SalesDock ロゴSalesDock
AI内製・技術レビュー

AI顧問・技術顧問の月額相場—5万円と50万円で何が違うのか、価格帯別に分解する

価格差の正体は品質ではなく「含まれる作業」。そこを揃えないと比較にならない

最終更新 2026年8月11日10分で読める

この記事の金額について

提供元が料金を公表していないため、取引の現場で見聞きした目安です。正確な料金は提供元にご確認ください。

測り方
各社が提示している価格を調べた範囲

この記事のポイント

AI顧問の月額は5万〜80万と幅があるが、差は品質ではなく含まれる作業。相談だけ/設計まで/実装まで、の3層で価格が決まる。選ぶ基準は「社内に手を動かせる人がいるか」「判断が月何件あるか」「実装を任せたいか」の3つ。金額の比較は、範囲を揃えてから。

AI顧問・技術顧問の月額料金を月5〜10万円・月10〜30万円・月30万円〜の3層に分け、含まれること/含まれないことを比較した図
月額顧問の価格帯3層。安い帯が「劣化版」なのではなく、範囲が狭いだけ。

AI顧問・技術顧問を検討して見積もりを取ると、月5万円のところもあれば月50万円のところもある。同じ「顧問」という名前で10倍違うと、どう比べればいいのか分からなくなる。結論から言うと、差は品質ではなく含まれる作業の範囲にある。この記事では、価格帯ごとに何が入っていて何が入っていないのかを分解し、自社がどこを選ぶべきかを整理する。

まず契約形態が3つある

月額だけを比べる前に、契約の形が違うことを押さえておく。

  • スポット型:1回ごとの相談・診断。単発の判断に向く
  • 月額顧問型:継続的に相談できる。判断が繰り返し発生する会社向け
  • プロジェクト型:期間と成果物を決めて実装まで行う。作るものが決まっている場合

「AI顧問を探している」と言いながら実際に必要なのがプロジェクト型だった、というズレは頻繁に起きる。作ってほしいのか、判断を手伝ってほしいのかを先に決めると、比較の対象がはっきりする。

月額顧問の価格帯を分解する

調べた範囲では、月額顧問の提示価格は月5万円から80万円まで分布していた。中小企業向けとしては月10万〜30万円を提示するサービスが多い。これを含まれる作業で分けると、おおむね3層になる。

価格帯含まれること含まれないこと
月5〜10万円
相談・レビュー特化
定例の技術相談、指定箇所のレビュー、チャットでの質問対応、判断材料の整理実装作業、設計書などの資料作成、常駐、緊急対応
月10〜30万円
伴走型
上記+業務の棚卸し、要件整理、ツール選定、社内への展開支援、簡易な資料作成本格的な開発、大規模なシステム構築
月30万円〜
全社推進型
上記+複数部署の推進、社内人材の育成、経営会議への同席、実装の一部—(範囲は個別設計になる)

※各社の提示条件は変わるため、上記は傾向。実際の判断は必ず見積もりの明細で確認してください。

見て分かる通り、安い帯が「劣化版」なのではなく、範囲が狭いだけだ。判断だけを外に置きたい会社にとっては、月5〜10万円の帯で必要十分なことが多い。逆に、手を動かしてほしい前提でこの帯を契約すると、期待とずれる。

自社が選ぶべき帯を決める3つの問い

問い1|社内に手を動かせる人がいるか

いるなら、足りないのは判断であって手ではない。相談・レビュー特化の帯で足りる。実際、非エンジニアがAIでツールを作れるようになったことで、この状況の会社が増えている。作れるが、公開してよいか判断できない、という形だ。

いないなら、判断だけ買っても前に進まない。伴走型以上か、実装そのものを外注する形を検討する。

問い2|判断すべき案件が月に何件あるか

月1件程度なら、低価格帯や、極端に言えばスポット相談で回る。週に何件も判断が発生しているなら、都度見積もりを取るコストのほうが高くつくので月額に寄せる。

件数が読めない場合は、1か月間、判断に迷った場面をメモしてみるのが早い。想像より少ないことも、多いこともある。

問い3|実装まで任せたいか

任せたいなら、それは顧問ではなく開発委託の話になる。顧問契約の中で実装を期待すると、月額の範囲を超えて追加費用が発生するか、対応できないと断られるかのどちらかになる。最初から分けて考えたほうが、結果的に安くなる。

見積もりで必ず確認する4項目

金額だけを並べても比較にならない。次の4つを揃えて初めて比べられる。

  1. 月額に含まれる回数と時間。「相談し放題」は範囲が曖昧になりやすい。回数か時間で書かれているか
  2. 対応外の明記。実装・資料作成・緊急対応・商談同席が含まれるかどうか。対応外が書かれていない見積もりは、後で揉める
  3. 担当者のレベルと交代の可否。誰が担当するのか、合わなかったとき変えられるのか
  4. 最低契約期間と解約条件。3か月縛りが一般的だが、確認しておく

参考:テクミルの場合

自社サービスの話になるが、比較の材料として位置づけを書いておく。

テクミルは月8万円(税別)からで、上の表でいう「相談・レビュー特化」の帯にあたる。含まれるのは技術相談・指定箇所のレビュー・セキュリティや運用面の確認・対応優先度の整理。コード修正、追加開発、設定変更などの実作業は含まない。

この設計にしている理由は、想定している会社が「作れるが、判断できない」状態にあるからだ。手を動かす人は社内にいて、足りないのは技術的な判断を一緒にしてくれる相手、というケース。実装まで必要な会社には、この帯は向かない。

自社に必要な範囲を、相談しながら決める

テクミルは、社内で作ったAIツールについて、第三者のエンジニアが懸念点と対応方針を整理するサービスです。「そもそもどの帯が必要か」の相談から始められます。月額8万円(税別)から、初回の相談は30分無料。

テクミルのサービス内容を見る →

まとめ

月5万円と月50万円は、同じものの安い版と高い版ではない。買っているものが違う。比較するなら、金額の前に「含まれる作業」を揃える。そして自社に必要な範囲は、社内に手を動かせる人がいるか、判断が月何件あるか、実装を任せたいか、の3つでほぼ決まる。

よくある質問

AI技術顧問の月額相場はいくらですか?

調べた範囲では月5万円から80万円までの幅があり、中小企業向けでは月10万〜30万円を提示するサービスが多く見られます。幅が大きいのは、含まれる作業が違うためです。相談とレビューだけの帯、要件整理や設計まで入る帯、実装や全社推進まで担う帯で、必要な工数がまったく違います。金額だけを比べても判断できません。

安い顧問サービスは何が足りないのですか?

足りないのではなく、範囲が違います。月10万円未満の多くは「相談に答える」ことが中心で、実装作業・資料作成・常駐対応は含まれません。判断だけを外に置きたい会社にはこれで十分です。一方、手を動かしてもらう前提で契約すると期待とずれます。契約前に「対応外」が明記されているかを見てください。

どの価格帯を選べばよいか、判断の基準はありますか?

3つで判断できます。①社内に手を動かせる人がいるか(いれば相談特化の帯で足りる)、②判断すべき案件が月に何件あるか(月1件程度なら低価格帯で回る)、③実装まで任せたいか(任せたいなら相談型ではなく開発委託を検討する)。この3つに答えると、必要な帯はほぼ絞れます。

スポット相談と月額顧問はどちらがよいですか?

判断が単発ならスポット、継続して発生するなら月額です。目安として、技術判断が月1回以上発生するなら月額のほうが安くなることが多く、年に数回であればスポットで足ります。ただしスポットは、その都度こちらの状況を説明し直す手間が発生します。

泉 款太(いずみ かんた)

株式会社SalesDock 代表取締役

慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に30社以上の業務改善に携わる。

代表メッセージを読む →

AI内製・技術レビューの関連記事

関連記事

どの範囲が必要か、話しながら決めませんか

現状を伺って、必要な範囲を一緒に整理します。30分の無料相談から

テクミルを見る

NEXT STEP

事業が伸びても詰まらないために、現在地を3分で確認

経営・営業・業務・データのどこから整えるべきかを確認できます。