別々に提案を受けています。どう比べればいいですか。

両方の提案から、作るもの、測る数字、測る頻度を書き出して並べます。記事や会社情報の整備が両方に入っていれば、同じ作業に2回払うことになります。AI検索側の提案に、どの質問をどのAIに何回尋ねて測るかが書かれていなければ、効果を確かめる方法を先に聞きます。

地域で探される業種でも、同じ考え方でいいですか。

基本は同じですが、店舗や事務所に来てもらう業種では、Googleビジネスプロフィールの情報を最新に保つ作業も土台に入ります。Googleも、AI機能に向けた基本の作業としてビジネスプロフィールの情報を最新にしておくことを挙げています。住所、営業時間、サービス内容が自社サイトと食い違っていないかを先に確かめます。

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