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Excelの最大行数は1,048,576行|上限の確認方法と、超えそうなときの分け方
執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援

結論
Excelの最大行数は1,048,576行です。ただ、困るのはこの数字そのものより、上限を超えたデータを気づかないまま扱ってしまうことと、上限のずっと手前で動かなくなることです。この記事では、上限の数字、当たったかどうかの確かめ方、超えそうなときの3つの逃がし方を順に説明します。
- 現在のExcel(.xlsx)は、1シートで1,048,576行×16,384列までです。旧形式の.xlsは65,536行×256列です。
- 上限を超えた行は、CSVを開いたときに黙って読み込まれないことがあります。上書き保存する前に、元ファイルの件数と比べます。
- 実務では、行数の上限より先に、関数の本数やシートの分け方のせいで重くなります。超えそうなら、分ける・データモデルに取り込む・データベースへ移す、のどれかを件数と使い方で選びます。
Excelの最大行数は1シートあたり1,048,576行です
Excel(Microsoft 365、2024、2021、2019、2016)のワークシートは、縦に1,048,576行、横に16,384列まで使えます。数字はMicrosoftの公式資料で確認できます。行と列以外にも、見落としやすい上限がいくつかあります。
| 項目 | 上限 | 補足 |
|---|---|---|
| 行数 | 1,048,576行 | 1シートの縦の上限。2の20乗にあたる数 |
| 列数 | 16,384列 | 列の名前でいうとXFD列まで |
| 1セルに入れられる文字数 | 32,767文字 | それを超える文字は入力しても保存されない |
| 1セル内の改行 | 253回まで | 長い備考を1セルに詰めた表で当たる |
| 1ブックのシート数 | メモリ次第 | 決まった枚数の上限はなく、パソコンの空きメモリに左右される |
出典:Microsoft サポート「Excel の仕様と制限」
古い.xls形式のファイルは、1シート65,536行×256列までです。取引先から届いた古いファイルや、昔の基幹システムが書き出すファイルがこの形式のことがあります。.xlsxに保存し直せば、上限は1,048,576行になります。
上限に当たったかどうかは、最後の行と元ファイルの件数で確かめます
上限を超えた分は、エラーで止まるとは限りません。特に、システムから書き出したCSVをExcelで開く場面では、1,048,576行までを表示し、残りは読み込まれません。Microsoftのサポート記事によると、データがExcelのグリッドに収まらないときは警告が出て、「このブックを保存すると、読み込まれなかったデータは失われる」と案内されています。元のファイルに上書き保存すると、切れた状態で保存されることがあります。
件数が1,048,576行に近いデータは、Excelで開く前に元ファイルの件数を数えます。CSVがExcelの上限で切れていないかは、データ内のセルでCtrl+↓を押して最後の行番号が1,048,576行でないかを見ることと、元のCSVの件数(見出し行を除く)とExcelの行数を比べることで確かめられます。確認の方法は、次の表にまとめました。
| 確かめること | やり方 | 読み方 |
|---|---|---|
| 今のシートの最後の行 | データ内のセルを選び、Ctrl+↓(Macはcommand+↓) | 最後に表示された行番号が1,048,576なら、満杯の疑いがある |
| シート全体の使用範囲 | Ctrl+End | データのない遠い行に飛ぶなら、空に見える行に書式やゴミが残っている |
| CSVの元の件数 | Macのターミナルで wc -l ファイル名.csv。見出し行を引く | Excelの行数と合わなければ、読み込み途中で切れている |
| セル内改行の混入 | 元ファイルの件数とExcelの件数を比べる | セル内に改行があるCSVは、行数の数え方がずれる |
大きなCSVを開いたときは、上書き保存せず、別名で保存します。元のCSVが残っていれば、読み込み方を変えてやり直せます。
実際には、行数の上限より先に重くなります
上限は100万行を超える数字ですが、業務で使う表は、その手前で使いづらくなります。重さの原因は、行数そのものより、1行あたりに載せた計算の量であることが多いからです。全行にVLOOKUPや条件付き書式を敷き、シートをまたいで参照し、画像を貼ると、数千行でも開くのが遅くなります。
営業の進捗シートのように、月次の表の下にウィークリーの表を足していく設計でも、同じことが起きます。1枚のシートに複数の表を縦に積むと、行が増えるたびに下の表がずれます。行が増えてから直すより、増える前に表ごとの置き場所を決めておくほうが、あとで崩れにくくなります。
関数が重い表を、行数が増える前に設計で軽くする考え方は不動産の顧客管理はエクセルでどこまで回る?でも書いています。
Excelの手作業集計は、行数が少なくても限界が来ます
中古品を買い取って再販する会社の相談では、月次の集計がすべてExcelとスプレッドシートの手作業でした。メンバーがそれぞれ別のシートで管理し、手で色を付けていたため、社内管理の数字がそろっていませんでした。
Excelの手作業集計で困る原因は、行数の上限よりも、表の置き場所と更新方法が人ごとにばらばらなことであることが多いです。行数を数える前に、「この表を誰が、いつ、どこから更新するか」を書き出すと、上限を気にする必要があるかが分かります。移行の判断基準はExcelでの管理、いつ卒業すべき?にまとめています。
本当に超えるときは、分ける・データモデルに取り込む・データベースへ移す、から選びます
明細、ログ、全件データのように、件数が100万行を超える表は実際にあります。そのときの逃がし方は3つで、データの使い方によって選びます。
| 方法 | 向く場面 | 向かない場面 |
|---|---|---|
| 年度・月・拠点でファイルを分ける | 見る人が期間ごとで足りる/過去分は参照だけ | 年をまたぐ集計が毎回手作業になる |
| Power Queryでデータモデルに取り込む | 100万行超を集計して見たい/結果の表だけシートに出す | 元データを直接見て手で直す使い方には向かない |
| データベース・業務システムに置く | 複数人が同時に更新する/履歴をずっと残す/ほかの帳票とつなぐ | 入れ替えの設計と移行作業が要る |
年度や月でファイルを分ける方法は、いちばん手軽です
行数の上限は1シートごとなので、見る人が「今年度分」しか使わないなら、年度ごとにファイルを分けます。過去分は参照専用にして、現行のファイルを軽く保てます。分けるときは、年度を何行で区切るかを先に決めておきます。行数がどこまで増えたら新しいファイルにするかを決めていない表は、直しても半年後に同じ状態に戻ります。
集計して見るだけなら、シートに読み込まずデータモデルに取り込みます
ExcelのPower Queryでは、データをシートに展開せず、データモデルに取り込めます。Microsoftのサポート記事には、読み込み先を「ピボットテーブル レポート」にすると、シートに表示しきれない全件のデータも分析に使えると書かれています。また、64ビット環境ではブックのファイルサイズにハード制限はなく、利用できるメモリとシステムリソースで決まります。集計結果だけを表にして出すので、見る側は軽いまま使えます。
ただし、取り込んだデータは、元のシートのように1行ずつ書き換える使い方には向きません。入力を伴う業務には、次の方法を考えます。
更新する人が複数いるなら、データベースに置きます
架電リストが約2万件ある会社では、会社を一意に決めるキーがなく、重複や名寄せができませんでした。国税庁の法人番号の全件データと突き合わせるプログラムを作ると、9割台後半に近い件数で法人番号が付きました。残りは、同じ名前が複数あるものと、見つからないものとして、人の確認に回しています。
この突き合わせは、Excelを開いて目で見比べる作業ではなく、プログラムで行いました。件数が大きい、または突き合わせ先の全件データが大きい作業は、Excelに載せる前に別の方法を考えるほうが早く終わります。同じ流れの詳しい手順はExcelの名寄せと法人番号の付与にあります。
Googleスプレッドシートは行数でなくセル数で上限が決まります
Excelから乗り換えを考える人は、Googleスプレッドシートの上限も気になります。Googleスプレッドシート形式は、1ファイルあたり2,000万セルまたは100MBまでです。セル数は行×列なので、列が多い表では、Excelの行数上限より先に当たることがあります。表を選び直すより、データの置き場所を決め直すほうが、長く効きます。スプレッドシートを土台にした表の設計はスプレッドシートを簡易データベースとして使うで扱っています。
出典:Google ドライブ ヘルプ「Google ドライブに保管可能なファイル」
効果は「開くまでの時間」と「手で直した回数」で測ります
分け方や置き場所を変えたら、2つを月に1回記録します。ファイルを開いて操作できるまでの秒数と、集計のずれを手で直した回数です。数字が減っていれば、設計が効いています。減らないなら、上限ではなく、関数や更新の仕方に原因が残っています。
来週は、一番大きい表の最後の行を確かめます
まず、いま一番大きいExcelファイルを開き、データ内のセルを選んでCtrl+↓を押します。最後の行番号と、元データの件数を並べて見てください。件数が合って、行番号が数十万行より手前なら、上限の心配は要りません。そのうえで動作が重いなら、全行に敷いた関数と書式の本数を数えるところから始めます。
SalesDockは、成長に業務・データ・仕組みが追いつかない中小企業の経営管理基盤を、月額で整える支援をしています。Excelの行数の話は、その入口の一つです。
NEXT STEP
重いExcelの置き場所を一緒に整理する
いまのファイルの件数、更新する人、見る人を見ながら、分ける・取り込む・移す、のどれが合うかを無料相談で整理します。
無料相談を申し込むExcelの最大行数でよくある質問
Excelの最大行数は何行ですか?
現在のExcel(.xlsx形式)は1シートあたり1,048,576行、16,384列です。Microsoftの公式資料「Excelの仕様と制限」に記載されています。旧形式の.xlsは65,536行×256列までなので、古いファイルを開くと別の上限になります。
最大行数を超えたデータを開くとどうなりますか?
CSVの場合、Excelは1,048,576行までを読み込み、残りは表示されません。警告が出ますが、Microsoftのサポート記事では、元のファイルに上書き保存すると読み込まれなかったデータが失われると案内されています。大きなCSVは上書き保存せず、別名で保存してください。
行数の上限に届く前に重くなるのはなぜですか?
重さは行数そのものより、各行に敷いた関数や条件付き書式の本数、貼り付けた画像、シートをまたぐ参照の量で決まります。1行あたりの計算が増えるほど、行数が上限よりずっと少なくても動作は遅くなります。
Googleスプレッドシートの上限はExcelより大きいですか?
Googleスプレッドシートは行数ではなくセル数で上限が決まっており、1ファイルあたり2,000万セルまたは100MBまでです(Google ドライブ ヘルプ)。列が多い表では、Excelの行数上限より先に当たることがあります。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI内製化(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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