生成AI顧問とは?AI顧問・生成AIコンサルとの違いと中小企業の選び方
生成AI顧問は、生成AIの導入と社内定着を月額で継続支援するサービスです。生成AIコンサル・研修・開発会社との違い、向いている会社、契約前に確認する7つの比較軸を中小企業向けに整理します。
執筆:泉 款太(株式会社SalesDock 代表取締役)累計40社以上の中小企業を支援
結論:生成AI顧問は「相談して終わり」にしない継続支援です
生成AI顧問は、生成AIの導入と活用について外部の専門家に月額で相談し続けられる支援です。名前が似ている生成AIコンサル・AI研修・AI開発会社とは、関わる期間と最後に残るものが違います。選ぶときは月額料金より先に、どの業務を、誰の手順まで変えてくれるのかを確認します。
- 生成AIコンサルは期間を区切った設計や提案が中心で、生成AI顧問は月額での継続相談と定着支援が中心になりやすい。
- 中小企業は、相談だけでなく業務に落とす支援があるかを見る。
- 料金だけでなく、成果物、対応範囲、データの扱い、社内定着の方法を比較する。
生成AI顧問とは
生成AI顧問は、ChatGPTやClaude、Geminiなどの生成AIを会社で使うにあたり、困ったときに相談できる外部の相談役です。「AI顧問」と呼ばれることも多く、本記事では同じものとして扱います。
税理士や社労士の顧問契約に近く、月額で継続して相談できるのが特徴です。生成AIはツールの更新が速く、社内の使い方も試しながら変わっていくため、一度の研修や提案書だけでは社内の使い方が追いつきません。生成AI顧問は、月額契約で継続して相談を受け、研修や提案のあとに残る運用の困りごとを解消する役割を担います。
生成AI顧問の主な支援内容
生成AI顧問の支援範囲には、一般に次のようなものがあります。どこまでを月額に含めるかは会社ごとに違います。
- AIツールの選定と、会社としてのアカウント・権限の整理
- 業務の棚卸しと、AIを使う業務の優先順位づけ
- プロンプトや手順書の作成、社内勉強会
- 社内ルール(入力してよい情報、確認の手順)の作成
- 日々の使い方の相談と、うまくいかない理由の切り分け
- 効果の測り方の設計と、定着状況の確認
チャット相談型と伴走型
生成AI顧問には、大きく分けてチャットで随時質問できる相談型と、定例会議で業務の改善まで一緒に進める伴走型があります。相談型は手軽に始められる一方、社内で作業する人がいないと進みません。伴走型は月額が上がりやすい代わりに、業務への組み込みまで支援を受けられます。社内にAIを触る担当者がいるかどうかで選ぶと、外れにくくなります。どちらの型でも、相談を受けて決める責任者は社内に必要です。
AI顧問と生成AIコンサル・研修・開発会社の違い
AI顧問、生成AIコンサル、AI研修、AI開発会社は、似た言葉ですが支援内容が違います。研修は知識提供、コンサルは設計や提案、開発会社はシステム実装、AI顧問は継続相談と定着支援が中心になりやすいです。
| 支援の種類 | 中心になる支援内容 | 関わる期間の目安 | 主に残るもの |
|---|---|---|---|
| AI研修 | 知識提供 | 数時間〜数日 | 社員の基礎知識・使い方 |
| 生成AIコンサル | 設計や提案 | 数か月のプロジェクト | 方針・計画・要件の資料 |
| AI開発会社 | システム実装 | 要件確定後の開発期間 | システム・アプリ |
| 生成AI顧問(AI顧問) | 継続相談と定着支援 | 月額で継続 | 業務への組み込みと運用の型 |
もちろん会社ごとに範囲は違います。研修のあとに顧問契約へ移る会社や、コンサルの中で開発まで行う会社もあります。契約前に、何をしてくれて、何が含まれないのかを確認する必要があります。
生成AIコンサルが向いている場面
全社のAI方針を決めたい、複数部署にまたがる導入計画を作りたいなど、期間とゴールがはっきりした案件は生成AIコンサルが向いています。納品物は方針や計画の資料になることが多く、実行は社内で進める前提です。
生成AI顧問が向いている場面
何から手を付けるかがまだ決まっていない、試しながら使い方を固めたい、社内に詳しい人がいないといった場面は、生成AI顧問が向いています。毎月の相談の中で、使う業務を1つずつ増やしていく進め方になります。
生成AI顧問が向いている会社・向いていない会社
向いている会社
- 専任のDX担当やAIに詳しい社員を置けない
- AI研修は受けたが、現場の業務が変わらなかった
- 開発会社に頼むほど、やりたいことの要件が固まっていない
- 毎月相談しながら、少しずつ改善したい
向いていない会社
- 作りたいシステムの要件がすでに決まっている(開発会社のほうが早い)
- 相談を受けて決める人(社長か部門の責任者)が社内にいない
- 責任者が関わらず、ツールの設定だけを安く済ませたい
生成AI顧問は、責任者が関わらずツール設定だけを安く済ませたい会社には向きません。相談を受けて社内で決める人がいて初めて機能するため、社長か部門の責任者が月に一度は相談の場に入ることを、契約前に社内で決めておきます。
生成AI顧問を選ぶときの7つの比較軸
見るべきなのは、月額料金だけではありません。チャット相談だけだと、社長の理解は進んでも現場は変わらないことがあります。業務フローに落ちる支援かどうかを、次の7つで確認します。料金の相場はAI顧問の料金相場の記事にまとめています。
1. 業務棚卸しから始めるか
どの業務にAIを使うかを、相談の最初に一緒に決めるかどうかです。ツールの説明から始まる支援だと、使い道が見つからないまま月日が過ぎることがあります。
2. 現場の運用まで入るか
社長や担当者への助言だけで終わるのか、実際に作業する人の手順まで変えるのかを確認します。定着するかどうかは、現場の人が毎日の作業で使えるかで決まります。
3. 実装を含むか
Notionやスプレッドシートの整備、プロンプトや手順書の作成など、手を動かす作業が月額に含まれるかを確認します。含まれない場合は、誰が作るのかを先に決めておきます。
4. 成果物が残るか
相談の内容が、手順書・プロンプト集・業務フロー図などの形で社内に残るかを見ます。契約が終わっても自社で続けられるかどうかは、ここで差が出ます。
5. データの扱いが決まっているか
社内データや顧客情報をどこまでAIに入れてよいか、会社としてアカウントや権限を管理できるかを確認します。退職や異動のときに利用を止められることも条件です。
6. 相談の窓口と返答の目安
チャットで随時相談できるのか、定例会議が中心なのか、返答までの目安はどのくらいかを確認します。急ぎの相談が多い会社ほど、ここが使い勝手を左右します。
7. 契約期間と解約条件
最低契約期間、途中でのプラン変更、解約の手続き、契約終了後に成果物やデータをどう扱うかを確認します。
生成AI顧問と契約する前に確認すること
社内データと個人情報の扱い
生成AIに入力した情報がどこに保存され、誰が見られるのかは、顧問と相談しながら会社として決めておく必要があります。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表しています(出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」)。顧客情報を扱う業務でAIを使う場合は、入力してよい情報の線引きを最初の段階で決めます。
成果物の持ち主と、契約終了後の扱い
顧問と一緒に作った手順書・プロンプト・データベースが誰のものになるのか、契約が終わったあとも使い続けられるのかを確認します。あわせて、相談への返答の目安と解約の条件も書面で確かめておきます。
支援会社を公的な登録制度で確かめる
支援会社を公的な仕組みの側から確認する方法もあります。中小企業庁・中小企業基盤整備機構のデジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)では、導入を支援する事業者が「IT導入支援事業者」として登録される仕組みになっており、登録された事業者やITツールの検索、交付決定事業者一覧が公開されています。制度は改定されます。最新の情報は公表元でご確認ください。
生成AI顧問を活かす最初の3か月の進め方
生成AI顧問の効果が出るかどうかは、最初の3か月の使い方でほぼ決まります。全社に一度に広げず、1つの業務で使えるところまで持っていくのが基本です。
1か月目:業務の棚卸しと、試す1業務を決める
最初の月は、AIを使う前の業務を書き出す時間に充てます。担当者、頻度、1回あたりの時間、入力と出力、確認する人を並べ、件数が多く例外が少ない業務を1つ選びます。導入前の作業時間を記録しておかないと、あとで効果を比べられません。
2か月目:少人数で実際の業務に使う
選んだ業務で、1〜2名だけが実際にAIを使います。AIに任せるのは情報の整理や下書きまでにし、金額・顧客対応・社外への公開に関わる判断は人が確認してから進めます。直した箇所や困った点は、次回の相談でそのまま顧問に渡します。
3か月目:比べて、続けるか決める
導入前と同じ測り方で作業時間や手戻りを比べ、続けるか、やり方を変えるか、やめるかを決めます。手順書を見れば顧問がいなくても同じ作業を繰り返せる状態になっていれば、次の業務へ広げます。
SalesDockのAI顧問の位置づけ
SalesDockのAI顧問は、単なる使い方相談ではなく、業務棚卸し、AI活用、Notion構築、運用定着までを扱います。
中小企業で専任DX担当を置けない場合、相談と実装の距離が近い外部パートナーを選ぶと進みやすくなります。
料金と支援内容の詳細はAI顧問サービスのページにまとめています。初回ヒアリング(60分・無料)では、AI顧問以外の選択肢が合う場合も率直にお伝えします。
よくある質問
生成AI顧問とは何ですか?
生成AIの導入や活用について、外部の専門家に月額で継続して相談できる支援です。ツール選び、使い方の相談、社内ルールづくり、業務への組み込み、定着の確認までを、契約期間中に繰り返し扱います。どこまで含むかは会社ごとに違うため、契約前に範囲を確認します。
AI顧問と生成AIコンサルは何が違いますか?
生成AIコンサルは期間を区切って設計や提案を納品する形が多く、AI顧問(生成AI顧問)は月額で継続相談と定着支援を行う形が多いです。AI研修は知識提供、AI開発会社はシステム実装が中心です。ただし会社ごとに範囲は違うため、契約前にどこまで対応してくれて、何が含まれないのかを確認してください。
生成AI顧問を選ぶとき、月額料金以外に何を比べればいいですか?
業務棚卸しがあるか、現場の運用まで入るか、Notionやスプレッドシートなどの実装があるか、相談後に成果物が残るかを確認します。あわせて、データの扱い、相談の窓口と返答の目安、契約期間と解約条件も比べてください。
チャット相談だけの生成AI顧問でも社内は変わりますか?
チャット相談だけだと、社長の理解は進んでも現場は変わらないことがあります。業務フローに落ちる支援が重要で、専任のDX担当を置けない場合は、相談と実装の距離が近い外部パートナーを選ぶと進みやすくなります。
生成AI顧問に相談する前に、社内で準備しておくことはありますか?
AIで楽にしたい業務を1つ決め、その業務の担当者、1回あたりの作業時間、入力と出力、確認する人を書き出しておくと、初回の相談が具体的になります。何から手を付けるか決まっていない場合は、その整理から相談して構いません。
導入前のチェックリスト
SalesDockでできること
AI顧問を見る
料金の比較だけでなく、成果物と定着支援まで含めて支援内容をご説明します。単体のツール選定だけで終わらせず、現場で使う業務の流れまで一緒に整えます。
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泉 款太(いずみ かんた)
株式会社SalesDock 代表取締役
慶應義塾大学法学部卒。スタートアップ、ラクスル、リクルート(SUUMO)を経て2025年に独立。 中小企業の経営・営業・業務・データをつなぐ事業基盤の設計と実装を支援。 不動産・製造業・クリニックを中心に、累計40社以上の支援に携わる。
運営は株式会社SalesDock(大阪市中央区本町)。中小企業向けに、AI自走プラン(初期構築15万円+月額10万円・90日)と、 そのあとのAI顧問(月額5万円・6ヶ月契約から)を提供しています。価格は税別です。 大阪・関西を中心に、オンラインで全国からのご相談に対応しています。
代表者情報を読む →この記事の数値について
本文中に一次資料へのリンクがある数値は、リンク先を出典としています。 リンクのない業務設計、判断基準、実務上の目安は、SalesDockが累計40社以上の支援と自社運用で得た知見を一般化したものです。 個別企業での成果を保証する数値ではなく、条件によって変わります。