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不動産会社のKPIダッシュボードをAIで作る|反響・追客・物件・利益をつなぐ

反響数、追客状況、物件更新、利益率を別々に見ている不動産会社向けに、AIとダッシュボードで数字をつなぐ方法を解説します。

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執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援

不動産会社のKPIダッシュボードをAIで作る|反響・追客・物件・利益をつなぐ

この記事で答えること

不動産会社の経営数字を見える化したい。その疑問に答えます。

結論:不動産のKPIは業態ごとに入口から利益までつなぎ、週次で判断する

不動産会社のKPIは、仲介なら反響から粗利まで、買取再販なら査定から粗利率まで、業態ごとに入口から利益までつなげて見る。

  • KPIダッシュボードは、見るKPIを決める、取得元を決める、週次の更新方法を決める、AIに前週との差分と異常を出させる、の4段階で作る。CSVしか出せない取得元は、担当者が毎週所定のフォルダに置き、集計表への取り込みから自動化する。
  • AIには今週と前週のKPIを渡し、大きく動いたKPIと前後の段階の数字を並べさせ、考えられる原因を出させる補助役にする。

数字があるのに判断できない理由

不動産会社には、反響数、広告費、内見数、媒介数、在庫、成約、粗利など多くの数字があります。反響数・広告費・内見数・在庫・粗利などが別々のシステムや表に分かれていると、どの段階で流れが詰まっているかを社長が判断できません。

社長が欲しいのは数字そのものではなく、どこが詰まっていて、次に何を変えるべきかです。

まず見るべきKPI

仲介なら、入口の反響数と広告費、追客の初回返信時間・追客中の件数・最終連絡からの経過日数、物件の掲載物件の更新日数、進捗の来店率・内見率・成約率、利益の成約別の粗利・粗利率をつなげます。仲介手数料は売上なので、粗利はそこから案件に対応する原価を引いて計算します。原価に含める項目は自社の会計方針に合わせ、比較する期間で定義を変えないようにします。

買取再販なら、査定通過率、仕入れ件数、在庫期間・販売期間、粗利率の順に見ます。査定を通った物件が仕入れになり、粗利率は販売が終わって初めて確定するためです。

業態ごとに入口から利益までつなぐ仲介反響数初回返信時間来店率内見率成約率成約別粗利追客・物件の数字も横に並べる買取再販査定通過率仕入れ件数在庫期間販売期間粗利率粗利率は販売後に確定する
見るKPIは業態で変わりますが、前後をつないで見る点は共通です。単独の数字ではなく、どの段階で流れが滞ったかを確認します。

不動産会社のKPIは月末の集計を待たず、反響数・来店率・在庫期間などを週次で更新して見ると、来店の落ち込みや在庫の滞留に早く気づき、翌週の打ち手に反映できます。

賃貸管理を持っている会社は指標の種類が変わるので、入居率や滞納率の分母の決め方をまとめた賃貸管理会社のKPI6指標と分母の決め方もあわせて見てください。

出典・一次情報:「見える化」とはどういうことなのでしょうか?(J-Net21/独立行政法人 中小企業基盤整備機構)(見える化とは、仕事における問題を常に見えるようにすることで、問題が発生してもすぐに解決できる環境を実現する取り組み、と説明されています)。制度・統計は改定されます。最新の情報は公表元でご確認ください。

業態段階つなげて見るKPI
仲介入口反響数、広告費
仲介追客初回返信時間、追客中の件数、最終連絡からの経過日数
仲介物件掲載物件の更新日数(最後に情報を更新してからの日数)
仲介進捗来店率、内見率、成約率
仲介利益成約別の粗利、粗利率(原価の範囲を統一して計算)
買取再販仕入れ査定通過率、仕入れ件数
買取再販在庫・販売在庫期間、販売期間
買取再販利益粗利率

KPIダッシュボードを作る手順

不動産会社のKPIダッシュボードは、①見るKPIを決める、②取得元を決める、③週次の更新方法を決める、④AIに前週との差分と異常を出させる、の4段階で作ります。最初から全部の数字を載せず、経営会議の判断に使う数字だけから始めます。

  1. ①業態ごとに見るKPIを決めます。仲介なら反響数・初回返信時間・来店率・成約率・粗利率、買取再販なら査定通過率・仕入れ件数・在庫期間・粗利率などから、判断に使うものを選び、それぞれの分母と期間を1行で書いておきます。来店率の分母を反響数にするか追客中の件数にするかを決めておかないと、担当者ごとに数字がずれます。
  2. ②KPIごとに取得元を1つに決めます。反響と追客の記録は顧客管理システム(CRM)、広告費はポータルサイトや広告の管理画面、掲載物件の更新日は物件管理表、仲介手数料や粗利は売上管理表や会計ソフト、というように割り当てます。同じ数字を2か所で入力していると、どちらが正しいかで会議が止まります。公的データも取り込む構成は不動産情報ライブラリAPIをBIツールに繋ぐ手順に書きました。
  3. ③週次の更新方法を決めます。連携できる取得元は、毎週決まった曜日にGoogleスプレッドシートなどの集計表へ自動で取り込みます。連携の仕組みが無い取得元は、担当者が毎週決まった曜日にCSVを書き出して所定のフォルダに置き、集計表への取り込みだけを自動にします。Looker StudioなどのBIツールでは、業態ごとに入口から利益までを左から右へ並べ、各KPIの今週の値と前週比を1画面にまとめます。
  4. ④AIに前週との差分と異常を出させます。集計表の今週分と前週分を渡し、「前週比で20%以上動いたKPIを挙げ、前後の段階の数字と並べて、考えられる原因を3つ挙げてください」と指示します。AIが挙げた原因は推測として扱い、人が案件の記録を確かめて判断します。
手順やることできあがるもの
①KPIを決める業態ごとに入口から利益までのKPIを選び、分母と期間を決めるKPIの定義表
②取得元を決めるCRM・広告の管理画面・物件管理表・売上管理表などから、KPIごとに取得元を1つに決めるKPIと取得元の対応表
③週次の更新方法を決める連携できる取得元は自動で取り込む。CSVしか出せない取得元は担当者が毎週配置し、取り込みから自動化する今週の値と前週比が並ぶ画面
④AIに差分と異常を出させる今週分と前週分をAIに渡し、大きく動いたKPIと原因の候補を出させる経営会議で確認する論点の一覧

AIで論点を出す

AIはダッシュボードの数字を見て、反響は増えているのに来店が落ちている、在庫期間が伸びている、掲載物件の更新日数が伸びている、といった論点を出せます。

AIに渡すのは、集計表から書き出した今週と前週のKPIの一覧です。指示は「前週比で20%以上動いたKPIを挙げ、その前後の段階の数字と並べたうえで、考えられる原因を3つ挙げてください。数字から言えることと推測は分けて書いてください」のように、動いた幅・並べる範囲・出す件数を決めて書きます。

月末集計を待たず、週次で判断するKPIを集約週次で更新AIで検知変化を拾う論点を確認原因を絞る打ち手を決定次週に反映数字の報告ではなく、次の判断につなげる
AIの役割は、経営会議で確認すべき変化を先に拾うことです。人が原因を確かめて打ち手を決め、翌週の数字で変化を見ます。

出力は、たとえば「反響数は前週並みだが来店率が下がった。同じ週に初回返信時間が伸び、追客中の件数が増えているので、返信の遅れで来店予約まで進んでいない可能性がある」という形になります。原因が当たっているかは人が案件の記録で確かめ、打ち手を決めます。

SalesDockの「社長エージェント」(経営判断を支援するAIエージェント)は、KPIを集めるだけでなく、前週との差分から経営会議で見るべき論点を出すところまで支援します。

よくある質問

不動産会社はまずどのKPIを見ればいいですか?

仲介なら反響数と広告費、追客の初回返信時間と追客中の件数、掲載物件の更新日数、来店率・内見率・成約率、成約別の粗利・粗利率をつなげて見ます。買取再販なら査定通過率、仕入れ件数、在庫期間・販売期間、粗利率の順に見ます。

不動産会社のKPIダッシュボードはどう作りますか?

業態ごとに見るKPIを決め、CRM・広告の管理画面・物件管理表・売上管理表などKPIごとの取得元を1つに決めます。連携できる取得元は週次で集計表へ自動で取り込み、CSVしか出せない取得元は担当者が毎週配置して取り込みから自動化します。BIツールの1画面にまとめたら、AIに前週との差分と異常を出させます。

KPIは月次でまとめるだけではだめですか?

月末の集計を待つと、来店の落ち込みや在庫の滞留に気づくのが遅れます。反響数・来店率・在庫期間などを週次で更新して見ると、翌週の打ち手に反映できます。

数字はあるのに経営判断に使えないのはなぜですか?

反響数・広告費・内見数・在庫・粗利などが別々のシステムや表に分かれていると、どの段階で流れが詰まっているかを判断できないからです。社長が欲しいのは数字そのものではなく、どこが詰まっていて次に何を変えるべきかです。AIは反響は増えているのに来店が落ちている、在庫期間が伸びている、掲載物件の更新日数が伸びているといった論点を出せます。

導入前のチェックリスト

月末に数字を手作業でまとめている
広告費と成約がつながっていない
物件別の状況が見えない
経営会議が感覚論になりがち

SalesDockでできること

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BIツール比較ではなく、不動産業務の判断に必要なKPI設計で差別化できる。 単体のツール選定だけで終わらせず、現場で使う業務の流れまで一緒に整えます。

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泉

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。

運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。

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この記事の数値について

本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。

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