業務改善
業務設計とは|仕組み化の前に決める6項目と進め方
業務設計を、目的、範囲、入力、判断、出力、例外の6項目で解説。ツール導入や自動化の前に、担当者が変わっても完了できる業務へ整える手順です。
公開・最終更新: ・ 読了目安 11分
業務設計とはの結論
業務設計では、目的、範囲、入力、判断、出力、例外を一業務ずつ決め、別担当者が通常と例外を再現してからツールへ載せます。
- 部署名ではなく出来事で始点と終点を決めます。
- 入力の正本、判断条件、出力の受取人をつなぎます。
- 例外の戻し先と停止条件が決まらなければ自動化を進めません。
最初に置く業務場面
属人的な業務を仕組み化する方針は決まったものの、担当者への聞き取りが操作説明に終始し、どの状態を完了とするか決まっていない場面を想定します。
ツール名から始めず、対象業務、入力、完了条件、判断者、例外時の戻し先を先に決めます。この順番は、SalesDockの支援記録から顧客固有情報を除き、複数の現場で再利用できる形に一般化したものです。
業務設計は作業手順より先に完了条件を決めます
業務設計は、仕事の目的、開始と終了、必要な入力、判断基準、出力、例外をつなぐことです。手順書はその設計を担当者が再現するための表現の一つです。
現状の操作をそのまま図にするだけでは、不要な確認や転記まで固定します。まず顧客・社内に必要な結果を決め、その結果に不要な工程を外します。
始点と終点を一文にして範囲を固定します
『営業業務』のような部署単位では広すぎます。問い合わせを受けてから次回行動が確定するまで、発注書を受け取ってから請求条件が登録されるまで、のように出来事で区切ります。
範囲外も明記します。前工程から受け取るものと後工程へ渡すものが決まると、部署間の責任の空白が見えます。
入力と正本を決めて転記を減らします
各工程で必要な情報、形式、必須条件、取得元、更新者を並べます。同じ情報が複数にある場合は、どれを正本とし、いつ同期するかを決めます。
入力不足を担当者の注意で補わず、差し戻す条件と戻し先を決めます。情報がないまま次へ進める設計は、後工程の確認負担を増やします。
人の判断を条件と行動に分けます
『状況に応じて確認』では再現できません。金額、期限、契約条件、リスクなど、見る情報と閾値、判断後の行動、承認者を書きます。
すべてを自動化する必要はありません。曖昧さや影響が大きい判断は人に残し、必要情報の収集と通知だけを仕組みに任せます。
例外・停止・復旧を通常手順と一緒に設計します
不足、重複、期限超過、担当者不在、システム停止を代表例として、誰がどこへ戻すかを決めます。例外を欄外に追いやると、結局チャットと口頭で別の業務が残ります。
別担当者が通常一件と例外一件を通し、同じ出力へ到達できるかを確認します。説明者がいないと進まない、責任者が決められない場合はシステム化を止めます。
判断を止めない比較表
| 設計項目 | 書く内容 | 未決なら起きること |
|---|---|---|
| 目的・範囲 | 必要な結果、始点、終点、範囲外 | 調査と改善範囲が広がり続ける |
| 入力・判断 | 正本、必須条件、基準、判断者 | 確認と差戻しが人へ集中する |
| 出力・例外 | 受取人、完了条件、戻し先、復旧 | 通常以外が口頭処理に戻る |
来週までに確認するチェックリスト
- 業務の目的を受取人が必要とする結果で書きました。
- 始点・終点・範囲外を一文にしました。
- 入力の正本、必須条件、更新者が決まっています。
- 判断に使う情報、条件、行動、責任者を分けました。
- 例外一件を別担当者が同じ結果まで通せました。
全部を一度に決める必要はありません。空欄が多い場合は、開発や契約を進めず、対象業務を一つに戻します。例外の担当者が決まらない場合も停止条件です。
確認した一次情報
- IPA『要件定義とは?』 — 要求分析、関係者合意、業務要件とシステム要件の関係を確認しました。
- IPA『DX実践手引書 ITシステム構築編』 — 変化へ対応する業務とITシステムの検討観点を確認しました。
制度、会計処理、法令、セキュリティの最終判断は、各分野の専門家と最新の公式資料で確認してください。本記事は個別の税務・法務・投融資判断を代行するものではありません。
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次に決めることを一つに絞る
数字、業務、データ、責任分界のどこから整えるべきかを、まず60分で一緒に切り分けます。
無料で相談する(60分)よくある質問
業務設計と業務フローの違いは何ですか?
業務設計は目的・入力・判断・出力・例外まで決める行為で、業務フローはその順序や分岐を表す成果物の一つです。
業務設計は誰が行いますか?
完了条件を決められる業務責任者が主となり、実務担当者、前後工程、システム担当が事実と実現方法を確認します。
どこまで決めたらシステム選定へ進めますか?
通常と代表例外について、入力、判断者、完了条件、戻し先を別担当者が再現できる状態が目安です。
泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI内製化(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
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本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。