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不動産

不動産会社のバックオフィス改革 — 経理・契約管理・報告を月10時間減らす方法

10分で読める

この記事のポイント

事務員1人、または社長が経理を兼務している中小不動産会社向け。経理・契約管理・報告の3領域で、手作業をスプレッドシートとテンプレートで仕組み化するだけで月10時間は削減できる。

社長が経理もやってる不動産会社の日常

従業員10名以下の不動産会社では、社長が営業も経理もやっているケースが珍しくない。朝は物件の内見、昼は契約書の確認、夕方は請求書の作成。月末になると入金確認と会計ソフトへの入力が加わって、営業に使える時間がさらに減る。

事務員がいたとしても1人。その人が休むと業務が止まる。引き継ぎ資料もない。こういう状態の会社を何社も見てきた。

問題は「忙しい」ことではなく、同じ作業を毎月繰り返していることにある。請求書のフォーマットは毎回同じ。入金確認の手順も同じ。週次会議の資料も先週とほぼ同じ構成。こういう作業は仕組み化すれば確実に減らせる。

この記事では、経理・契約管理・報告の3領域に絞って、何をどう変えれば月10時間を取り戻せるかを具体的に書いていく。

経理 — 仲介手数料の請求・入金確認を仕組み化する

請求書作成に毎回30分かかる理由

不動産の仲介手数料は案件ごとに金額が違う。売買なら成約価格から計算し、賃貸なら家賃ベース。さらに両手か片手かで金額が変わる。この計算を毎回手動でやり、Excelに入力し、PDF化して送付する。1件あたり20〜30分。月に10件あれば3〜5時間になる。

仕組み化の第一歩は、スプレッドシートで請求書テンプレートを作ること。物件名・成約価格・手数料率を入力すれば、税込金額と請求書PDFが自動生成される状態にする。関数とGAS(Google Apps Script)で十分対応できる。

入金確認の「目視チェック」をやめる

銀行口座の入金を目視で確認し、案件一覧と照合する。この作業を月末にまとめてやっている会社は多い。問題は、入金が漏れていても気づくのが翌月になること。催促が遅れると、キャッシュフローに直結する。

銀行のCSVダウンロード機能を使えば、入金データをスプレッドシートに自動取込できる。案件番号で突合するVLOOKUPを組めば、入金済み・未入金のステータスが一覧で見える。未入金が7日を超えたらSlackに通知する仕組みまで作れば、月末の目視チェックは不要になる。

この2つだけで、経理まわりの手作業は月3〜4時間減る。

契約管理 — 書類作成の時間を半分にする

毎回ゼロから書いている契約書

売買契約書、重要事項説明書、媒介契約書。不動産取引には書類が多い。ベテランの営業マンでも、1件の契約書類一式を作るのに1〜2時間かかる。しかも「前回の契約書をコピーして修正する」というやり方だと、前の物件情報が残ったまま送ってしまうミスが起きる。

テンプレート化のポイントは、変動する項目と固定の項目を明確に分けること。物件所在地・面積・価格・契約者名など、案件ごとに変わる項目を差し込みフィールドにする。Googleドキュメントの差し込み機能か、スプレッドシート連携のGASで自動生成する仕組みを作る。

書類の保管場所がバラバラ問題

デスクトップに保存する人、共有フォルダに入れる人、メールに添付したまま放置する人。5年後に宅建業法の帳簿閲覧請求が来たとき、該当する契約書を探すのに半日かかる——という話は実際にある。

Google Driveに「年度/物件名」のフォルダ構造を統一するだけでこの問題は解決する。さらに、案件管理シートから該当フォルダへのリンクを貼っておけば、どの案件の書類がどこにあるか1クリックでたどり着ける。

書類テンプレート化+保管ルール統一で、契約管理の工数は月3〜4時間減る。

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報告 — 週次会議の資料を自動生成する

毎週月曜日の朝、資料作りに追われる

「先週の成約件数は?」「今月の売上見込みは?」「あの案件の進捗は?」週次会議で聞かれることは毎回ほぼ同じ。なのに、毎週30分〜1時間かけて資料を作り直している。案件管理表から数字を拾い、PowerPointに転記し、グラフを更新する。この時間がもったいない。

スプレッドシート1つで会議資料を自動化する

案件管理をスプレッドシートで行っていれば、そのデータを使って会議資料の大半を自動生成できる。ピボットテーブルで「ステータス別の案件数」「担当者別の売上見込み」を集計し、グラフを自動更新する設定にしておく。

会議当日は、スプレッドシートを開いて最新のグラフを見せるだけ。PowerPointに転記する作業がなくなる。議事メモだけ別途残せばいい。

報告まわりで月2〜3時間。地味だが、毎週の積み重ねは大きい。

3領域まとめ — Before/Afterテーブル

領域Before(手動)After(仕組み化)削減時間/月
経理(請求書)案件ごとに手数料を計算しExcelで請求書作成。1件30分スプレッドシートに物件情報を入力するとPDFが自動生成。1件5分約2.5時間
経理(入金確認)銀行口座を目視で確認し案件リストと照合。月末に2時間CSVを自動取込しVLOOKUPで突合。未入金はSlack通知約1.5時間
契約管理(書類作成)前回の契約書をコピーして修正。1件1〜2時間テンプレートに差し込みで下書き自動生成。1件30分約2時間
契約管理(書類保管)保存先がバラバラ。探すのに毎回10〜15分「年度/物件名」フォルダ統一+案件シートからリンク約1時間
報告(週次資料)案件表から数字を拾いPowerPointに転記。毎週30〜60分ピボットテーブル+グラフ自動更新。開くだけで最新約3時間
合計削減時間約10時間/月

どの施策も、使うのはスプレッドシートとGoogleドキュメントが中心。高額なシステムを導入する必要はない。既に使っているツールの使い方を変えるだけで、これだけの時間が戻ってくる。

まとめ — 月10時間は「仕組み」で取り戻せる

月10時間は、営業日ベースで1日30分に相当する。その30分を営業活動に回せるなら、年間で120時間。1件でも追加で成約が取れれば、仕組み化にかけた時間の投資は十分に回収できる。

大事なのは、一気に全部を変えようとしないこと。まずは請求書テンプレートを1つ作る。次に入金確認の突合シートを整備する。1つずつ仕組みを増やしていけば、3ヶ月後には「月末が来ても慌てない状態」が作れる。

「仕組み化したいけど、何から手をつければいいかわからない」という方は、まずは現状の業務を30分だけ棚卸ししてみてほしい。どの作業に何分かかっているかを書き出すだけで、優先順位が見えてくる。

SalesDockでは、不動産会社のバックオフィス業務を整理し、スプレッドシートの設計から運用定着までを月額3万円の保守パックで支援している。初回の業務棚卸しは無料で対応しているので、気軽に相談してほしい。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 不動産・製造業・クリニックなど現場産業向けのAI業務効率化コンサルを提供。 30社以上の中小企業のAI活用・業務改善を支援。

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