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業務改善

LINEのやり取りは残り続けない—顧客との会話を会社の記録として残す設計

LINE公式アカウントのチャットには保存期間の上限があり、内容の種類によっても扱いが違います。消えることを前提に、会話のどこを会社の記録として残すかを整理します。

最終更新 2026年8月11日7分で読める

この記事で答えること

LINE公式アカウントのチャット履歴がいつまで残るのか、どう保存すればよいか知りたい。その疑問に答えます。

この記事のポイント

  • LINE公式アカウントのチャットは、無期限に残る前提で運用しないほうがいい。
  • 保存期間の条件は変わり得るので、運用を決める前に公式の最新情報で確認する。
  • 大事なのは何日残るかではなく、消えて困る情報をどこに置き直すか。
  • 窓口を複数持つと記録も複数に散る。返信の入口は1つに寄せる。

「あとで見返せばいい」が通らない

LINEでのやり取りは軽くて速いので、電話やメールより使われます。ただ、管理画面のチャットは会社の記録として設計されたものではありません。保存の条件には上限があり、テキストと画像とファイルで扱いも異なります。

具体的な日数はプランや仕様の変更で変わるため、この記事では数字を書きません。運用を決める前に、必ず提供元の公式情報で最新の条件を確認してください。ここで扱いたいのは、上限があるという前提に立ったときに何を決めておくべきか、という話です。

実務で困るのは「言った・言わない」ではなく、担当者が変わったときです。前任者とお客様の間で決まっていた条件が、チャットの中にしかない。その画面が見られなくなった時点で、経緯を知る人が社内からいなくなります。なお、移す先を決める前提として、その友だちが台帳のどの顧客なのかが紐づいている必要があります。そこがまだならLINEの友だちを既存の顧客台帳と突き合わせる設計のほうが先です。

出典・一次情報:LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)の公式マニュアルには、テキストメッセージ・画像やビデオなどのコンテンツメッセージ・ファイルについて保存期間が定められており、無料範囲とチャットProオプションで期間が異なることが記載されています(チャット(LINE公式アカウント マニュアル/LINEヤフー for Business))。仕様は変更されます。最新の情報は公表元でご確認ください。

全部残そうとすると続かない

対策として全件を書き出す運用を作ると、たいてい続きません。日々のやり取りには、日程調整や短い確認が大量に含まれていて、その大半は残す価値がないためです。全部残す運用は、量に負けます。

残すべきなのは、あとから判断の根拠になるものだけです。金額や条件が動いた会話、こちらが約束したこと、相手の要望が変わったこと。この3つに絞ると、1件の商談で残す量は数行に収まります。

やり取りの種類残す必要置き場所の考え方
日程調整・短い確認残さないチャットに置いたままでよい
金額・条件が動いた会話残す案件の記録に要点を1〜2行で転記
こちらが約束したこと残す次のアクションとして日付付きで登録
画像・PDFなどの添付元ファイルを残すチャット外の保管場所に置き、記録から参照する

窓口を1つに寄せる

記録が散る一番の原因は、返信できる場所が複数あることです。公式アカウントの管理画面からも返せる、別のツールからも返せる、という状態にすると、同じお客様との会話が2箇所に分かれます。どちらにも全部は残りません。

自社でLINE公式アカウントを運用したときは、公式アカウントマネージャー側のチャット機能をオフにして、返信の窓口を自前の管理画面に一本化しました。機能を減らす判断ですが、記録の置き場所が1つに決まるほうが、後から見返すときに確実です。

窓口を1つにすると、誰が返したかも自然に揃います。複数人で対応する場合、これは保存期間より先に効いてきます。

出典・一次情報:管理画面側のチャットのオン/オフは「設定」>「応答設定」で切り替える仕様であることが公式マニュアルに記載されています(応答設定(LINE公式アカウント マニュアル/LINEヤフー for Business))。仕様は変更されます。最新の情報は公表元でご確認ください。

残す作業を、返信の中に埋める

転記を別作業にすると、忙しい日に飛ばされます。飛ばされた日の分だけ記録が欠けるので、あとで見たときに信用できなくなります。

続けるには、返信し終わったその場で1〜2行だけ残す形にします。案件の記録に「今日、条件がこう変わった」と書くだけです。別の画面を開いて清書する運用にすると、その画面を開かない日ができます。

保存期間の話は、突き詰めると「消える前に、判断の根拠だけを別の場所へ移しておく」という運用設計の話になります。日数を調べるところで終わらせず、どこに移すかまで決めておくと、仕様が変わっても慌てずに済みます。

よくある質問

LINE公式アカウントのチャット履歴はいつまで残りますか?

無期限ではなく保存期間の上限があり、その期間はプラン(無料範囲かチャットProオプションか)によって異なります。具体的な日数は仕様の変更で変わるため、運用を決める前に必ず提供元の公式マニュアルで最新の条件を確認してください。大事なのは何日残るかよりも、消えて困る情報をどこに置き直すかです。

チャットのやり取りは全部保存しておいたほうがいいですか?

全件を書き出す運用はたいてい続きません。日々のやり取りには日程調整や短い確認が大量に含まれていて、その大半は残す価値がないためです。残すのは、あとから判断の根拠になるものだけ。金額や条件が動いた会話、こちらが約束したこと、相手の要望が変わったことの3つに絞ると、1件の商談で残す量は数行に収まります。

履歴が消えても困らないようにするには、どうすればいいですか?

まず返信できる窓口を1つに寄せます。管理画面からも別ツールからも返せる状態だと、同じお客様との会話が2箇所に分かれ、どちらにも全部は残りません。そのうえで、返信し終わったその場で案件の記録に1〜2行だけ転記します。転記を別作業にすると忙しい日に飛ばされます。画像やPDFなどの添付は、元ファイルをチャット外の保管場所に置いて記録から参照する形にします。

導入前のチェックリスト

チャットの保存条件を公式情報で確認した
残すものを「判断の根拠になるもの」に絞った
返信の窓口を1つに寄せた
転記を別作業にせず、返信の流れの中に置いた

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「LINE公式アカウント チャット履歴 保存期間」の上位は日数の紹介で終わっていて、消える前提でどこに何を残すかという運用設計まで踏み込んだ記事がない。SalesDockは自社でLINE公式アカウントを運用し、返信窓口を一本化する判断を実際に行っているので、置き場所の決め方から書ける。 単体のツール選定だけで終わらせず、現場で使う業務の流れまで一緒に整えます。

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泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に30社以上の業務改善に携わる。

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