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不動産

買取再販市場 2026年版 — 市場規模・成長率・中小が生き残る戦略

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この記事のポイント

買取再販市場は2030年に4割増の成長市場。大手10社の販売戸数ランキング、新規参入が加速する構造、中小が取るべき3つの戦略をデータで整理した。

買取再販市場が伸びている。新築が手の届かない価格になり、リノベ済み中古を選ぶ人が増えたことで、市場全体が拡大フェーズに入った。大手の販売戸数は前年比4.2%増。異業種からの新規参入も相次いでいる。

ただ、市場が伸びているからといって全員が恩恵を受けるわけではない。大手と同じ戦い方をしていては、仕入れ競争で消耗するだけだ。この記事では、最新のデータをもとに市場の全体像を整理し、中小の買取再販会社が取るべき戦略を考える。

買取再販市場は2030年に4割増 — なぜ伸びているのか

矢野経済研究所の調査によると、中古住宅買取再販の市場規模は2030年に2024年比で約4割増に拡大する見通しだ(出典:矢野経済研究所「中古住宅買取再販市場に関する調査」)。

背景にあるのは、新築マンション価格の高騰だ。不動産経済研究所の発表では、2024年の首都圏新築マンション平均価格は7,566万円。共働き世帯でも手が届きにくい水準になっている。この価格帯が続く限り、中古住宅への需要シフトは構造的に進む。

加えて、住宅ストックの増加も追い風になっている。総務省の住宅・土地統計調査(2023年)では、全国の空き家は900万戸を超えた。築30年以上の住宅が大量に市場に出回る時代に入っており、買取再販の「仕入れ候補」は増え続けている。

つまり、「新築が高い → 中古を選ぶ → 買取再販市場が拡大」という流れは一時的なトレンドではなく、構造的な変化だ。

大手10社のランキングと販売戸数(2025年データ)

リフォーム産業新聞が毎年発表している買取再販年間販売戸数ランキング(2025年版)から、上位10社を整理した。大手10社の合計販売戸数は17,482戸で、前年比4.2%増となっている。

順位企業名年間販売戸数特徴
1カチタス5,175地方・郊外の戸建て特化
2リプライス3,081カチタスグループ・戸建て中心
3レジデンシャル不動産2,600首都圏マンション中心
4スター・マイカ・ホールディングス1,884オーナーチェンジ型が強み
5フジ住宅1,210関西圏の戸建て・マンション
6イーグランド931首都圏の中古マンション
7インテリックス849リノベマンション「リノヴェックス」
8ホームネット704仲介と再販の両輪
9エフステージ560首都圏マンション再販
10アンビション DX ホールディングス488DX活用の賃貸管理・再販

出典:リフォーム産業新聞 2025年買取再販年間販売戸数ランキング

上位2社(カチタス+リプライス)だけで8,256戸。全体の約47%を占めている。上場企業の資本力を背景にした大量仕入れ・大量販売のモデルだ。中小がこの規模感で勝負するのは現実的ではない。

新規参入が増えている理由

市場が拡大する一方で、買取再販への新規参入も増えている。異業種からの参入が目立つのには、3つの構造的な理由がある。

新築価格の高騰で「中古リノベ」が主流に

前述の通り、新築マンションの平均価格は7,000万円台に突入した。住宅購入検討者の目が中古に向かうのは必然で、買取再販の需要は今後も底堅い。市場が伸びるところに人が集まるのは当然の流れだ。

リノベーション技術の標準化

かつてはリノベーションに専門的なノウハウが必要だったが、パッケージ化された工法やサブスク型の設計サービスが普及したことで、参入のハードルが下がった。工務店やリフォーム会社が既存の施工力を活かして買取再販に乗り出すケースが増えている。

IT活用による参入障壁の低下

物件情報のデータベース化、AI査定ツールの登場、クラウド型の不動産管理システムの普及により、少人数でも買取再販事業を回せる環境が整ってきた。以前なら営業マンを10人抱えないと成立しなかったビジネスが、3〜5人でも回る時代になっている。

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中小の買取再販会社が生き残る3つの条件

市場は伸びている。しかし、参入者も増えている。この環境で中小が生き残るには、大手とは違う戦い方が必要だ。

1. 仕入れデータの蓄積と分析

買取再販の利益は「仕入れ」で決まる。いくらで買って、いくらかけてリフォームし、いくらで売るか。この判断を経験と勘だけに頼っている会社は多いが、それでは再現性がない。

過去の仕入れ実績をデータとして蓄積し、「このエリアの築年数・間取りなら、仕入れ価格の上限はいくら」「リフォーム費用の平均はいくら」「販売期間は何日」といった基準を数字で持っておく。これだけで、高値づかみのリスクは大幅に下がる。

2. エリア特化による地場の優位性

大手は全国展開するために、どうしても画一的なオペレーションになる。一方、中小はエリアを絞ることで、地場の不動産会社や金融機関とのネットワーク、地域特有の相場観など、大手が持てない情報優位を築ける。

「この町の、この学区の、この築年数の物件なら自分たちが一番詳しい」。そういったポジションを取れるかどうかが、中小の生存を分ける。

3. 業務効率化によるコスト構造の改善

利益率を上げるには、売上を増やすか、コストを下げるかの2択だ。中小の場合、売上を劇的に伸ばすのは難しい。となれば、業務効率化でコストを下げる方が現実的だ。

具体的には、物件査定の標準化、顧客管理の一元化、契約書類の電子化、工事進捗の見える化などが挙げられる。1つ1つは地味だが、積み重ねれば年間で数百万円のコスト削減につながる。

まとめ — 市場は伸びている、問題は「どう戦うか」

買取再販市場は2030年に向けて拡大が続く見通しだ。大手の販売戸数は伸びており、異業種からの新規参入も止まらない。市場自体は追い風だが、その恩恵を受けられるかどうかは会社次第だ。

中小がやるべきことは明確で、仕入れデータの蓄積、エリア特化、業務効率化の3つに集約される。どれも派手な施策ではないが、これをやっている会社とやっていない会社の差は、3年後に決定的な開きになる。

まずは自社の仕入れデータを整理するところから始めてみてほしい。過去1年分の仕入れ・販売実績をスプレッドシートに並べるだけでも、見えてくるものがあるはずだ。


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泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 不動産・製造業・クリニックなど現場産業向けのAI業務効率化コンサルを提供。 30社以上の中小企業のAI活用・業務改善を支援。

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